第5話 「パイナップル」は、他の植物の名前だった
結論から言うと、「松ぼっくり」です。
壁材、床材などの建築資材、あるいは家具の材料として「パイン材」というのを聞いたことがある人も、多いのではないでしょうか。
「パイン材」は、南国の果実・パイナップルではなく、「松の木」を加工したものです。
松の木は「パインツリー」といいます。
むかーしむかし。
「松ぼっくり」は、松の木に実る、リンゴのような果実ということで、Pine appleで「パイナップル」と呼ばれました。
ところが、南国から“あの果実”が輸入されてきた時、「パイナップル(松ぼっくり)みたいだな!」と誰かが言い始めました。
そちらの呼び方の方が普及して、南国由来の“あの果実”は「パイナップル」という名前で呼ばれるようになります。
現在では、区別するために、「松ぼっくり」はパインコーンと呼ばれています。
パインコーンの「コーン」は、トウモロコシのコーンではなく、「尖った物」「円錐」を意味するConeの方。工事現場などに置かれているカラーコーン(パイロンともいいます)の、あのコーンです。
ちょっと話が逸れますけど、スナック菓子の「とんがりコーン」って、トウモロコシのコーンと、尖っている意味のコーン、ダブルミーニングなんですかね?
話を戻すとして。
松ぼっくりにしてみたら、「名前を奪われた!」という印象でしょうか。
パイナップルとかアップルとか言っていたら、ピコ太郎の「PPAP」を思い出してしまいました。
あれも、もう2015年の流行。なんだか懐かしいですね。
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