第15話 勇者と共に②

「しかし、この布団寝心地いいよね。普通に欲しいかも」


「そんなにですか?」


 いやいや、これくらい普通だと思うんだけど。寧ろもっと良い布団があると思うくらいだし。


「うん。旅の途中で布団で寝れるなんてあり得ないし。だから欲しいんだよねぇ。ねぇ、これ売ってくれないかな?勿論お金は払うよ?金貨20枚でどう?」


 まぁ、お金を払ってくれるなら良いかな。金貨20枚は貰いすぎかもしれないけど、私はお金がいくらあっても困らないと思ってるし。


「良いですよ。お金はいつ払います?」


「今ここでいいよ。私『アイテムbox』持ってるし。なんなら、金貨200枚くらい入ってるから」


 えぇ…流石にありすぎでしょ。私も『アイテムbox』に入ってるクリュス草を売り捌けば結構儲かりそうだけどね。





 暇だし外へ行ってみる。奏さんはもう寝ちゃってるよ。しかし、地球じゃ無いだけあって、空気も澄んでるし星も沢山見える。山の近くには月が2つある事から、やはりここは異世界なんだなと感じるね。なんだか、お茶でも飲みたくなってきたな。確か『アイテムbox』にあたたかい緑茶をマグカップに入れたやつがあったはずなんだけど。あ、あったあった。あとはキャンプ椅子を出して座る。いただきます。ごくり。美味しい。あ、クルハもやってきた。クルハの分のキャンプ椅子とお茶も出してと。


「クルハも来たんんだ」


「はい。これでもご主人様の奴隷ですので」


 真面目だねぇ。全然休んでくれても良いのに。


「ま、座って座って」


 ふぅ。こうして綺麗な景色を見ているとぼーっとしちゃう。


「あの〜外にいると危ないですよ?魔物とかいますし…」


 夜番の人かな?お疲れ様です。まぁ、私はしなくても良いって言われたからしないけどね。


「大丈夫ですよ。少ししたら戻るので」


「分かりました。気をつけてくださいね」


「心配してくれてありがとね」


 あ、去ってった。さ、そろそろ眠くなってきたしさっさと寝ますか。もちろんクルハを抱き枕にしてね。なんかクルハを抱き枕にしないと寝れなくなってきたかも。




 


 おはようございます。といっても、朝の6時なんですけどね。昨日椎名ちゃんに「朝起きたらすぐに出発するので奏に起こして貰ってください」って言われたからね。さっき奏さんに起こされたよ。急いでるのかな。あと眠い。まぁ約束は守るけどね。当たり前か。


「じゃあ、いこっか。レナちゃん」


 眠いけどね。まぁ歩いてるうちに眠気くらい覚めるでしょ。


「そうですね奏さん」


「あー奏で良いよ。なんかさんをつけられるとちょっと堅苦しいから」


「分かったよ。奏」


 こんな感じでいいのかな?


「そんな感じで言われるとちょっと照れるね。さ、馬車に乗って。あと朝ごはんは馬車の中で食べるよ」


「分かった」


 朝ごはんは自分で持ってきたジャムパンを食べた。どうしてもお腹が空いてね。みんなも食べたそうにしてたからあげたよ。美味しいって言ってもらえたし良いとしますか。





 あれから、2週間くらい経ったのかな?あと1日くらいでハルト公国に着くらしい。私達はここら辺で降ろしてもらうことにした。あのまま、一緒にいると面倒なことになりそうだし。


「ここまで送ってくださりありがとうございました。また、どこかで会いましょうね」


「はい。レナさん、クルハさんもお気をつけてくださいね」


 さて、ここからは歩いてハルト公国にいきましょうかね。ちなみに、勇者たちにご飯を作ってと言われ作りまくったせいか、『異世界物作製』のスキルLvが上がった。かなり嬉しいね。さらに、クルハが魔物を倒してくれたおかげでレベルも上がった。これによってMP,HPが500増えたよ。他のステータスは上がらなかったけどね。ちなみに今のステータスはこんな感じだったり。



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【名前】レナ(女)


【種族】ヒト族


【職業】冒険者


【年齢】14歳


【レベル】2


HP 5500/5500

MP 5500/5500


力   10

生命力 30

器用さ 40

機敏さ 20

知性  400

魅力  120

運   30




【固有スキル】


転生者

Lv Max


異世界物作製

Lv 3



【スキル】


鑑定 

Lv Max


アイテムbox

Lv Max


ステータス工作

Lv -


魔獣契約

Lv Max


自動翻訳

Lv -


水魔法

Lv


剣技Lv Max

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 MPが500も上がったのが結構嬉しい。これだけでかなりの量の物が作れるしね。

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