第14話 受付嬢❌受付嬢
二人で黒くま亭に着く。
中に入っておばちゃんに、食堂の隅のテーブルを借りる。
まだ昼飯に早いので飲み物を注文、エールか水しか無い様だ。
仕方ないので、コップを借りて缶の紅茶を注ぐ。
クリスティーヌさんは一口飲むと、体が一瞬止まったが、全て飲み干す。
「すいません、もう一杯貰えます」
恐る恐る俺にコップを出す。
「これあげますので、ゆっくり飲んで下さい」
俺が缶の残りをわたすと、突然に入り口の方で大きい声がする!
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
二人が黒くま亭に着く、少し前の時間。
「ギルマスは人使い荒いよ、便所掃除にお使いに、そういえばケイジさんはどこに行ったかな。ついでに黒くま亭に行っておばちゃんに聞いてこよう!」
少しして黒くま亭に着いて、ドアを開けたら奥にケイジさんとよーく知っている女がテーブルで何かをしている。
私は周りも気にせずに、思わず大声で言ってしまった。
「私の旦那様を取るな」とね。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「私の旦那様を取るなクリスティーヌ」
入り口を見るとスージーさんが、仁王立ちでこちらにくる。
「あらー誰かと思ったら、商業ギルドの子猫ちゃんね、しばらくぶりね」
「何を言っているのね、昨日もあったでしょう! 冒険者ギルドの女狐!」
「そうねそれで旦那様てナーニ?」
クリスティーヌさんはスージーに聞いてくる。
「貴女の目の前のケイジさんよ、私の旦那様なのよ昨日からね、何で二人きりでいるのよ」
「オタクのギルマスとうちのギルマスに頼まれたのよ、1日中街を案内する仕事をね、それとこれ美味しいわね」
スージーに見せびらかす様に、また紅茶を飲み干す。
「もう補充しないので、クリスティーヌさん加減して飲んで来れ」
その行動を見ていた、スージーさんは彼女に聞いてくる。
「何それ、美味しいの」
「すごく美味しいのよ、これ1本貰ったわよ!」
今度は俺を見るスージーさん。
「ケイジさんはズルイよ、まだ美味しいもの隠してて妻の私にも下さい」
俺の前にスージーさんは、手を出してくる。
「さっきから、旦那様なの妻なのと言っているけどね、いつ結婚したの?」
クリスティーヌさんはスージーさんに聞いてくる。
「昨日よ、今日は新婚1日目よ」
その言葉に、少し微笑んでクリスティーヌさんは言う。
「あら新婚1日目で浮気されてるの、ケイジさんは私を気に入ってるわよ!」
「嘘でしょう、ケイジさん部屋に行って既成事実を作りましょう、すぐ上いくわよ」
俺を上に引っ張るスージーさん、それを止めるクリスティーヌさん。
ちょっと待ってくれ、腕が痛いから!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます