第25話 ダンジョン


「おはよークルハ」


 眠い。けど今日は初のダンジョンに行くからちゃんと気合い入れてかないとね。まあ出現する魔物は弱いらしいけど、油断禁物。気をつけないと。


「おはようございます。ご主人様」


 ルーティーン始めますか。まずはお風呂に入って、次に着替える。今回はダンジョンに行くのでジャージで。次に一杯のお茶を飲んだらいつもは朝食を食べるんだけど、今回は食堂へ。


 食堂ではBLTサンドを買ったよ。モーニングセットだね。これすっごい美味しかった。これは次も食べたいくらい。ま、今日の目的はダンジョンだし、ダンジョンに向かいますか。果たしてどんなところなのやら。


 歩きながらクルハと喋ってて、ふと思ったんだけどさ。クルハと私って結構装備薄くない?一応、光魔法で怪我とかの治療は出来るらしいけど即死は無理だしね。これ防具作った方がいいかな。


「クルハ?私達ってさ、装備薄くない?」


「そうですね」


「それでさ、防具作ろうと思うんだけどどうかな?」


「あー、いいとは思いますね。今後かなり防具は重要になってきますし」


 あれ?もしかしてクルハって装備のこと忘れてた?まあ私も気づかなかったけどさ。一旦宿に戻ろうかな。ここからだと宿までそんなに遠くないし。


 ただいま。とりあえず今回の防具は何にするか決めてある。防弾チョッキだよ。きっと銃弾を受け止められるくらいの防御力があるなら、普通に使えるはず。というわけで二着ほど作る。もちろん下半身もね。『異世界物作製』っと。

 完成。どんな感じかな。


【名前:名前をつけてください】


詳細:

異世界の技術で作られた防弾チョッキ。


品質:

SSS+


材料:

不明


使用条件:

なし


効果:

・魔法攻撃無効化

・物理攻撃無効化

・呪術無効化

・障壁展開

・形状自動調節

・透明化


 強い。なんとなく想像はしてたけどね。名前はどうしよ。絶望と絶対防御をかけて『絶防』とか?しっくりきたし、これにしよっと。ネーミングセンスがないのがバレそうだけど。

 あと障壁展開って効果あるけどさ、魔法、物理攻撃、呪術が無効なら障壁必要ないんじゃないの?ま、いっか。あるに越したことはないしね。あと、透明化って何?


【透明化】


 絶防が視認できなくなる。


 いいね。これつけててもおしゃれできる。やったあ。しかも、この防弾チョッキの名前絶防に変わっちゃたよ。別にいいけど、反映されるの早すぎなのでは?

 ぐだぐだしてると午後になっちゃいそうだからそろそろダンジョンへ向かいますか。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇


 おぉ、ここがダンジョン転移装置か。円形の神殿で床にに五芒星が描かれてる。

 五芒星の三角形の一番上の先っぽにロスタムダンジョンの転移装置がある。封鎖されてるけどね。

 右上の三角形の先っぽにフィニティダンジョンの転移装置。

 右下の三角形の先っぽにハードルダンジョンの転移装置。

 左下の三角形の先っぽにノマルダンジョンの転移装置。

 左上の三角形の先っぽにエンクダンジョンの転移装置。で、私たちが行くのはエンクダンジョンだね。まずは簡単なところから始めないとだしね。


 じゃ、私たちの順番が来たし、転移魔法陣に乗って行きますか。


『転移』


 あれ?エンクダンジョンって平原のフィールド型ダンジョンじゃなかったけ?私が見る限りどう見ても階層型のダンジョンにしか見えないんですが。


「クルハ?エンクダンジョンってこんな景色なの?」


「いえ、私の記憶だと平原スタートで、どこにもこんな場所はなかった気がします。さらに言うと、後ろに帰る為の転移ゲートがある筈なのでが……」


 なんかやばい感じする。冷や汗がすごいもん。


「と、とりあえず先に進んでみよっか。もしかしたら何か見つかるかもしれないし」


 

 進んでいるとめっちゃでかい狼がいた。3メートルくらいあるんじゃない?あれ。


【フェンリル】


 最強生物の一種。知性を持ち、全ての属性を司り、フェンリルを怒らせたものには死が訪れるとまで言われている。普段は温厚だがダンジョンに存在するフェンリルは極めて獰猛。


 ダメですよ。ダンジョンさん。こんな簡単なダンジョンでフェンリルなんて出したら。もう全く、ダンジョンさんはお茶目だなぁ。しかも極めて獰猛だって。なんかクルハは固まって動かないし。これ、終わったかも。


『人の子よ。死ね』


 喋れるんだ。狼のくせにどこから声を出してるんだろ。しかもこのフェンリル、いきなり雷撃放ってきたんだけど。もうちょっとマナーってのがあるでしょ。まあ、絶防があるおかげで無傷なんですけどね。作っててよかった。


『あ?なんでこいつは死なないのだ?』


「私だから?」


 正確には絶防があるからなんだけどね。


『なら本気を出すまでだ』


 ちゃんと倒せるように大通連を出してと。流石に下弦を出すわけにはいかないし。


「えいっ」


 おおっ。体が勝手に動く。勝手にフェンリルの爪攻撃を受け流してそのまま首を切り落としちゃった。この武器つよ。勝手に体が動く機能まであるなんて。ごめんね?フェンリル。私が強すぎるばかりに君は死んでしまったよ。恨むなら自分を恨んでね。


「じゃ、いこっか」


 クルハだいぶ引いてる気がするけど、気のせいかな。


「あ、その前にドロップ品回収しましたか?これだけ強いと何か落ちてるはずなのですが」


 あった。これかな?


【MP増加薬】


効果:

・自分のMPを20%増やす。

・効果は永久に続く。


 はい強い。流石フェンリル。でもさ、もっと強いの落としても良くない?例えば……あれ?特に浮かばない。聖剣でもいいかな?って考えたけど、大通連より強い剣なんてそうそうないだろうから、一番これがいいのかも。


「これ効果が永久に続くMP増加薬だって。クルハ使う?」


 私MPだいぶあるからいらないんだよね。なんなら、さっきフェンリル倒したおかげでレベルも上がったと思うし。


「結構です。私よりもご主人様の方が強いのでご主人様が使ってください。あと、私は魔法が使えないので使っても意味がないんです」


 そうなのか。じゃあ、遠慮なく使わせてもらおうかな。ここで変に使わない方が勿体無いし。そしてレベルは……3!?もしかして、1レベルしか上がってない?フェンリル倒したのに?ステータスはどうなんだろ。


________________________________________________________________________


【名前】レナ(女)


【種族】ハイヒューマン


【職業】冒険者


【年齢】14歳


【レベル】3


HP 101,000/101,000

MP 121,200/121,200


力   1,100

生命力 3,100

器用さ 4,100

機敏さ 2,100

知性  40,100

魅力  12,100

運   3,100



【加護】


アヌビスの加護


アトゥムの加護


クヌムの加護



【固有スキル】


転生者

Lv Max


異世界物作製

Lv 3



【スキル】


鑑定 

Lv Max


アイテムbox

Lv Max


ステータス工作

Lv -


魔獣契約

Lv Max


自動翻訳

Lv -


五大元素魔法

Lv MAX


剣技

Lv Max


闇魔法

Lv Max


光魔法

Lv Max

________________________________________________________________________


 100ちょうど増えたのかな?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る