第27話  アンナの親戚?

コンラッドお兄さんは、見事な銀髪と銀色の瞳をしたイケメンだった。

アンナは、ずっと不機嫌だ。


「お前は、ラルク家か?リッヒ家の者か?」

「察しが良いですね。リッヒ家の分家筋の生まれです。」

「その外見で剣士とは、お前は、魔法の力を受け継がなかったのか?」

「はい、姫と違って全く。」


なんだ?この会話。僕には、ちっとも分かんないや。


僕が不思議そうな顔をして、アンナを見ていると、アンナが説明してくれた。


「ラルクもリッヒも私の家の分家筋の名前だ。今は、直系から16等親までは、ロイル姓なんだが、ラルク家やリッヒ家にもよく、銀髪、瞳をした者が生まれるんだ。勿論魔法の力も受け継ぐ者がいることも多い。」

「アンナって、スゴいところのお嬢様なの!?」


コンラッドお兄さんとアンナは、盛大に溜め息をついてくれた。


「だから、この世界の神の直系の子孫だと言っただろ?何を聞いていたんだ?」

「僕、この世界のことはよく知らないよ。この世界に来て、まだ2年だモン。」

「お前は、16歳だといってたじゃないか。」

「でも、2年より前の記憶は無いんだ。マークと旅をしてたのは、僕の夢の中で

その世界の僕が死んで、この世界に来たんだと思うよ。だから、僕にとってマークと旅をしたのは、最近のことに感じてるんだ。」

「驚きだな。」

「その鎖帷子もマークウェルが用意したものですか?」


コンラッドお兄さんが言った。


「うん。」


僕は、元気よく頷いた。


「姫、コレでホントによろしいのですか?」


コンラッドお兄さんは、アンナに真面目な顔をして問い質していた。


「もう、決めたのだ。一緒に来たいのなら何も言うな。」


アンナは、そう言って僕の頭を撫でてきた。


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