「うむ」 元カリスマ経営者がVRMMOを始めてみたら•••勝手に周りが物語が進めていく件について
No-Bitter
第1話 元カリスマ経営者はゲームを始める
新作 Virtual Artificial Intelligence RPGを語ろう Part.2
1名無し@VAR
発売前、話題の仮想現実のオープン ワールド•オンライン ロールプレイング ゲーム “Virtual Artificial Intelligence RPG” 通称VARについて語り合いましょう。
…
…
…
2名無し@VAR
話題の億アカウントが売れた…
数量0になってる…
3名無し@VAR
まじかよ!?確認してくる!
話題性重視の限定アカウント買う奴いたのかよ!?
4名無し@VAR
しかも、あの億垢の購入に審査もいるんだろ?
人気動画勢の何人か購入しようとして、審査に弾かれてたのに。
5名無し@VAR
問い合わせするにしても今時、ダイヤル有料回線のみ対応とか…
6名無し@VAR
どうみても運営のイタズラ対策、3分10,000円って金額設定がガチすぎる。
動画勢がネタ作りに凸して垢バンくらってた…
7名無し@VAR
規約に書いてるのに無茶しやがって…
あの会社の法務部最強って言われてるのに。
ガチすぎて笑えない。
8名無し@VAR
それよりも一体誰が購入したんだ!?
審査基準は全部公表されてないだろ?
9名無し@VAR
公式で近日発表ってHPが変更されてるぞ!
ツブヤイターのトレンドに早速載ってる。
10名無し@VAR
発表次第でこのゲームの知名度が一気に爆発するぞ。事前予約してくる…このビッグウェーブに乗り遅れるわけにはいかない!
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VAR販売元本社 応接間
「黒野様。お忙しいところ、ご足労をおかけいたしまして誠にありがとうございます。貴方ほどのお方がまさか、御購入されるとは思ってもいませんでした。私は当社、専務兼、第一営業部本部長を務めます越野と申します。あなたにお会いできて光栄です。」
「越野さん、ご挨拶ありがとう。もう、私は会社経営から手を引いた一私人だ。あいにくと子供の頃の家庭環境と成人してからは仕事人間だったものでゲームというもので遊んだことがないんだ。第二の人生と思い、新しいことに挑戦する良い機会と思い話題になっているこのゲームを買わせていただいた。」
「いえ、世界的企業クロノス•コーポレーションを一時代で築き上げた黒野様が我が社の次世代型ゲームに参加されることは、当社にとっては数十本のCM効果より価値がございます。正直なところ本当に宜しいのですか? 契約書や規約は勿論、読まれているとは思いますが…今までほとんどのメディアに出られたことのない”
「特に問題はない。特段、私はメディアが嫌いとか言うわけではなく、今まではただ仕事優先のスケジュールで単に時間がなかっただけだ。会社は次世代の優秀な社員達に託してきた。これからは私の第二の人生というわけで知らなかった世界に飛び込んでみるのもまた人生。」
「左様でございますか。黒野様がご納得なのであれば当社にとっては嬉しい限りです。それでは詳細について改めて別室にて、ご説明いたします。」
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“Virtual Artificial Intelligence RPG”
中世ヨーロッパをモチーフとした剣と魔法の世界。全てのNPCキャラクターに人格と学習型AIを搭載する世界初のフルダイブ型MMO RPG
キャッチコピーは、“五感全てを体現する世界初のゲーム”
ゲーム内では、”冒険!生産!商売!” 全ての行動が自由。第二の人生はここにあり!
□基本仕様
通常のゲームとは違いキャラクター本体ににレベルはありませんし、数値化もされません。この世界で表記されるのは唯一スキルと称号のみ。スキルの習得度•熟練具合•組み合わせによってスキルレベル•レアリティが上昇。ゲーム内で怪我をした場合は回復までには時間がかかります。死亡した場合は、キャラクターはリセットされ初期から作成されます。(獲得しているスキルは消去されます)
•初期スロット限定有料アカウトは再販売致しません。
一億円アカウントの詳細
・アカウント料金1000万円
・5年間分使用料金【月 50万円✖️60ヶ月】
・5年間分配信補助【月 100万円✖️60ヶ月】
・スキルスロット初期値 6
① Special Ultra Rare , Ultra Rare , Special Rare確定ガチャ 3回分
② Special Rare 引換券3回分(自由選択)
・スタート地点優遇【AIによる自動選択】
・限定アイテム3点【AIによる自動選択】
・称号【AIによる自動選択】
・AIオペレーター搭載
・その他【専用PC一式等、専属配信用スタッフなど】
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女性スタッフから説明を受ける。
「今回、黒野様がご購入されました内容はこのようになっております。このアカウントに関しましては、販売前の事前PRのため、配信を行い当社の広告塔になってもらいます。その代わりですが最大限のサポート体制を取らせて頂き、素早く収益化を可能にする仕組みにしております。初期費用の回収は余程のことがない限りは可能かと思われます。ここまででご質問はございますでしょうか?」
「すまない、ゲームや動画配信サイトに関しては無知なため、詳しく教えていただけるかな。」
「黒野様、契約書等に記載されている内容通りにゲーム内の活動を我が社で配信をいたします。最大限の収益が出るように加工・編集等は当社の専門スタッフが責任を持って行います。配信の収益の分配比率は書面の内容通りでございます。黒野様は自由にゲームをしていただければと。幾分、プロモーション活動にもご協力をしていただければ幸いですが。」
「細かいことはお任せする。金銭面で困ってはいないのでな。協力に関しても問題はない。収益に関しては未来の子供達のためにクロノス財団に寄付をしてくれればそれで良い。あとは可能であればここの部分を幾分修正して欲しい。」
「かしこまりました、この修正箇所は本当によろしいのですか?我々にとっては嬉しいのですが・・・。」
「何事もやり甲斐は必要だ。君たちが良いと思うなら私はそれで良い。」
「黒野様、誠にありがとうございます。スタッフチームは喜ぶと思います。それではこれからキャラクターメイクから撮影をさせていただければと思います。謎に包まれている黒野様ですので初回放送から凄いPVを見込めそうです。それでは用意が出来ましたらご案内いたしますので少しの時間ですがお寛ぎ下さい。」
10数分後…
「黒野様、大変お待たせ致しました。黒野様専任スタッフリーダーの加藤と申します。私以外のスタッフもおりますが作業中のため、後ほどご挨拶をさせていただきます。早速ですが当社AIによる診断テストを受けていただきます。その結果により黒野様のゲーム内の初期設定等が確定いたします。こちらのヘッドギアを装着していただければ、黒野様専用チュートリアルが始まります。」
渡されたヘッドギアを装着すると視界が突如、変化する。
宇宙空間に自分が立っている感覚。
私の目の前にバスケットボールほどの光の玉が浮かび出す。
「ようこそ、黒野様。名前はまだありませんが黒野様専属AIオペレーターです。これから多数の質問をしていきますので直感でお答え下さい。」
時間にして一時間程、様々な質問が飛び交う。
時に心理テストのよう、時にIQテストのように
「ありがとうございます。AI判定を始めます。待っている間にゲーム内のキャラクターの名前を決めていただきます。何か候補はありますでしょうか?」
「質問だが、こういう場合は本名の方が良いのかな?」
「一般的には本名とは別にゲーム内で使用するキャラクター名が宜しいかと。黒野様のケースであればイメージが伝わりやすいクロノスというキャラクター名がオススメとなっております。」
「では、クロノスでいこうか。」
「容姿の方は現実の黒野様の容姿を数値化しゲーム内に反映いたします。それでは最初にスキルのガチャを行います。ガチャ内容はSpecial Ultra Rare , Ultra Rare , Special Rareの中から三種類を確定いたします。ゲーム内でSpecial Rare 以上のスキルは他プレイヤーと重複しません。そのため、より個性的なゲームライフをお送りすることが可能となっております」
目の前に昭和感のあるレトロ仕様な懐かしいガチャ筐体が出現する。
妙にリアルで苦笑いをしてしまう。
「それでは3回、ガチャを回してください」
手を伸ばすとガチャレバーが掴める。
「それではガチャを回して行こう。」
1回目 ガチャガチャ•••
突如、大量の流星群が空間に飛来する。
「クロノス様、おめでとうとございます!1回目からUltra Rareスキルです。 “召喚魔法”」
2回目 ガチャガチャ•••
再度、大量の流星群が飛来する。
「おぉ!クロノス様、おめでとうとございます!2回目もUltra Rareスキルです。 “剣聖”」
3回目 ガチャガチャ
宇宙空間の奥、大量の星々が発光し始める。
「凄い!おめでとうございます!!3回目はSuper Ultra Rareスキル。 “魔力無限”」
「凄いことなのか?こういうことに疎いものでな、詳しく教えてくれ。」
「はい、確率的に有り得ない幸運です!流石、黒野様!!では、詳細をご説明いたします!」
“召喚魔法”
スキルレベル ★★★★
魔物、魔獣を最大2体召喚することができる。
召喚されたモンスターと契約することが可能。
(召喚には魔石•召喚石と大量の魔力が必要。一度召喚すると消滅•破壊される、もしくはプレイヤーの魔力が切れるまで召喚は継続される。)
“剣聖”
スキルレベル ★★★★
LV 1 / 最大LV 10
剣術の奥義を極めた者。
剣聖に切れぬものなし。
斬撃を飛ばすことも可能。
( N 短剣術、長剣術 < R 剣術(全) < SR 剣豪 )
“魔力無限”
スキルレベル ★★★★★
プレイヤーは無尽蔵な魔力を誇る、
決して魔力が尽きることはない。
「以上が今回のガチャの結果です。AI診断の結果がでした。診断結果による初期スタート地点をお伝えいたします。クロノス様は小国の建国王となりました。称号は、建国王、カリスマに決定しました。限定アイテムはゲームスタート時に付与されます。それではSuper Rare引換券での交換リストを表示致します。」
500にも及ぶリストが空間に表記される。
一つ一つ、読みながら少しの時間考慮する。
「ゲームの中での我が国での食料自給率はどうなっている?」
「化学肥料のない世界ですので地域によりますが、王国の食料自給率は低いです。補う為に一部のモンスターが食料にもなります。」
「そうか•••それでは、この植物魔法というものは、どのような内容かな?」
「植物魔法は植物育成、生成、形成に関することが可能となっております。」
「ふむ。中世レベルの食料自給率とするならば生産量を増加するためにまず植物魔法を選ぼう。腹を満たさねば日々の活動に制限がかかるしな。次に気になるのはこの詠唱破棄と言うものはどういう効果だ?」
「VARのゲームでは魔法は詠唱が必要になります。簡単な魔法では詠唱は少ないですが強力な魔法になるほど長時間の詠唱や魔法陣が必要になり、戦闘において魔法使いは置き型砲台のイメージです。このスキルはそれらが不要になり即座に魔法の使用が可能になります。」
「魔法の効率化というわけか•••ではこれを選ぼう。残り一つか•••おすすめは何かあるかな?」
「ゲーム内の黒野様は、国王という地位ですので国防と言う意味で戦闘力が必要になるかと思います。強大な魔法か、”剣聖”のスキルを強化するスキルが良いかと思います。」
「なるほど、そうすると選択肢が限定されるな。身体強化、自然回復、回復魔法あたりが候補か•••では、これを選ぼう。」
□その他、初回販売アカウント
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百万円アカウントの詳細(497名販売予定)
・アカウント料金40万円
・5年間分使用料金【月 10万円✖️60ヶ月】
・スキルスロット初期値 4
① Special Rare確定ランダムガチャ 1 回分
② Rare , Normal 自由選択 引換券2回分
③ Rare , Normal ランダムガチャ 1 回分
・称号【AIによる自動選択】
・限定アイテム1 点【AIによる自動選択】
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一万円アカウントの詳細
・アカウント料金1万円
・毎月使用料金別途
・初期装備【AIによる自動選択】
・スキルスロット初期値 3
① Rare , Normal確定ガチャ 1 回分
② Normal 自由選択 引換券1回
③ Rare , Normal ランダムガチャ 1 回分
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無料アカウントの詳細
・アカウント料金0円
・毎月使用料金別途
・スキルスロット初期値 2
① Normal 自由選択 1 回
② Rare , Normal ランダムガチャ 1 回分
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スキルスロットは入れ替え可能 (戦闘中は不可)
Normalスキルはゲーム中に条件をクリアすれば習得可能。
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