第30話 「サラダ味」って何味?
せんべいやスナック菓子などで「サラダ味」という表記を見かけますが、あれって、野菜の味はしませんよね?
どう味わってみても、塩味だよな……と以前から思っていたのですが。
調べてみると、1960年代から「サラダ味」という呼び名はあるようで、「サラダ油をからめて塩をまぶしたせんべい」に名付けられたようです。
やっぱり「塩味」ってことでいいのかな?
1960年代、その時代の背景として、純日本風の「塩味」とするよりは、洋風の「サラダ味」とした方がおしゃれではないか、という下地があった……ということですが、じゃあ「サラダ油」って?
「サラダ油」とは、サラダなどに生で使用できる食用油のことを言います。
1920年代、日本では、食用油は主に揚げ物などに使っていましたが、西洋では生野菜に塩や酢を加えて、食用油をドレッシングのようにかけて使っていたと聞き、日本でも同じような使い方ができるように、より精製の度合いを深め、低温で固まりやすい成分を取り除いた良質な食用油を作りました。
これが「サラダ油」です。
そもそも、「サラダ」の語源はラテン語の「sal(サル)」。「塩」という意味です。英語の「salt(ソルト)」の元ですね。
古代ギリシャ時代に、生野菜に塩を振って味付けして食べたのが起源と言われています。
また、「給料」という言葉、「サラリー」の語源にも、塩が関係してきます。
「サラリー」という言葉は、ラテン語の「Salarium(サラリウム)」が由来となっている言葉です。「塩の支給」という意味です。
古代、塩が貴重品として扱われていた時代に、兵士や役人など、労働への報酬として使われていました。
塩そのものが支給されていた時代から、次第に労働の対価として「塩を買うための貨幣」を与えるシステムに変わります。
ここから「給料」=「Salary(サラリー)」という言葉が生まれたのだと考えられています。
ちなみに「サラリーマン」は和製英語ですので、英語圏では通じません。直訳すると「給料男」ですから。
「ビジネスマン」なら通じますかね。
サラダ味の話からサラリーマンの話に飛びましたが、最後に野菜サラダのネタに戻ろうと思います。
8月24日は、日本記念日協会が定めた「ドレッシングの日」だそうです。
カレンダーでは、8月24日は必ず8月31日の真上に来るので、8・3・1(ヤサイ)の上にかけるもの、で「ドレッシングの日」。
なるほどなー。
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