第8話 屋台と本

宿に帰って来ました。さてクルハを連れて、屋台を回ろう。


「クルハ〜屋台回るから一緒に行こ〜」


「分かりました。」


お、すんなり承諾してくれた。じゃ、屋台を回りますか。






まず、ついたのはブラックボアの串肉を売っている屋台。この屋台は結構人が並んでいて、1時間くらい待った。まぁ、人が並ぶと言うことはそれだけ美味しいと言うことなのだろうけど。



「へいらっしゃい。ブラックボアの串肉だよ。1本銅貨3枚ね。」


「じゃあ、2本ください。」


「へいよ。串肉2本ね。ちょっと待ってな。」


慣れてるなぁ。こんなに手際が良いのもお客さんが来てくれるからなんだろうね。



「はい、クルハ。」


「良いのですか?ありがとうございます。」



モグモグ。美味しい!塩だけのシンプルな味付けだけれど、なにか奥深い味がある。炭火で焼いたからなのかな?



次は、ホーンラビットの串肉。これは、ジューシーで脂身が少なかった。私的にブラックボアの串肉よりも好きかもしれない。猪肉ってあんまり口に合わないんだよね。クルハは、ブラックボアの方が好きだそう。この世界だと猪肉って一般的なのかな?




大通を歩いていると、本屋を見つけた。ちょっと気になるし、見ていこうかな。



「クルハ?ちょっと、あそこの本屋寄って良い?」


「分かりました。」





中に入って本を見ていると、ふと目に止まった本がある。本の名前は、『ブレイグルの世界旅』。中をパラパラとめくっていると、どうやら直筆だった。まぁ、印刷はしてあるけど。肝心の中身は、この世界を旅してそこで見たものなどなどをまとめてあった。


「クルハ。この本知ってる?」


「知りませんね。見たこともありません。」


なるほど。ちょっと気になるし買ってみようかな。



「すいません。これ買います。」


店の中から、70代くらいのおじいさんが出て来た


「あいよ。にしても嬢ちゃん渋いの選んだねぇ。この本は、知る人ぞ知る本なんだけどね。」


そうだったんだ。他の本はあんまり面白そうでは無かったんだよね。だから、これだけが目に留まったと言うか。ちょっと気になるし、帰って読んでみようかな。面白そうだし。


「代金は小金貨1枚ね」


丁度を出してと。さて、宿に帰ろうかな。お昼ご飯はあれだけじゃ、ちょっと少なかっただろうし、何か作ろうと思う。




帰って来たら、まずは手洗いうがい。やっぱ、手洗いは大事。昔に、病気が流行った時も徹底されてたと言うしね。私は生まれてないから知らないけれど。お母さんが言ってた気がする。



さて、今日買った本を読みますか。




4分の1くらい読み進めたくらいで、お腹がきゅるきゅるとなった。もう、1時か。ちょっと遅いけれど、昼ごはんにしようっと。




今回作っていくのはお茶漬けです。とっても簡単です。


まず、前に炊いたご飯をお茶碗につけます。インスタントのお茶漬けを『異世界物作製』で作ります。お湯を入れます。はいこれでお茶漬けの完成。これが美味しいんだよなぁ。



クルハも呼んで、いただきます。




クルハには、スプーンを渡してある。もしかしたら、箸も使えるかもしないけれど、お茶漬けはスプーンの方がたべやすいしね。私もスプーンで食べる。




ふう、ごちそうさま。美味しかった。さぁ、また本を読み進めようかな。




本を読み進めていると、気になることが書いてあった。


『レイヘム国ではダンジョンが盛んである。ダンジョンでは、モンスターが出るらしい。ある冒険者によると、モンスターを倒すと、死骸が残らずに魔物の素材だけが落ちるようだ。私は、その事を確かめるべく………』



この世界にもあったんだ。ダンジョン。ダンジョンかぁ。ちょっとワクワクするなぁ。もし行けたら行ってみようっと。




さて、また読み進めようかな。どうもこの本は知恵になる。出来れば熟読しておきたい。これは、1種の情報でもあるからね。





おや?もう6時じゃん。本読んでたらあっという間に時間がたっちゃたよ。ちなみに、クルハは私の横で本を読んでた。クルハもちょっと気に入ったぽい?それはともかく、夜ご飯を作ろうかな。夜ご飯何にしよう。




ラーメン?焼肉?寿司?ハンバーグ?うーんどうしようかな。鍋?いやいや、季節外れすぎる。うーむどうしようかな。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る