第3話 魔王とクワン
新作 Virtual Artificial Intelligence RPGを語ろう Part.6
190名無し@VAR
配信からスレが乱立されてる…
会長を愛でる会とか、ダンおじ好き女子の集まりだろ…
会長スレッドとか、どう見てもクロノス・コーポレーション関係の社員だろうし
発売前で盛り上がりすぎだろ
191名無し@VAR
カリスマで、高身長イケメンで、ダンディで、元従業員にも慕われて、さらには良い声で•••
何だろうこの敗北感•••
192名無し@VAR
僻んだら負けだ•••
そろそろ今日の配信の時間だ。
残り一つのスキルは何を選ぶんだろう•••
193名無し@VAR
動画の編集も良いよなぁ。引きを作って気になる仕様になってるもん。動画はコメントオフ仕様だから、考察スレが盛り上がってたし
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召喚石から、宙へと黒い煙が湧き立つ。
一定の量が出るまで沸き続け、ある程度の直径2mほどの円球の濃密な黒煙が宙に完成された。
尊は、私の肩の上にとまり様子を見ている。
「さて、鬼が出るか蛇が出るか」
黒煙球の中から 、肉が付いてない骨だけの腕が徐々に出始める。ゆっくりと時間をかけ、黒い上質なローブを身に纏った骸骨が宙に現れる。
頭の中に直接声が届く。
「我を召喚したのは、誰だ?」
「私だ。私が召喚した。」
「この魔力量は•••貴方様が現世の魔王様ですか?それならばリッチである我を召喚できるはずだ。我は魔王様に従いましょう。お望みは世界を征服することですかな?貴方様の魔力量があればそれも容易に可能でしょう。」
「あいにくと、私は小さな国の王で普通の人間だ。世界を征服することも特には望んではいない。今はこの国を発展させることが目的だな」
「魔王様ではないのですか!?ただの人間が我を召喚できるとは•••貴方様が望むのであれば我はそれに付き従いましょう。我は既に名を捨てたアンデット。新たな名を貴方様に付けられることで臣従致します。」
「名か•••リッチよ、生前は何をしていた?」
「我の生前は、とある王国の宰相をしておりました。戦争で国が滅び逃げ落ちた後は魔法の研究に励み、偶然にも闇の宝珠を見つけ死という恐怖から脱却でき今なお魔法の研究をしておるところ、貴方様からの召喚でここに至ります。」
「なるほど•••それではこの国の宰相を任せることが出来そうだな。日本風にすると、摂政家の流れから勧修寺流か•••仮名読みから”くわんしゆうし”••名は”クワンとしよう。クワンよ、これから私の部下として働いて欲しい。」
「かしこまりました。それではこれから名をクワンと致します。貴方様のお名前をお聞かせください。」
「私の名はクロノス。肩に乗っているのは使い魔である八咫烏の尊(ミコト)だ。」
地上に舞い降りたクワンは、臣従の証に膝をつき右手を心臓の位置に当てる。
「クロノス閣下に忠誠を。貴方様に死が訪れるまで我は付き従います。尊(ミコト)殿、これからは主人を共に支えていきましょうぞ。」
「尊よ、クワンの姿のままだと民は驚くのか?」
「閣下、お答え致します。驚くと言うより逃げ出すが正解です。クワン様のお姿は物語にでる伝説の魔物のお姿そのままです。」
「確かにアンデットである我がこの姿のままでは些か問題が起こりますな。では、我の姿を生前の姿に魔法で変えましょう。我の姿を見破れるものは余程の鑑定スキルがない限りは気づかれますまい。」
地面に魔法陣が浮かび上がり、クワンは詠唱を始める。
「我を生前の姿に写し給え。幻術魔法 “姿見”」
白髪の髭を蓄えた50代後半のダンディーな執事姿のクワンがそこに現れる。
「尊殿、これで違和感はないですかな?服装は無難なスタイルにしてありますが。」
「クワン殿、閣下の側に従事する家宰として問題ありません。」
「では、クワンよ。これから至らぬ私を補佐して欲しい、よろしく頼む。」
「は!閣下の覇道を邪魔するものはこのクワンめが一掃いたしましょう。」
「では屋敷に戻り国内についての情報を精査する。」
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モンスター名:クワン
称号 : 宰相、賢者
種族 : リッチ(アンデット族)
性別 : 男
体調
□不死体
スキル
□戦闘スキル
棒術 LV 2 / 最大LV 10 ★
剣術 LV 2 / 最大LV 10 ★★
□魔法スキル
火魔法 LV 5 / 最大LV 10 ★★★
水魔法 LV 5 / 最大LV 10 ★★★
風魔法 LV 5 / 最大LV 10 ★★★
土魔法 LV 5 / 最大LV 10 ★★★
氷魔法 LV 5 / 最大LV 10 ★★★+
闇魔法 LV 8 / 最大LV 10 ★★★+
幻魔法 LV 5 / 最大LV 10 ★★★+
□アクティブ・スキル
高速詠唱 ★★
魔力感知 ★★
浮遊(固定スキル)
不死体(固有スキル)
状態以上無効化(固有スキル)
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古代王国。子爵家の三男として生誕。
生まれ持った才能から幼い頃から天才と言われ次世代の王の側近として共に学院で成長する。
幾年か過ぎ、国に災いをもたらすモンスターと戦い賢者の称号を得る。彼は自分の才能に溺れず努力を続け、宰相として王を助ける存在になる。しかし晩年には大国との戦争に敗れ、王国は滅亡してしまう。逃げ落ちた彼は王国の復興を願い自身の研究を進める。
偶然に見つけたダンジョンの奥で見つけた闇の宝珠と一冊の本。残りの人生にと彼は日々、その本の解読を進める。その本はさらに過去の魔術師が残した不死王リッチに転生するための本だった•••
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