第115話 福引抽選器の正式名称

 商店街の催し物などで、抽選券を集めて挑戦することもある、福引。


 多角形の箱(六角形や八角形の場合が多いです)をガラガラ回すと、中からポトリと金色の玉が出てきて「一等、ハワイ旅行、大当たり~!」とか、商店街の人が鐘をカランカランと鳴らす、あのイメージ。

 実際には、白色の玉が出てきて「残念賞のポケットティッシュでしたー」ばかりなんでしょうけど。


 ガラガラとかガラポンとか呼んだりする、あの「ガラガラ回す抽選器」の名称は、「新井式回転抽選機」と言います。

(正式名称は旧字態で「新井式廻轉抽籤器」)


 昭和初期に新井卓也という方が開発し、特許を取ったものだそうです。


 新井氏は帽子屋を営んでおり、客寄せのために抽選会を行おうとして、帽子を入れる四角い空き箱にくじを入れ、四角い箱を回すことで、くじが出てくる仕組みを考えました。

 これが、「新井式回転抽選機」の原型と言われています。


 その後、新井氏の子孫により「東京抽籤器研究所」が設立され、「新井式回転抽選機」の特許を管理していたようですが(専売特許でした)、現在は特許の期限は切れ、様々なメーカーが抽選器を製造・販売しているようです。


 正規の物は、金属のプレートで、「新井式回転抽選機」と彫られたものが貼り付けられているらしいですが、現物は見たことないです。


 全国の福引抽選器マニアの方。


 もしも個人で「新井式回転抽選機」をお持ちであれば、確認してみてください。(福引の抽選器マニアがいればですけど……)


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る