第8話 さらに鑑定!

目が光っているギルマスが声をかけて来る。


「なぁ君、今しまった物達をもう一度見せて来れぬかな?」

「いや〜、お金は貰えるのでこれ以上は後日に、お金が無くなってからで」

俺が言うと俺の手を握り仕舞うのを妨害するギルマス。

 

「待て待て、ならば光っていた物を、数点見せてくれません?」

「光っていた物は全てガラスですよ、それ程の価値ありません」

宝石と勘違いしているな、キチンと正さないと。


「君あれがガラスだって? すぐに鑑定したい、すまぬが見せてくれるか?」

「では一つだけ、これですよ!」

仕方ないので、もお一度リュックからガラスのコップを取り出す。


「おおぅ凄いなんて綺麗なんだ、これ程の物など見た事が無い」

テーブルの上に置いたら、掴まずに自分が動いて見ているギルマス。

別に手に持っても良いのにな!そんな事を思っているとギルマスが又言ってくる。


「悪いけど、もお一つ見せてくれるか、黒い丸い奴が二つある物だ」

◯ッキーの耳のカチューシャね、仕方ない出すか。


俺はまたリュックに手を入れて物を出す。

ギルマスは今度は手に取り、繁々と見ている。

「これはどの様に使うのか、教えてくれるか?」

「頭の上に乗せて遊ぶ物です」

俺は頭の上に乗せて見せる、ギルマスは少し考えてまた質問して来る。


「それを貸してもらえるか、それと私も頭に被って良いかな?」

「えぇどうぞ、ただのオシャレ道具ですよ」

ギルマスは頭に付けると何かをしている。

「凄いまさか、あっちはどうだ」


ギルマスは頭を色々な方向に向けて、何かを考えている。

「これは凄い魔道具だな、遠くの方の声が聞こえる、ただ此処だと色々な声が聞こえて混乱するな」

カチューシャが、魔道具って何の事だ?


「もう良いですか、仕舞いますよ、スージーさんが来ると、騒がれて大変ですから」

「そうじゃな、売る時は声をかけてくれ、オークションで高値で売ってやる、任せろ!」


コップとカチューシャをリュックにしまうと、トントンと扉を叩いてスージーさんが入ってくる。

「お待たせしました、これが代金です、お確かめをして下さい」

袋から出して数える。


「確かに有りました、ありがとうございます。早々あの村長さんにお礼として、10金貨を置いていきますので、今度来たら渡しといて下さい」

スージーさんに金貨を渡した。


「村長さん喜びますね、本日は貴重な物を売っていただきありがとうございます」

スージーさんは俺に頭を下げて来る、ぺこり。

そして俺は、そそくさと部屋を退室した。


「さて何処に行こうかな?」

後ろからスージーさんが、又も声をかけて来る。

「何かをお探しでしょうか?」

「今晩止まる宿を探してます」

するとスージーさんは、少し微笑んで答えてくれる。


「なら金貨1枚で朝夜食事が出て来てお風呂も有る、ある程度は高級な宿などどうですか?」

ならば聞くけどね。

「食事は美味しいですかね?」

「はい、評判はいいですよ、お約束します!」

「なら紹介お願いします」ぺこり。


「もう少しで仕事終わりますので、下のロビーでお待ちください。

仕事が終わり次第にお送りいたします」


そう言ってスージーさんが下がったので、俺は下のロビーで待っていると、あのちょび髭がまた入ってきた。




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