第120話 頭の中で鳴り続ける 「ディラン効果」

 朝、たまたまテレビで見かけたCMの曲や、ラジオで流れた歌が、一日中アタマの中でぐるぐると鳴っている……。


 あるいは、ふと思い出した昔の曲が、なかなか耳から離れてくれない……。


 この現象を、「イヤーワーム」あるいは「ディラン効果」といいます。


 わりとよくあることなので、誰もが一度は経験しているのではないでしょうか。


「イヤーワーム」は、イヤー(ear) は「耳」、ワーム (worm) は「イモムシ」なので、「耳の中に住みついて、出ていかない虫」といった意味合いになりますが、「気持ち悪い」「うっとうしい」イメージだからって、ずーっと鳴っている曲を「虫」に例えるあたり、名付けた人のセンスってちょっと独特ですね。


「ディラン効果」の由来は、1963年のボブ・ディランの楽曲「風に吹かれて」が耳に残りやすいフレーズで、一度聴いたら頭から消えてくれない、というところから名付けられたようです。


「風に吹かれて」に興味を持って、これからネットで検索して「聞いてみようかな」と思っている方。

 耳に残ることを覚悟してから、自己責任で聞いて下さいね。


 さて、この「ディラン効果」。


 さほど気にしなければ、自然と収まる症状ではありますが、どうしても気になる、早めに治したいという人は、ガムを噛んだり、 別の曲を1曲通して聴く、他の人と話したり、別の作業に集中する、 といった対策が有効のようです。

 消えろ消えろと意識すると、逆に頭にこびりついて長引くので、「あえて放置してみる」 という方法も効果はあるらしいです。


 ちなみに私、恥ずかしながら、 「ディラン効果」のことを、デュラン・デュランの楽曲から来る「デュラン効果」 だと、勘違いして長年覚えておりました……。


「デュラン・デュラン」って名前は、SF映画 「バーバレラ」に登場した、ヘンな博士の名前から来ているんですよね。そんなどうでもいい知識で今回は幕引き。


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