第32話  コンラッドお兄さんの憂鬱

「非常に申し上げにくいのですが・・・」


コンラッドお兄さんが、僕とアンナのもとに来て言った。


「なんだ?」

「その坊やに神剣が抜けたとして、魔法使いの坊やに剣が扱えるとは、思えません。」


そういえば、そうだ。僕は、剣の練習何てしてこなかった。僕は、改めてアンナを見た。


アンナは、クスリと笑ってたよ。


「神剣は、止めを刺すのに使うのさ。邪神だろうが、人の作ったものだ。

こちらは、天界の本物の神だぞ。だが、なんとか対策を考えよう。」

「では、ゼネクトに力を与えている、人間の信仰を廃止して、これもゼネクトとせいで増えている魔物の一斉討伐。魔族も叩いておいた方が良いかもしれませんな。」


コンラッドお兄さんは、僕とアンナを見て言った。


「それでもこちらの被害は甚大だろうな・・・コンラッド、お前は、此処で援軍を待って、指揮を取れ!!」

「しかし、姫!!」


僕はアンナを見た。

それって、僕とアンナの2人で魔王だか、邪神だかと戦うって話!?


「タクトは、古の守護のある鎖帷子を着ているし、私は、神の系譜だ。

普通の者とは違う。取り合えずゼネクトには、タクトと私とで対峙しようと思う。」

「確かにタクトゥールは、勇者の子孫かも知れませんが、あなたは失われることが絶対に出来ない存在の人なのですよ!!」

「それは、分かってる。私が直系の最後の1人だからな。私達には、アフレオスがある。最悪のことにはならないさ。」

「分かりました。姫。仰せのままに、この場にて神殿付きの騎士と魔法使いたち、それから冒険者ギルドからの援軍を待ちます。」


コンラッドお兄さんは、大きな溜息をついて言った。



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