第118話 「々」「朮」「皸」なんて読む?
「朮」と書いてなんと読むでしょう?
特殊な記号や、梵字のようにも見えますが、れっきとした漢字です。
「おけら」と読みます。 (変換するとちゃんと出ます)
地面を掘って進む、虫のオケラ。 「螻蛄」とも書きます。
土を掘る一連の動作が、 両手を上げているように見えることから、ギャンブルなどでお金が無くなって「お手上げ」状態のことを「オケラ」と呼ぶようになりました。
漢字に見えないといえば、テトリスのブロックを思わせる「
こいつも一応、図形ではなく「漢字」です。
前後を入れ替えると「
入れ替えると言えば、「軍」に「皮」と書いて、一文字で「
寒い冬、皮膚が乾燥し、固くなって裂けて、血が滲んでジンジン痛む、あの「あかぎれ」です。
この「皸」という字は、面白いことに、「軍」と「皮」の左右を入れ替えても、「皹」で 「あかぎれ」 という字になり、意味も読みも同じになるのです。
左右の配置をうっかり書き間違えても、同じ文字として成立する、珍しいパターン。
パーツの場所を動かしても意味が変わらない「
(「山」の位置が変わっても、意味も読みも変わらない「峰」と「峯」や、「嶋」と「嶌」なども、これに含まれます)
さて、「々」という文字。
「時々」「人々」「堂々」などの二文字目につく「々」という字は「踊り字」や「重ね字」と呼ばれる文字で、 記号・ 符号の一種。
「漢字」とは分類が異なるのだそうです。
「々」の字を出す時は 「人々」 と一度打ってから、「人」の字を消して……と遠回りな方法でやらなくても、「おなじ」 「どう」で変換すると、「々」 単体で出すことができます。
昔の映画や小説のタイトルにあるような、同じ文字を二度繰り返す「〃」「ゝ」「ヽ」も「踊り字」の一種で、記号扱いです。
すべて「おなじ」 「どう」で変換できます。
「々」についての特定の読み方は無いのですが、 カタカナの「ノ」と「マ」を組み合わせたように見えることから、出版業界などでは「ノマ」と呼ばれることもあるそうです。
そう言われると、「々」がだんだんと「ノマ」にしか見えなくなってくる……。
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