第25話 ヒューイッド、襲われる
冒険者ギルドで僕は、Bランク、ヒュイーッドはD-ランクビギナーランクをもらった。僕との差に文句タラタラだったよ。
「仕方あるまい。タクトは、一応魔王を倒した経験もあるし、実際魔法の腕も上級だ。お前は、魔物退治は初心者で、実地の経験もないのだろう?Dランクで上等だ。
本当なら、置いて行きたいところだからな。」
アンナは、冷たくヒューイッドに言った。それで、ヒューイッドも黙ってしまった。
「今日は、アルテアの郊外の荒れ地で、雑魚相手に鍛錬だ。」
「ど・・・どれくらい、倒せば良いですか!?」
ヒューイッドは、アンナに敬語になっちゃってる。
「雑魚だから、100匹や200匹は、当たり前だぞ。」
それを聞いて、ヒューイッドは顔を青くさせていた。
「ヒューは、僕が守るから後ろにいてくれて良いよ。」
「バーロー!!あんなこと言われて、男がスタルッテもんよ!!俺だって、男だ!!(自主規制)ついてるんだぜ。」
ははは・・・何と言う品の無い言葉。
僕は、初めて聞いたよ。
♦
・・・という事で、荒れ地で雑魚の魔物狩りを始めた。
可愛いと思ってしまう物もいたが、戦いになれば牙をむいて襲ってくる。
僕のエア・ボールで、さんざん痛めつけてから、ヒューイッドが棍棒で止めを刺しに行った。
アンナは、相変わらず僕たちに経験値を積ませようと助けてくれない。
よっぽどな魔物でもない限り、僕も倒せる自信はあったから大丈夫だけどね。
ヒューイッドは、日頃の運動不足と食べ過ぎで疲労困憊だ。
でもお天道様は、まだ高かった。
突然、黒い影が僕たちの前に現れた。
「タクト!!そいつに近付くんじゃない!!」
アンナの声に、驚いて振り返ると、人がいた。
「何がそんなに、危ないんだよ。仲間かも知れないのに・・・
おじさん、何処の人!?」
僕の言葉にアンナは、頭を抱えていた。
「馬鹿!!そいつが魔族だ!!ディン族という人に近い種族だ!!戻れ!!」
それを聞いて僕は、咄嗟に岩陰に身を隠したが、僕よりもヒューイッドの方が魔族の近くにいたらしい。
ヒューイッドは、魔族に手を握られて声も無く倒れた。
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