第4話 料理と依頼



『ミカミノの宿』についたけれど、これはどう見ても中世の建築じゃ無い。どちらかと言うと、旅館といった方が正しいかも。まぁ、取り敢えず入ってみる。やっぱ、旅館っぽい。受付には恰幅の良いおじさんがいる。


「すいません。10日間泊まりたいんですけど。」


「はい。10日ですね。では、金貨1枚と小金貨2枚ですね。朝、昼、夜ご飯はつけますか?つけないなら、金貨1枚と小金貨1枚になりますが」


自炊するし、節約もしたいから要らないかな。


「ご飯はつけなくて良いです」


「承知しました。では、お会計金貨1枚と小金貨1枚になります」


「丁度ですね。ありがとうございます。こちらが部屋の鍵になります。では、お部屋を案内しますね」


案内された部屋は和洋折衷のお洒落な部屋。そしてキッチン付き。これは嬉しい。何せ、地球にいた頃は毎日自炊してたからね。それでは、部屋を散策しようっ!まずは、お風呂。広い。私が寝転がっても問題ないくらい広い。そしてどうやら、魔道具で湯を沸かすっぽい。さすが異世界。

今すぐにでもお風呂に入りたいけれど、そこはぐっと堪えて、色々作る物があるのでそれを作る。



まずは、白色のTシャツワンピ。これは、パジャマの代わりにする予定。次に、動きやすい服。これは、外へ出かける時に注目されないようにする為。ジャージ(異世界の服に寄せた)は2セット作る。次は、歯ブラシと歯磨き粉。やっぱ、口臭が気になるし。次に、ボディーソープとシャンプーとリンスと体を洗うためのタオル。これがないと日本人として辛い。元々、そこそこ綺麗好きだったしね。他にも、櫛やヘアピン、食器など生活に必要な物を作っていった。




さぁ、お風呂に入ろう。まずはシャワーを浴びて、髪を洗う。次に、体を洗ってと。……自然と胸に目が行くのは何故だろう。まぁ、気のせいか。





お風呂から出たら急にお腹が空いてきた。


あ、そういえば、朝ごはんから何も食べてないや。遅めの昼ごはんになっちゃうけどどうしようかな。簡単に作れて、美味しい物……あ、海鮮丼にしよう。まずは、お米を研いで、土鍋でお米を炊く。ごはんは、『アイテムbox』にしまえるから多めに炊いてと。次にサーモンのお刺身、マグロのお刺身、いくらの醤油漬け、山葵、大葉、お醤油を作製と。お米を炊いている時間は、暇なのでお味噌汁を作ろうと思う。鍋に水を入れて沸騰させる。沸騰したら、大根を入れて大根が柔らかくなるまで放置する。大根が柔らかくなってきたら…って、なんでお味噌汁の作り方を解説してるんだろ。





そして、ご飯が炊けた。うん、良い香り。さて、ご飯を丼によそって、サーモン、マグロ、いくらの醤油漬けを盛り付けて、刻んだ大葉と山葵醤油をかけたら…海鮮丼の完成!すごく美味しそう。


「いただきます」


パクッ。美味しいいい。お味噌汁もいただきます。あぁ、美味しい。やっぱり海鮮丼は美味しいなぁ。食レポが下手くそだけどそれでも「パクッ」美味しい。





「ごちそうさまでした。」いやー、とっても美味しかった。

あ、気づいたら『異世界物作製』のスキルレベルが上がってた。ちょっと嬉しい。




気づいたら夜になってました。いやー、服のコーディネートを考えるだけでこんなに楽しいと思わなかったよ。さて、お腹も空いてきた事だしご飯を作りますか。





さて、レナさんクッキングのお時間です。今回は、豚の生姜焼きを作っていこうと思います。今回は某サイトのレシピを参考にしてます。これ、楽だし美味しいんだよねー。

というわけで、豚ロース、生姜、玉ねぎ、にんにく、キャベツ、サラダ油、味醂、酒、醤油、ケチャップ、胡麻油、胡椒を作る。ちなみに、MP300しか消費してない。ここから説明は端折っていく。


まず、キャベツをみじん切りにする。下味をつけるためのタレを作る。さっき作ったタレで肉に下味をつける。タレを作る。玉ねぎを焼く。お肉を入れる。タレを全部入れる。少し煮詰めたら…生姜焼きの完成。あとは、昼に余ったご飯を盛り付けて、千切りキャベツを敷く。次に、生姜焼きを盛り付ける。生姜焼き丼完成。あら簡単。




では、「いただきます。」


うまぁ。生姜焼き丼を作る時は、毎回このレシピなんだよね。作る時にちょっと調味料の種類が多いけど、そこは気にしない。



そういえば、ここの部屋には時計があるんだけど、腕時計とまでは行かないけど懐中時計くらいは欲しい。なんせ、外だと、時間が分からないんだよね。と、言うわけで懐中時計を作ろうと思う。ちなみに、一時期時計にハマっててたから、時計の仕組みとか知ってるんだよね。ふぅ、疲れた。3時間くらいかかったかもしれない。構造が複雑すぎた。まぁ、手に収まる大きさにするのに手こずったってのもあるけどね。

ふわぁ眠い。もう、23時か。さて、寝ましょうか。おやすみなさ〜い。明日は、冒険者ギルドで依頼を受けてみようかな。あと、朝ごはんはパンにしよ。







おはようございます。朝ですね。今日の朝ごはんはいちごジャムを食パンの上に乗っけただけ。まぁ、これが美味しいんだけどね。そして、朝の飲み物は牛乳派なのでコップ1杯の牛乳をごくり。美味しい。では、昨日作ったジャージに着替えて、準備おーけー。

さて、今日の予定は冒険者ギルドで依頼を受ける事。やっぱ、魔物や魔獣という物を見てみたいしね。というわけでれっつらごー。おっと、フードを被るのを忘れてた。気を取り直して、れっつらごー!





冒険者ギルドに来ました。依頼はどうやら張り紙形式。そして、この張り紙を剥がしてランクカードを近づけるらしい。すると、勝手に受注することが出来るっぽい。さらに、上ランク、中ランク、低ランクと、分けられてるのでどこにあるのかが分りやすい。私は低ランクの薬草採取にする。『鑑定』があるからすぐ終わりそうだし。ちなみに『クリュス草』の採取が今回の依頼。このクリュス草は、ポーションの材料になるらしい。生息場所は、『グラムの森』らしい。グラムの森は南門から出てまっすぐのところにある。報酬は100gで銅貨3枚。果たしてこの報酬が良いのかは分からないけどね、まぁ依頼がそれしかないし出発しますか。






さて、グラムの森に着きました。では、アイテムボックスでひたすら採っていきましょう。


鑑定。違う。鑑定。これだ。鑑定。鑑定。鑑定………




ひたすら採りまっくた。結果、約100kgものクリュス草をとってしまった。奥の方で採ったし、すこしは残したから絶滅することはないと思う。たぶん。さて、めっちゃ採った事だし帰ろ。ん?なんか、オークっぽいのがいる。『鑑定』。




【オーク】


どこにでもいる一般的な魔物。オークの肉は食用として扱われる。




戦ったら、返り血浴びてめんどくさくなりそうだし、ここは逃げる。





街まで逃げてきた。ささ、依頼を完遂させて、お金を貰いましょ。


「あのー。依頼を達成したんですけど」


「分りました。依頼書とランクカードをお出しください。」


依頼書を出してと。


「はい。どうぞ」


「ありがとうございます。クリュス草の採取ですね。ここの箱に入れてください。」


うーん、100kg全部出したら驚かれるだろうし、5kgぐらいで良いかな。


「はい。」


えぇ、5kg出したらめっちゃ驚かれたんだけど。


「すいません。これ全部は判別に時間がかかるため、報酬は明日ということでよろしいでしょうか?」


流石に、この量を判別するのは疲れるだろうなぁ。まぁ、まだお金に余裕はあるから良いけどね。


「大丈夫ですよ。お金にはまだ余裕がありますし。」


「分りました。では明日ギルドにお越しください。」




うーん。暇になってしまった。










  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る