第5話 猫人族




換金に時間がかかると言われ、暇になったので街を散策してみる。すると、1軒の大きな店が目に留まった。それは奴隷商店。しっかし、この世界は奴隷なんてあるんだ。少し気になるし寄ってみようかな。




意外と内装は綺麗だった。


「お客様、この店は初めてでしょうか?」


店を見ていると、店内からいかにも怪しそうなおじさんが出てきた。


「はいそうですが…」


「承知しました。では、どのような奴隷をお探しでしょうか。」


これといって特にないけど、戦闘出来る人が欲しいとは思っている。十分私でも強いけど、やっぱ返り血が慣れなさそうだし。


「できれば戦闘ができる奴隷がいいですね。」


「承知しました。では、こちらへ。」



まず紹介されたのが、小金貨3枚で売られている犬人族の中年の男だった。ステータスを見た感じあんまし強くない。さらに言えば男だからいらない。私は女性がいい。そう、色んな意味で。しかもそんな強くない。あと、ジロジロみないでくれます?女性の奴隷がいるか聞いてみますか。



「女性の奴隷はいますか?」


「女性の戦闘ができる奴隷ですと、犯罪奴隷しかいませんが…」


犯罪奴隷か。まぁ、見てみるだけ見てもいいかもね。勘だけどね。




「こちらが、女性犯罪奴隷のエリアです」


「分りました」



さて、片っ端から『鑑定』していきますか。






あれ、この子なんてどうだろ。名前はクルハ。




________________________________________________________________________


【名前】クルハ(女)


【種族】猫人族


【職業】奴隷


【年齢】17歳


【レベル】44


HP 2000/2000

MP 500/500


力   200

生命力 120

器用さ 40

機敏さ 110

知性  40

魅力 90

運   30



【スキル】


剣技:

Lv 9


ステータス隠蔽:

Lv 6


限界突破:

Lv -

________________________________________________________________________




正直私より全然強い。そして、何より猫耳。ここ重要。よし、この子即決で買おう。




「あの、この子買ってもいいですか?」


いやいや、そんな目でこっちを見ないでよ。別にいいでしょ。ほら、猫耳だよ?猫耳。モフモフしたいじゃん。


「分りました。その奴隷は戦闘に適していないのですが、大丈夫ですか?」


え?めっちゃ強いじゃん。もしかして、『ステータス隠蔽』で隠してるから見えてないだけかな?



「この獣人だけでいいですか?」


「はい。お願いします。」




小金貨1枚だった。これで小金貨の1枚なら安いもんだね。



「では、隷属契約しますね。ここに血を1滴垂らしてください。」


血かぁ。血を垂らすのは嫌だなぁ。痛そうだし。まぁ、やるけどさ。



「はい。これで契約は完了です。奴隷は初めてでしょうか?」


「そうですね。」


「では、奴隷の扱いを教えますね。」



この世界の奴隷の扱いを聞いた。どうやら奴隷は、隷属契約によって結ばれているため、主人を殺したり、命令を無視したりはできないらしい。そして、買った主人にもルールはある。奴隷に最低限の衣食住を与えるということ。最後に、大事なこと。それは、奴隷は物であること。つまり、奴隷には宿に連れて行っても、物同然の扱いを受けるため、部屋や、ベッド、食事などは用意されないことだ。




宿に戻ろう。クルハをお風呂に入れてあげたい。あ、でもローブだけは被せてと。



「私は、レナ。よろしくね。」


「こちらこそよろしくお願いします。ご主人様。」


なんか、敬語ってなれないなぁ。





さて、宿に帰ってきました。いざ、お風呂へ。



やっぱ、劣悪な環境で過ごしていただけなあって、汚れている。でも、あんまり痩せていない。なんでだろ。


クルハの服を脱がして、私も服を脱ぐ。


「クルハ、髪と体洗うから早くこっちきて〜」


「分りました。」



わしゃわしゃわしゃ。めっちゃ汚れ落ちるなぁ。2度洗いしといたほうがいいかも。もう一回わしゃわしゃわしゃ。よし、髪は綺麗になった。次は体かな。ごしごしごし…ふぅ、これでいいでしょ。しかし、胸おっきいなぁ。Eカップくらいあるんじゃない?触ってみようかな。いや、やめよ。なんかすごく嫌われそうだし。さ、私も体洗お。ふぅスッキリ。あれ、クルハって17歳だよね。なのに、14歳の私に洗われるってなかなかにシュールな光景だと思う。ちなみにクルハは、白髪の髪に青眼。髪はロングで腰まである。髪の長さは私と同じくらいだね。




お風呂から出てきてけど、クルハの服がない。正確には下着だけどね。今は、Tシャツワンピを着せてるからいいけど、これ、私用に作ってあって小さいから結構えっちな格好になってる。でもまずは、下着を作る。下着がないと胸が擦れて痛いだろうし、私のはサイズが合わないだろうから、クルハの下着を作る事にする。まずは採寸用のメジャーで採寸する。柄はどうしようかな。



悩んだけど、私と同じ柄にする。いい案が思いつかなかっただけだけど。さ、下着を渡しましょうか。


「クルハ、これつけれる?」


「?すいません。わかりません。」




クルハにブラのつけかたを教えてあげた。

あと、服も作ってあげないと。身長が170くらいありそうだしね。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る