第20話 王都に向けて

 

「ふわぁ。おはよークルハ」


 眠い。昨日は今日出発するからって言って早めに寝たんだけどなぁ。もしかして寝過ぎて眠いのかな?


「おはようございます。ご主人様。今日は早いんですね」


 訂正。今日は早かったようだね。よかったよかった。よし、王都へ行くための支度して王都へ出発しますかね。やっぱダンジョンって気になるし。


「そうなんだ。ま、着替えて朝ごはん頼んで王都へ行こっか」


 今日の朝ごはんはなんだろ。甘い系がいいな。なんか甘い物が食べたい気分だし。

 

「そうですね。では朝ごはんを頼みましょうか」


 ポチッとな。


「お呼びでしょうか?」


「朝ごはんを持ってきてくれますか?」


「承知しました。少々お待ちください」


「クルハ〜今日の朝ごはんってなんだと思う?私の予想……というか願望だけど、パンケーキだと思うんだ」


 あれ?ふと思ったんだけど、ホットケーキとパンケーキの違いってなんなんだろ?私の記憶だと、どっちも同じような味だった気がするんだけど。うーん、材料とかの違いとかっだったりするのかな。まあ、どっちも美味しいから良いんだけどね。ま、食べたくなったら作れば良いからね。


「そうですね……私の予想ですと、肉と野菜を挟んだサンドイッチだと思います。まぁ、宿だったら定番の朝ごはんですね。しかし、『ぱんけぇき』とはなんですか?初めて聞いた単語なのですが、もしかして地球の食べ物なんですか?」


 がーん。まさかパンケーキが存在ないとは。はあ。こりゃあ、自分で作るしかないかな。勇者さん。もうちょっと食文化広げようよ。


「そうだね。美味しいし、簡単に作れるから今度作ってあげるよ」


 旅の休憩時にパンケーキを振る舞ってあげようっと。


「ありがとうございます」


 コンコンとドアをノックされた。多分朝ごはんを持ってきてくれたのかな?


「失礼します。ご朝食を持って参りました。このテーブルに置いても宜しいでしょうか」


「どうぞー」


 クルハの言う通り肉と野菜(レタスっぽい葉物野菜とトマトっぽい野菜)を挟んだサンドイッチだった。あと、何かの果実ジュースかな。甘い物が食べたかったけれど、これはこれですごく美味しそう。


「失礼致しました」


 では、食事を堪能しますかね。いっただきまーす。うまぁ。かぶりついた瞬間に肉の美味しさがぶわぁって広がって、さらにそこから野菜のシャキシャキ感がまた堪らない。うーん。美味しすぎる。さて、この果実ジュースも飲んでみますか。おお?この味は柑橘系の味かな?その中でもオレンジに近いかも。美味しい。これは無心で食べれちゃうかも。


 ごちそうさまでした。わずか10分で全部食べれちゃったよ。美味しかった。じゃあ、王都へ行く準備でもしますかね。作るものとしては、カセットコンロを作ろうと思う。今までは焚き火に突っ込んだりしてたけど、火力調整できた方が料理の幅が広がるしね。

 カッセットコンロを作ってと。次に、カセットコンロ用のガスかな。他にいるものは……無いね。じゃ、1時間くらい休憩して王都へ向かおうかな。


 休憩中は一昨日作ったラノベを読む。決して、ラノベが読みたくて休憩したわけじゃ無いよ?食べた後に歩くとお腹が痛くなるから休憩するんだよ?うそじゃないよ?

 クルハにも、漫画を貸してる。言語が日本語だけど大丈夫なのかな?それとも、絵だけで読んでるのかな。まぁ、本人は読んでクスクスと笑ってるから良いでしょう。



「あ、そろそろ王都に向けて出発する時間かな。クルハ、準備して〜」


 まぁ、旅に必要なものは全て私が『アイテムbox』に入ってるから、正確には心の準備といった方が正しいのかな?

 クルハも心の準備ができたようだし、王都に向けて出発しますか。



 今は街の外にいるね。さぁ、歩きますかね。もっとMPが増えれば車とか作れそうなんだけどね。まぁ、ダンジョンでどれだけレベルが上がるかでそこら辺は決まってくるかな。できれば、車も作れるようになりたいね。

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