第201話 コンセントの穴の長さは左右で違う

 家電製品で必ずお世話になる、電気のコンセント。


「コンセント」は和製英語で、正しい英語では「Outletアウトレット」と言います。イギリス英語では「Socketソケット」と呼んだりします。


「アウトレット」は「出口」という意味があるので、「電気の出口」と考えると覚えやすいです。


 大正時代に「Concentricコンセントリック plugプラグ」という専用機器が日本に輸入され、その発音が「コンセント」という和製英語の語源となった、という説があります。


 コンセントは、縦長の穴がふたつ横に並んで、ブタの鼻の穴のようなイメージですが、よーく見ると、左右の穴の長さは、同じではありません。


 壁に取り付けられた一般的なコンセントの差し込み穴のサイズは、右側が7ミリ、左側が9ミリ。2ミリも違うんです。


 右側の穴は「電圧側」、左側の穴は「接地側」と呼ばれます。


 電気配線用語では、右側の穴を「ホット」、左側の穴を「コールド」と呼ぶこともあるとか。


 コンセントにプラグを差し込むと、右側の「電圧側」から電気が流れます。

 我々が普段家電製品やスマホの充電で使っている電気は、右側の穴から貰っているわけです。


 一方、左側の「接地側」は、いわゆる「アース線」に繋がっています。

 こちら側から電圧が流れてくることはないのですが、万が一、電気の事故などで「一瞬で異常な高電圧」が混入してきても、大地に逃がす仕組みになっています。緊急時に避難できる「非常口」みたいな感じ。


 穴の長さが違うけど、差し込みプラグの二つの金属板(「栓刃せんば」といいます)の長さは同じサイズ。

「左右逆だと入らないや、回転させて差し込み直さないと」なんてことは、ありませんよね。

 これは、一般の家電製品が、左右どちらの向きにプラグを差し込んでも、電気が流れるように工夫されているからです。


 差し込み口を間違えて「回転させて差し込み直さないと」って言えば、ケータイの「Micro Type-B」充電口なんかはそうでした。

「Type-C」が世に出て、上下を気にしなくて済むようになった時は「この発明はありがたい!」と思ったものです。


 あと、USB! 

 PCに繋ぐ時、「こっちの向きだったよな?」って差し込もうとしても入らず、くるっと回転させて入れ直す確率、高くないですか?

 確率論なら2分の1のはずなのに、しょっちゅうですよ!


 USBを差そうとして……あれ? こっちか? あ、違う、やっぱこっちの向きで良かった、みたいなこと、結構あると思うんです。

 私だけではないと思いたいっ!

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