第204話 「鴉鵲待つ」って何て読むの?

「KAC2024」第6回目のお題が「トリあえず」で、「トリ」に関するネタを詰め込んだ作品を書きました。ちょっと宣伝。

 https://kakuyomu.jp/works/16818093074061889181/episodes/16818093074063553575


 この作中の老人のセリフに「鴉鵲待つ」というのが出てきます。


 これ、私もテレビで見て知って(なんとか珍百景です)、看板にこの字を使っているのが紹介されて「へー!」と思ったんですよ。


「鴉鵲待つ」で「うじゃくまつ」と読むそうです。


「鴉」は、カラス。

 学習能力の高い、頭の良い鳥です。

 童話などでは、ずる賢い鳥のイメージですが……。


「鵲」は、カササギ。

 球体の巣を作る、優れた技術を持った鳥。


 つまり、「頭が良く、技術を持った人を募集しています」という、優秀な人材募集のメッセージなのだとか。(中国の詩が由来だそうで)


 この看板の意味を理解し、応募してきた人は、まだいないそうですけどね……。


 …………。


 ……「う」じゃないの? 「あ」なの?


 ひとりごと書いてすみません。


 番組を見た時のメモが残っていて、勢いで書いてしまいましたけど、「からす」って言う字は、確か「あ」という読み方はあったけど、「う」という読み方は、無かったような……と疑問に思って、ネットで再度確認したら、「あじゃく」という読みが正しいのか!?


 京都大学推理小説研究会の出している機関誌が『蒼鴉城そうあじょう』という名前だったはず!と今になって思い当たりました。


 うーむ、あれこれ調べてみると、「カササギ」を意味する「烏鵲」という字の並びの一文字目に、「鴉」を当てはめてしまっただけで、正しくは「烏鵲待つ」という言葉が正しいのかな? これだと「うじゃくまつ」で読み方は合ってるんだけど。


「烏」の字は「ウーロン茶」の「ウー」ですからね。カラス! ドラゴン!と書いて「烏龍茶」って、よく見ると字面の厨二病感がすげえな。


 ちなみに、「とり」の横棒をひとつ抜いた字が「からす」ですが、元々、トリをかたどった象形文字だった時、横棒の部分はトリの「目」を意味していました。

 体が真っ黒なカラスだと、どこに目があるのか分からない、ということで、「目」にあたる横棒をひとつ抜いて「からす」という字になった、という説があります。


「烏」も「鴉」も、同じ「カラス」の意味の文字ですが、「鴉」の字の方は凶兆、不吉の鳥、という意味が出てくるんですよね。

 会社の人材募集ワードとしては、あまりふさわしくないような……。

 

「鴉鵲待つ」と書いて、テレビ番組で紹介されたとおり「うじゃくまつ」で正しいのか? 

 それとも、漢字の読みからして「あじゃくまつ」が正しいのか?


 有識者の意見をお待ちしております!

(雑学エッセイなのに問題提起だけして投げっぱなしエンド)

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