第13話 あの商品の行方!

俺の話を聞いてくれた商業ギルマス。


「そうなのね、取り敢えず奥の会議室に行こうかしら、ケイジ殿」

俺と商業ギルマスが話していると、さっきの男が声をかけてくる。


「商業ギルマスよ、此奴は誰だ?」

「さっきの商品の売主よ、丁重に対応して下さい!」

何故か驚く大男。


「何いーぃ、此奴が売主か?」

「そうです、くれぐれも丁重に接して下さい。もし商品を引き上げられたら大きな損失です! 損害は全て冒険者ギルドに請求するからね」

商業ギルマスが大男に言うと、態度が変わる。


「いやいや奥に案内する、クリスティーヌは直ぐにお茶を用意しろ」

俺は二人に、奥の部屋に連れていかれる。


「座って来れ、先程はすまんかった」

大男が頭を下げてくる、ぺこり。


「わしからも、よく分かる様に説明してなくてね、ごめんね」

同じく商業ギルマスも頭を下げてくる、ぺこり。


「いえここには突然に来たのは俺ですので、全然大丈夫です」

まずは二人を落ち着かす、すると商業ギルマスが話してくる。


「そうですか気にしないのであれば、先ほどの話をしておきましょう。

あの商品はここから王都のオークションに運ばます、その護衛の為に冒険者達を使うんです、その相談でここに私は居たの」

俺は素朴な疑問をぶつける。


「そんなに護衛をつけて元は取れるんですか?」

「十分に元は取れるは、その出品でこの街の名も売れるはずだし、それ程すごい物なんです」


「俺も少し品物を見させて貰ったが、すごい物だな。護衛もA級以上で口の硬い奴に任せるから安心してくれ」


トントン、扉が叩かれて開く。

「入ります」

クリスティーヌさんが、お茶を持ってきた。

「先程は大変失礼しました」

まず俺に頭を下げて謝る、ぺこり。


「いえいえ俺は気にしませんよ」

クリスティーヌさんは、みんなにお茶を配る。


「そうだクリスティーヌ、この街を彼に案内して来れ!

先程の事はそれで、チャラだよろしくな」


「そうですね、彼はまだ街に来たばかりだから案内してあげて来てね、ケイジ殿もよろしく」

二人に言われてクリスティーヌさんは頷く。


二人で部屋を出て入り口に向かう、何故か冒険者達の鋭い目が怖い。

「クリスティーヌさん、皆さんの目が鋭いんですが?」

「お気になさらず、行きますよ」

冒険者ギルドのドアを出た。


「どちらに連れて行ってくれますか? なるべくならこの国を知れる場所を案内して頂きたいのですがね?」

彼女は少し考えて、俺に提案してくる。


「本なら、雑貨屋さんにあると思いますが、私が答えましょうか?」

「それなら何処かでお茶でも飲みながら、教えてください」

俺の提案に彼女は聞いてくる。


「お泊まりはどちらで?」

「商業ギルドの少し先で、元冒険者の夫婦がいる所です」

「あゝ黒くま亭ね、食堂の隅で話せるわね行きましょう」

俺はてを引かれて歩いていく、ただ周りの目が何故か鋭い。

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