第2話  勇者、マークウェル

「おじさん、凄いねぇ!!」


おじさんは、吹き出した。

僕がおじさんと言ったのが、気に入らないようだ


「・・・俺はマークウェルだ。マークと呼べ。チビはこの辺じゃあ見ない顔だな。」


僕のことを聞かれても困る。

だって、僕は心臓が悪くて病院に入院中のはずなのに、こんな所にいて知らないおじさんと話しているのだから。

そのことを正直にマークおじさんに言った。


「良く分からんが、お前は夢でも見ているのだろう。」


と言うのが、マークの判断だった。


「丁度良い、これから魔王アグネクトを倒しに行くんだ。一緒に行くか!?」


僕はゲームの中で言うなら、レベル1。

戦闘経験1回

職業、魔法使い(上級魔法が使えるらしい)

装備は、丸腰。

服装は村人の服で、最初からラスボスと戦うんかい!!?


「チビ、チビはこの世界の人間じゃないんだ。少なくても、夢では死なんだろ!?」

「僕、チビじゃないよ!!荒峰拓斗って言うんだ。」

「アラミネかあぁ・・・変わった名前だな。」


あ!!そうか!!この世界でも外国みたいに姓と名前が逆なんだ。


「あのね、名前がタクト、苗字がアラミネ。タクト・アラミネ、おーけー?」

「フム、タクトール・ミネか。タクトで良いな。」

「それが僕の名前だよ。何で、勝手に名前作ってるの!?」


泣きたくなってきた・・・僕。


「そういえば、タクトは丸腰だな。今度の村で装備を揃えるとしよう。」


マークは、俺を連れて太陽の沈む方向に歩いて行った。

その間に、マークは謎の青い粉を振りまいていた。


そうすると、何故か雑魚魔物との遭遇率が高い。

そして、僕のエア投げでやっつけるのだ。


マーク曰く、僕の戦闘経験値を上げる為らしい。


そして、クタクタになった僕は、ディスカ村という所に着いたのだ。


村の人は、マークのことを勇者として歓迎してくれた。

魔王アグネクトは、自分の手下の魔物に人の村を襲わせて、世界を自分のものにしようとしている魔物たちの王にして、人にとっては天敵なのだ。


マークは、一人で魔王討伐を言いだして東の国からやって来たという。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る