第2話 閣下と尊(ミコト)


新作 Virtual Artificial Intelligence RPGを語ろう Part.3



139名無し@VAR

1分後に公式から動画アップされるぞー!

みんな、見てるか?


140名無し@VAR

これで億垢買った人が判明するな。

一体、あの規約を突破して誰が買ったかわかるな!


141名無し@VAR

ちょ!!??!!??

やばすぎ!!ないか!?


142名無し@VAR

クロノス・コーポレーションの元会長!?

社会人にとっては、生きる伝説でしょ!? 

なんで????


143名無し@VAR

俺でも名前知ってる経営者•••

なんで•••!?本物??そっくりさん?



144名無し@VAR

再生回数の伸びがヤバイって!

ライブじゃないのに動画がドンドン重くなってる!? 拡散早くないか!?



145名無し@VAR

ツブヤイター、急上昇トレンド一位になってる

Newsサイトの記事にもう載ってるぞ!!


146名無し@VAR

無駄にダンディすぎてイケメンすぎる。

で、経営者として超絶優秀で金もあるのか•••

これが本当の勝ち組なのか!?



Orz..


147名無し@VAR

億垢の内容が完全公開された。

これ、やばくないか?ゲームとは言え最初から最強候補でしょ!? ゲーム内も格差社会なのか!?


148名無し@VAR

ヤバイ、見た目からの強者感半端ない!?

画面越しにオーラ出てない??

俺だけオーラ見えてる??

立ってるだけでカッコ良いのだけど。


149名無し@VAR

ちょ、ゲーム画面めっちゃ綺麗じゃないか!!

リアル並み?リアルより綺麗??


ガチャ出て来た!?


ガチャの見た目が無駄に昭和感でてる!!

流石に苦笑いしてるぞ(^^;


150名無し@VAR

ガチャの確率が横に出てる。

一億使ってもこの確率なのかよ!?

これだと、ほとんどウルレア以上でないだろ。

運営も流石にそこまで一強にはさせないか。


151名無し@VAR

でもよ、ウルレアを引きそうな雰囲気•••あるよな??存在が伝説の人だぞ?


152名無し@VAR

おおおおおおおおおお!

デターーーーーーー!!


ウルトラレアだ!!!!!!

流石に持ってる男は違う•••




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プレイヤー名:クロノス (家名未定)

称号 : 建国王、カリスマ

種族 : 人族

性別 : 男


体調

□健康体


スキル

□戦闘スキル

 剣聖 LV 1 / 最大LV 10 ★★★★

□魔法スキル

 召喚魔法 ★★★★

 植物魔法 LV 1 / 最大LV 10 ★★★


□アクティブ・スキル

 魔力無限 ★★★★★

 詠唱破棄 ★★★

 身体強化 ★★★


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大陸北部にある小国群。死の森付近、見捨てられた大地と呼ばれ各国も領土としない土地。そこで生活するわずかな人々。危険な地域に必死に生きる人々の前に森から大量の魔物が氾濫する。そこに住む誰もが死を覚悟した。


しかし、1人の英雄によって人々は生き延びる。

少し時が進み、ここに小さな国が誕生する。


英雄の名を取った”クロノス王国”として歴史の舞台に幕があがる



——————————————————



「黒野様。ゲームの内容を少し説明いたします。日本時間で3時間でゲーム内の1日になります。1日のゲーム時間は12時間で強制終了になります。黒野様のアカウントは他のプレイヤーと比べて3ヶ月優先してスタートします。他のプレミア有料プレイヤーは1ヶ月先のスタートとなります。ゲーム内のは360日で一年としておりますので、一般プレイヤーよりもゲーム内では一年程経過している状態になります。早速ゲームを開始致しますか?」


「そうだな、時間はある。まずは遊んでみる、早速始めてくれ」


「では、王国の屋敷へ転送いたします。」


たった今までいた宇宙空間から、質素な部屋の一室に場面が変わる。


「凄いの一言だな、質感や目に見えるものが現実と大差ない。ここが私の屋敷というわけか」


顎に右手を添えながら何度もうなづく。

ゲーム世界というより、別世界にいる印象。



「クロノス閣下、サポートAIはゲーム内では閣下の使い魔になります。戦闘の補助はできませんが常にお側に付き従いゲーム内のサポートを致します。小動物に姿を設定できますのでサポートAIに名前と姿を設定してください。」


「使い魔? では、見た目は3本足のカラス、八咫烏にしてくれ。我が家の家紋だ。名前はミコト(ミコト)だ。」


「かしこまりました。それでは尊(ミコト)として閣下の側を離れずにサポートいたします。では閣下、机の上に限定アイテムがありますのでご説明いたします。」


ミコト(ミコト)は日本にいる鴉の一回り二回り程小さめの姿に変身する。


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・最上大業物 黒刀「鴉雀無声」

特性 : 紫電、不壊

使用者制限 : クロノス専用武器

呼び名:アジャクムセイ 「静寂なさまをいう。カラスなどの鳴き声が聞こえない意から」


特性:紫電

◯閃電の如き紫色の電光の斬撃を放つ

◯魔力を込めることで雷(厳つ霊)を放つ

◯常に研ぎ澄ました状態を保つ


特性:不壊

◯決して壊れることはない


・召喚石(特大)

どこまでも黒く、黒い鏡のように光を奪う

◯召喚魔法に用いることができる。注入した魔力量に応じたモンスターを呼び出すことが可能



・世界樹の種

世界樹はこの世界と地下世界、より上方の世界を接続する役割

◯大地から魔力を吸い上げ成長する

◯その葉は薬になり、その実は栄養価の高い果実になり、その枝は頑丈な材質になる

◯見た目のカスタマイズ可能


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「以上がアカウント購入特典の3つのアイテムでございます。どれか一つでも販売すればゲーム内で一生を数回遊べるほどの大金と交換出来ます。」


「売ることはない。本当に見事な黒刀だ。現実世界で愛用している打刀と比較が出来ない数段良い出来の刀だ。ゲームの中でも日本刀を所持できることは嬉しいものだ。」


口元が緩みながら、黒刀を掴み数度「鴉雀無声」を振るう。紫色の電光を放ちながら現実世界よりも倍以上の速度で振るえることに驚愕する。


「尊(ミコト)よ、普段より数段早く刀を振るえるのは何故だ?」


「閣下、スキルの”身体強化”と黒刀「鴉雀無声」の性質によるものでございます。」


満足げな私に尊(ミコト)が嬉しそうな顔をする


「そうか素晴らしい。次にこの召喚石はどのようにして使えば良い?」


「閣下の召喚魔法をお使いください。召喚石に魔力を流し込めば魔物が召喚されます。限定アイテムですので召喚される魔物もランダムになります。閣下の魔力量ですと大型の魔物を召喚される可能性があります。屋敷の外でお試しください。」


屋敷は二階建ての少し大きなゲストハウス程度

私の執務室は2階にあるため、外に向かう為に歩き始める。


「では、早速屋敷の外で早速試してみよう。魔力を流し込む方法、召喚魔法はどのようにして使用する?」


「閣下にはスキル”詠唱破棄”がありますので、召喚石を手に取り魔力を込め召喚と仰って頂ければよろしいです。魔力の込め方は丹田から熱を手に伝えるイメージです。本来であれば魔法を使うと体内の魔力が消費され虚脱感に見舞われ、熱を身体中から持っていかれる感覚がします。閣下はスキル”魔力無限”をお持ちですので、魔力が切れることがありません。召喚石が手に持てなくなるほど熱くなるまで魔力を込めてから”召喚魔法”をご使用ください。」


屋敷の扉を開け外に出る。

見たことのない風景、匂いに違和感を感じる



「改めてゲームとは言え、違う世界に来たのが実感できるな、凄い物だな」


「世界中を回られた閣下に褒められると嬉しい限りです。開発陣もこの映像を見て喜ぶことでしょう。お褒めいただき誠に光栄です。」


広い庭のスペース


「では早速試してみるか。」

黒く輝く召喚石を丹田の側で両手で支える。


「こういう感じか?手が熱くなってるのがわかるな。これが魔力を注いでるということか?」


「はい、魔力がきちんと注入されております。召喚石の黒色が徐々に赤くなっております。」


「尊(ミコト)よ、これは真っ赤になるまで注入すれば良いのか?」


「その通りです。良いタイミングでお伝えします。」


数分、魔力を注ぎ込む。

全体的に赤く染まる召喚石。


「尊は、何が出るのか知っているのか?」


「クロノス閣下専用AIですので、ゲーム本体についてはわかりません。召喚石から召喚されるモンスターは石の大きさと注入された魔力量によってランダムで召喚される仕様となってあたます。」


「そうか、では、そろそろ召喚魔法を唱えてみるか。何と言えば良い?」


「普通に召喚と言って頂ければ問題無いです。」


「このゲームで初めて見るモンスターになるのか。一体、どんなモンスターが出てくるかな?」


初めての体験に期待に胸を膨らませながら、両手に持ち上げている召喚石に魔力を注ぎながら、丹田の奥から声を出す



「“召喚”」




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