第22話 神剣、アフレオス
ロッソじいさんは、アンナの背負っていた剣が心配らしくて、その日もリリエンハイムの王都の街の宿屋に僕らと一緒に泊まったんだ。
宿屋の部屋について、アンナが乱暴に剣をベッドに投げると、
「アンナ様!!ご神体を乱暴に扱わないで下さい!!」
と、怒る始末だった。
「アンナ、何の剣を背負って来たの!?」
僕は、アンナの背負っている大きな剣を見て言った。
アンナも僕の風呂敷の中をを見て、不思議そうにしていた。
「お前こそ、今の時代に鎖帷子か?年代ものだな!?」
「アンナこそ。アンナが持つには、大きな剣だね。」
「お前には、嬉しくない話だがな、今度の魔王には不死のスキルがあるらしいんだ。それで、そんな不死の魔王に対抗出来るのは、唯一、神剣アフレオスということになったのさ。」
アンナは、ロッソじいさんから、神剣を取り上げて言った。
「ただな・・・魔王の討伐についてきてくれることは、了承してくれたんだか、私が使うことは嫌だそうだ。」
僕は、驚いて言った。
「剣に、意思でもあるみたいだね?」
「あるぞ。神剣なのだからな。この世界の神殿の御神体だぞ。」
僕は、信じられずに神剣を見た。
どう見ても、ただの鞘に入った剣だ。
鞘が地味過ぎるのかもしれないけど、革製で飾りの宝石1つついていないなんて・・・
でも、その鞘から眩しいくらいの銀色に輝く光が漏れているのを僕は見逃さなかった。
普通の剣がこんなに、光る訳がない。
「神剣は、アフレオスと言うのだが、お前、抜いて見るか!?」
僕は、思い切りかぶりを振った。
「僕は、マークと話すために旅に出るんだ。神剣が抜けるってことは、それを使ってマークを討てってことだよね!?僕は、本当に魔王がマークと分かる時まで、マークを信じるよ。」
「ふうん・・・お前、本当に面白い奴だな。」
ヒューイッドは、宿から出してもらった、食事を食べると早々に眠ってしまった。
僕とアンナは、一緒に湯に入りこれからのことを相談した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます