第22話 王都到着

 やっと王都についた。やはり王都なだけあってかなり城壁は大きい。ぱっと見でも20mくらいはあるんじゃ無いかな。他の街と比べてもかなり大きい。門もかなり大きいね。やっぱ、人が多く行き交うからかな?商人とか冒険者とか結構いたし。結構人が並んでるけど、まあ大丈夫かな。ちなみにここは冒険者、商人向けエリアの南門だね。ちなみに北と東は住宅エリア。西は貴族エリアらしい。そこまで分けられてると、こちらとしてもかなりありがたいね。


 あ、次は私達の番っぽい。


「身分を証明できる物は?」


 冒険者ギルドのランクプレートでいいかな。


「はい。どうぞ〜」


「私もですね」


「はい確認しました」


 じゃあ宿探しと行きますか。もちろんお風呂付きの宿ね。まず冒険者ギルドで情報収集かな。門の近くに冒険者ギルドがあったし。あとダンジョン関係のことをもっと知りたいってのもあるけどね。やっぱ情報収集で大事だし。

 ギルドの中に入ると結構人が居た。まあ、ダンジョンから持ち帰った物の換金をしてる人が殆どだから、換金する場所しか人は居ないけど。私は受付の方かな。


「すいませーん。ダンジョンのことをお聞きしたいんですが」


「分かりました。もしかして、ダンジョンは初めての方でしょうか?」


「そうですね」


 どうも無駄にスキルレベルだけ高い初心者です。おまけで神様の加護もついてるよ。


「では、まずはダンジョンのマナーを説明しますね。マナーを破っても特に罰則は無いですが、強い人にボコされたり冒険者の人からかなり恨まれますから注意してくださいね」


 怖。


「まあ、マナーを守ってれば大丈夫ですよ。では、説明しますね。『1.他人の獲物を横取りしない。2.安全地帯(セーフティーエリア)では騒がない。3.獲物の奪い合いはできる限り避ける。4.高ランク冒険者の邪魔をしない。5.戦いの邪魔をしない』の4つですね。これらのマナーを守ってくださいね」


 当たり前のことじゃん。


「りょーかいです」


「次に換金ですね。あそこの換金受付で換金ができます。他に何か質問はありますか?」


 あ、エンクダンジョンの場所を聞いておかないと。


「エンクダンジョンってどこにありますか?」


「エンクダンジョンに限らず、全てのダンジョンにおいて街の中心にある、『ダンジョン転移装置』から行くことができます。ただ、ロスタムダンジョンのみ封鎖されています。帰って来れる人が居ないですから。話を戻しますが、ダンジョンに行く……と言うよりは向かう方法ですが、行くダンジョンのポータルの上で、頭の中で『転移』と念じるだけでダンジョンに向かうことができます」


 意外と簡単なんだね。


「他に質問はありますか?」


 あとは宿探しかな。もちろんお風呂付きの。


「お風呂がついてる宿ってありますか?」


「そうですね……『ケイナの宿』なんてどうでしょうか。今回の勇者が作った宿でして、少し値が張りますがかなりサービスが多いと評判なんですよ。さらに、ダンジョン転移装置にもかなり近いので便利ですし。しかし、失礼ですがそんなにお金ありますか?とてもお金があるようには見えないのですが……」


「大丈夫ですよ。かなりお金はあるので」


 勇者に売った布団のお金がね。あ、薬草売ろうかな。あまりに余ってるし。


「分かりました」


「あ、ここってダンジョン以外の物も買い取ってもらえるんですか?」


「もちろん大歓迎ですよ」


 じゃあ、余ってるし薬草5kg売っちゃおうかな。カバンから出すそぶりをして薬草を出す。こうしないと『アイテムbox』が持っていることがバレちゃうってクルハが教えてくれた。バレたら王宮に連れてかれて何かされるらしい。クルハが言うにはそこそこ収入で激務をさせられるとか。休みは月1だってさ。前世だったら破格の待遇なんだけどなぁ。前世なんて1年で5日の休みだよ?さらに激務もプラスで。なんで私あの会社辞めなかったんだろう。今思えばおかしいよね。


「クリュス草ですね。少々お待ちください。計5kgで金貨1枚と小金貨2枚ですね」


 あれ?前換金した時よりだいぶ高くなってる?前回計5kgで金貨1枚と小金貨1枚と銀貨5枚だった気がするんだけど。うーん、物価が違うからなのかな。それとも、ダンジョンがあるから需要が高い?多分そんな気がする。


「あ、ケイナの宿ってどこにありますか?」


「冒険者ギルドを出て突き当たりを左に。そしてさらにその道を歩いて右手にあります。看板がかなり大きいので分かりやすいと思いますよ」


「どうも親切にありがとうございした」


「いえいえ。大丈夫ですよ」


 では、ケイナの宿へ向かいますか。でも、勇者が作った宿ってどんな感じなんだろう。私としては旅館のような感じがいいな。そしてダンジョンもかなり気になるね。頑張ってレベルを上げたい。まずは、10レベルを目指したい。やっぱ、コツコツと積み重ねが大事だしね。ついでにクルハに刀の扱い方を教えてもらおうっと。今は、力任せに振ってるだから簡単に避けられちゃいそうだし。

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