第20話 親が続々登場!

仁王立ちの冒険者ギルマスに、俺は挨拶をする。


「こんにちはギルマス、朝会った以来ですね」

何も言わずに仁王立ちのギルマス。


「ほらもお良いでしょう、貴方の威圧にも挨拶する男よ、一時試験は合格ね!

諦めなさいな、後で姉さんに言っておくから!

それと全く報告が多すぎるわよ、ケイジさんちょっと商業ギルドでお話ししましょうね」

威圧する冒険者ギルマスよりも、微笑むコッチのギルマスのが怖すぎる。

「はい」俺は素直に返信をする。


「ではいきますが、その子達もいらっしゃい一緒に事情聴取しますからね」

「待て待て商業ギルマス、コイツらは冒険者ギルドで事情聴取する。

だからこちらに来てもらおう!」


「あらハインツ、私よりも貴方の方が偉いと思うの、貴方は領主家の婿だけの話、まだ侯爵に代替わりはしてないわよ!」


「しかし、我も領主に報告をしなくてはいけないんだ、そこの所も分かってくれ」


「さあ貴方の事など関係無いわよ、まずは私が聴取しますからね」


二人のゴタゴタで中々進まないが、俺の腰の重さと肩の食い込みの痛さが増して来る、早く決めてくれお二人さん。


その時馬車が俺達の所で止まる。結構いい馬車みたいだ、紋章が扉に書いてある。

御者が降りて来て、台を扉の下に置く、周りに騎士や、メイド執事達が並んでる。


何故か俺たち五人以外は、降りて来た女に頭を下げている。


「貴様達頭が高い、キチンと頭を下げろ」

執事風の男が、俺達に怒るっている様だ。


「良い良い、昨日妹から手紙で読んだ男だろう、その周りはわからぬがまあ後で聞くとしよう」


「姉さん、行動が早いわね、まだ来ないと思ったわよ」

「いやね、エリス何か大変綺麗な物が有ると言うじゃ無い、見学に来たのよ」

商業ギルマスはエリスというのか、ふむふむ。


「それで、お宝は見られるのかしらね」

「その事なんだけどね、お宅の旦那さんの妨害で中々見れないかもね」

「おい、商業ギルマス!言いがかりはやめろ! うゎ〜」

その瞬間に、冒険者ギルマスが氷の彫刻になる。


「全く貴方は又エリスの邪魔をしてるの、このまま一時間くらい反省してなさい。首から上は凍らせないから、後で術を解きます」

うそー初めて魔法を見たぞ、何故かアイツらと目が合い頷き合う。


「スージーちゃん、貴女の抱きついている殿方は誰なの、お母様に紹介して頂戴!」

俺達の周りが段々と冷たくなっていく。


これって、スージーの婿さんになるのは、前門の脳筋親父、後門の冷血おばさんかよ!


「あら、何か随分と変な事を考えてないの僕ちゃん、スージー離れなさい、少しお仕置きをしてあげます」

その時に背後から商業ギルマスに耳打ちされる。

(マジックBOXのフタを開けて振り回しなさい、おそらくそれでどうにかなります)

言うとギルマスはすぐに離れる。


「フリーズ」

俺は相手が魔法を発動した瞬間、皆んなを離れる様に外に押して、リュックのフタを開けて振り回す。


すると周りの冷気が無くなっていく。

周りのみんなは驚いて。


「「「「「ええ〜」」」」」


俺がええ〜だよ!











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