第29話  マークと再会

アンナの希望で冒険者ギルドと神殿の合同にして、魔王討伐を発表した。


魔王は、まだマークだと断定されてなかったけど、魔物の数は日に日に増えていたし、魔物を指揮していたマークウェルの姿が何度も目撃されているという報告があった。

でも、僕は信じなかった。

だってマークは、不死で昔の人しか、マークの姿を知らない訳でしょう!?

なんで、マークだって分かるんだよって話。


でも僕は、エアボールを使って魔物を倒していった。

マークに会う日までに、もっと強くなっている必要がある・・・そんな気がしたんだ。


僕達は、ひたすら南の地方を目指した。

歩きではなく、アンナの魔法で。

アンナが、風の親分を貸せと言うので、

どういうことかと聞いたら、自分は風の精霊を持ってないから、親分の風の力で飛んでいくために僕の精霊を貸して欲しいということだった。


アンナの力なら、僕から精霊を奪うなんて雑作もないことらしい、とコンラッドお兄さんは言っていた。


山の麓に、廃墟のような集落があったはずだ。

それをアンナに言うと、


「見てきたように言うんだな。」

「見てきたって、アグネクトを倒しに来た事があるんだよ!!」


僕は、叫んでいた。

信じられてなかったのかな!?


「1度、そこの集落とやらで休もう。」


アンナが提案した。


だけどそこは、魔物に襲われている最中だった。


鋭い爪で、人間たちを襲っていた。


僕は、片っ端からエアボールを投げて魔物を退散させた。

アンナが、途中で、火の王を入れて来たので、火球になって威力は数倍アップした。


すると、村の高台で見たことのある顔が、僕の顔を見てるのに気が付いた。

マークだ・・・

僕の夢の中の姿と寸分変わらない、マークがそこにいた。

リムジットが成長して、僕のママを生んで・・・

ママが僕を生んで16年は経ってるのに・・・

少なくても、40年以上の時は流れているはずなのに。

マークは初めに会った時の20代半ばのままの姿だった。


「本当に転生して来たんだな、タクトゥール。」

「マークは、勇者になったんでしょ!!?何やってるんだよ!?」


僕は、マークの所まで風の親分に飛ばせてもらった。

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