第53話 「後の祭り」は、京都の祭り
ことわざで「後の祭り」というのがあります。
「後の祭り」は、「良いタイミングを逃して、後悔すること」をいいます。
「事が終わって、今さら悔やんでも“後の祭り”だ」
など、ネガティブなイメージですよね。
同じ意味で、英語では「The bird has flown」(鳥はもう飛んで行ってしまった)なんて言い回しがあります。
「事が終わって、今さら悔やんでもザ・バード・ハズ・フロウンだ」
と言い換えてみると、少しカッコイイかもしれません。
……やっぱりカッコよくないかもしれません。使うなら自己責任で。
さて、京都の「祇園祭り」は、7月の一か月間を使って行う長いお祭りで、7月17日に行われる豪華な山車(だし)がたくさん出る巡行を「前の祭り」、7月24日に行われる山車を返す巡行を「後の祭り」と呼びます。
「前の祭り」は豪華な山車がたくさん出るので派手で、見物客も多く出ますが、「後の祭り」は賑やかさもなく静かで、見物客もあまりいないそうです。
「前の祭り」を見る時期を見逃して、「後の祭り」だけ見ても仕方ない……というところから、「後の祭り」という言葉は、「良い時期を逃して、後悔する」という意味になった、ということです。
ことわざの語源で、もうひとつ、ついでに。
「急がば回れ」というのがあります。
「急がば回れ」は、急ぐ時には、危険な近道より、遠回りでも安全な道を通る方が、結果的には早い、という意味です。
この語源は、室町時代に詠まれた歌「もののふの矢橋の船は速けれど急がば回れ瀬田の長橋」からです。
当時、京都へ向かうには、琵琶湖を横断する海路の方が、陸路よりも近くて早いのですが、比叡山から吹き下ろされる突風(比叡おろし)により、船が転覆して危険な航路だったため、このような歌が歌われました。
つまり、「琵琶湖」を迂回したのが「急がば回れ」の始まりなんですね。
外周200kmくらいあるそうですけど、どんだけ回んねん、って話。
琵琶湖は、川の管理や利用を想定した「河川法」という法律によると、「一級河川」に属するそうで、「湖」に関する具体的な定義が存在しないので、「大きな川」ということになるそうです。
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