第19話 アイツらも来た!
後ろを振り向いて、目に入って来たのはアイツらだ。
一昨日に俺を駅前で罵倒して走り去ったアイツら、何故此処に居るんだ!
「さだ、会いたかった」
「先輩久しぶりです」
「ケイジ、元気か」
「あの時はごめんね、さだくん」
そして一呼吸置いて、聞いてくる。
「「「「ここはどこ〜」」」」
え〜ここは何処って、お前達が居るんだから日本じゃ無いのかよ!
「ケイジさん、この方達は何処の方達かしらね」
クリスティーヌ、肩に食い込む指が痛いぞ。
「さだ、助けてくれ追われているんだ!」
「先輩助けて下さい」
「お願い助けてよ」
「そおなんです、銀貨がなくて門を突破したら追われているんです」
全くコイツらはどうしてくれようか!
言っている側から衛兵が走ってくる。
「お前たち、発見した笛を吹け」
一人の衛兵が笛を吹く、続々と集まる衛兵達。
何故か周りを囲まれて、野次馬も集まり出す。
その中から、顔見知りの隊長が出てくる。
「貴様達、門を破って此処に入った罪は重いぞ、全員捕まえて奴隷にしてやる」
言った後に、俺がいる事に気づく、そして裏には商業ギルマスが頬をひきつって笑いながらいる。
「もしかして、貴方の知っている方達ですか?」
隊長は丁寧に聞いてくる。
四人を見て、俺はどおするか考える。
するとクリスティーヌが隊長に言う。
「隊長さん、こちらの方達がやった事は違法ですね、それは分かりますよ。ただこの方達は私の将来の伴侶の知り合いみたいなので、お金で解決して下さい。一人金貨十枚を出します。
それで、仮の入場証を発行してください! どうですか?」
「ええと、我々では判断が出来ないのですが」
隊長は、商業ギルマスをチラチラ見る。
「いいから、ケイジさん、金貨を出して下さい、後で私から領主に言っておきます」
商業ギルマスが、俺に言ってくる。
全く俺がお金を出すの、コイツらは持って無いのか。
仕方ないけど、お金をリュックから出して衛兵隊長に払う。
「ならこれで今回の事は無しにね、隊長さん」
ギルマスに睨まれて、隊長は頷く。
「では、帰ります、お前達もこの件は忘れろ、そして周りの者達終わりだ散れ!」
隊長の言葉で、衛兵は周りの群衆を散らして帰っていく。
此処に残されたのは現地人二人と日本人五人。
さてとどおするかねコイツらをね。
すると今度は横から衝撃がある。
「ケイジ、探したよ詰所行ってももぬけの殻で、やっと見つけたよ」
ぶつかって来たのはスージーだった。
そして何故か今度は、ゴツい男達に囲まれる俺、どうすればいいんだよ。
そして俺の腰にはスージーが居るが、目の前には冒険者ギルドのギルマスが仁王立ちで俺を睨んでいる。
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