第24話 ダンジョンに向けて

食堂に来てみたけどなんかフードコートにしか見えないような気がする。てかまんまフードコート。フードコートお馴染みの金だこや角亀製麺もある。勇者さん。やりすぎじゃ無いですか?流石に異世界地球の飲食店は。道理で人が多いわけだよ。この世界の料理あんまり発展してなさそうだし。とりあえず私は金だこに行ってみる。自分だと綺麗に丸められないからね。あ、通常席は混んでるけど宿利用者用の席はかなり空いてるから席取りには困らなかったよ。


「すいませーん」


 一応メニューは異世界語で書かれてるらしい。ちゃんと配慮◎だね。メニューを見た限り、金だこと全く一緒っぽい。味はソースにしようかな。一番シンプルかつ美味しいし。


「クルハは味何にする?」


「そうですね。私はこの『てりたま』?にしてみます」


 いいね。てりたま。美味しいよね。


「じゃあソースとてりたまで」


「はいよ。代金は銀貨1枚と銅貨3枚だな」


 確かこの鍵を見せれば代金は不要になるんだったよね。


「この鍵でいいですか?」


「宿の利用者か。ちょっと待っててな」


「分かりました」


 おお。鍵をかざすだけで代金が0に。てかよく見たらレジじゃん。なんかここだけ異世界じゃないみたい。本当に地球と錯覚しちゃいそう。


「じゃ、作り始めるな。ちょっと待っとけ」


 うおお。作り始めた。やっぱ金だこの良いところって作ってるところを見れるところだよね。


「あい。落とさないように気をつけて運べよ」


「ありがとうございます」


 では、いただきます。うん。すっごいカリカリ。でもめっちゃ熱い。流石に冷まさないと。あちっ。中がまだ熱かった。ちゃんと箸で中を開けてからの方がいいね。こっちの方が冷めるし。

 うん、冷めると美味しい。やっぱ金だこ美味しい。外側はカリカリなのに中はとろとろ。ついでにクルハのも貰ってみようかな。てりたまが気になるし。


「クルハ〜一個ちょーだい。私のも上げるからさ」


「分かりました」


 てりたまはどんな味なのやら。

 うん。これもめちゃ美味しい。何よりタルタルソースがめっちゃたこ焼きとマッチしてる。これは次頼んでもいいかも。


「ありがとね」


「いえ、ソースも美味しかったです。これは次ソースでもいいかもしれません」


 ソース派になっちゃう?私はてりたま派になっちゃいそうだよ。

 でもたこ焼きだけだと物足りないね。『かーつや』があるし、カツ丼食べますか。クルハにも分けるけど。流石に一人前は多い気がするし。


 買ってきましたよ。カツ丼。えへへ、クルハが結構食べたいって言ってたから大盛りにしてみた。これ、本当に食べれるの?私、半人前でお腹いっぱいになりそうなんだけど。めっちゃ美味しそうだけどさ。

 取り皿に少し分けて貰ってあとは全部クルハにあげる。やっぱなんでそんなに食べれるの?私が少食なだけなのかな。


 美味しかった。普通にこれは一人前行けたかも。でも、腹八分がちょうどいいって言うしこれでいいかな。この前は食べすぎて痛い目に見たし、部屋に帰りますか。


 明日はダンジョンへ向かう予定だし、ダンジョンで食べるご飯でも作っていきますか。ついでにクルハにも手伝ってもらう。二人いた方が効率が良いだろうし。

 

 まず作るのはおにぎりかな。おにぎりの具は何にしようか。しゃぶしゃぶの時に余った肉があるしそれと焼肉のタレで焼いて、その肉でおにぎりを包む肉巻きおにぎりにしようかな。簡単で美味しいし。

 最初に肉を焼肉のタレで炒める。次に、ご飯を握っておにぎりの形にする。そして豪快におにぎりに肉を巻く。最後に炒りごまをふりかけたら完成。これは絶対に美味しい。

 他にも、塩昆布、梅干し、わかめご飯を作った。見ててお腹が減ったけど、がまんがまん。ちゃんとラップで丁寧に包んでるよ。


 次に唐揚げ。クルハに唐揚げを作ってあげたらすごく美味しそうに食べてくれたからね。まぁいつもだけど。

 ここはクルハにも手伝ってもらう。まずは、鶏もも肉を一口大に切る。次に密閉できる袋に入れる。そして、すりおろしニンニク、すりおろし生姜、塩胡椒、しょうゆ、酒を入れる。そしてもみもみ。これを二袋やる。クルハ、任せた。

 鶏肉に調味料の水分が馴染んできたらマヨネーズをイン。そして20分くらいつけ置き。そのあとは暇な時間なのでキャベツの千切りを作る。しまったなぁ。肉を切る前にキャベツの千切りを切っておけば包丁を洗う手間が省けたのに。

 鶏肉がつけ終わったら、衣をまぶす。衣をつけすぎると食感が悪くなるので注意が必要。あとは170度の油で茶色く焼き目がつくまで揚げたらバットに置く。三分くらい置いたら190度の油でもう一度揚げる。ここはクルハにも手伝ってもらってる。結構助かる。

こんがりと狐色に揚がれば完成。

 

 これ絶対美味しいでしょ。クルハに一個試食で渡してみる。


「どう?」


「美味しいです。揚げたてなのもあってすごく美味しく感じます」


 ほっ。よかったよかった。某サイトで昔いっぱいお世話になってたからね。一部のレシピは覚えてるんだよね。私も試食してみる。熱いけど、めっちゃ美味しい。味が結構しっかりしていて、何もかけなくてもいいかも。肉汁もしっかりあって美味しい。あ、これおにぎりに入れとこ。

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