3日目
今日も真っ暗な空間にいる。昨日と同じで一寸先も見えない。
それに今日は変な声みたいは音みたいなのが聞こえる。
「こっちきて」とか「諦めなよ」とか
何のことを言っているのかわからないけれど、この声を真に受けてはいけない気がする。
でも声が段々と大きくなってきた。
「諦めろよ」
「そうよ。はやく諦めな」
やめてよ。誰こんなことを言うのは。
辺りを見渡すが真っ暗な空間以外に何も見えない。
それに声は私の下から聞こえるように
感じたので下を見るが何も見えない。
「諦めろよ諦めろって。お前じゃ無理だよ」
「そうだよそうだよ。こっちおいで」
嫌だよ。助けて助けて助けてみらい。
「おはようみかちゃん」
「お.....おはよ...う」
「どうしたのみかちゃん!!」
慌てた様子で私に駆け寄ってきた。どうやら私の不安が表情に出ていたみたいだ。
「辛いことがあったの?」
「ううん。なんでもないよ」
私は必死に誤魔化す。変な夢を見て不安になっているなんて思われたくない。
「良いよ。話さなくて」
みらいは優しく私を抱きしめる。
その温もりに安心したのか私はみらいの腕の中で眠ってしまった。
ぐっすり眠っていたからか起きた時には
日が傾いていた。
私が台所に行くとみらいが料理を作っている。
「みかちゃん。体調大丈夫?」
「うん。ぐっすり眠れたから大丈夫だよ」
変な夢を見ることなく起きれたから良かった。
「まだできないからソファーでゆっくり座ってまってて」
「わかった」
私はテレビを見るとお笑いの番組が放送されていた。
「おはははは。これ面白いね」
「ぼく初めて見る」
「え!そうなの。ご飯食べ終わった後に一緒に見ようか」
「うん」
私は先にお風呂に入った。
お風呂を上がると夕食ができていた。
「今日はしいたけとピーマン、サガリを使った野菜炒めと蜆の味噌汁だよ」
「美味しいいいい」
蜆の出汁が出ている味噌汁が心を温めてくれる。
それにサガリの野菜炒めはサガリの脂が野菜と絶妙にマッチして美味しい。
「「ご馳走様でした」」
これから私たちはテレビを見た。
みらいはお笑い芸人を見るのが初めてらしく
ずっと笑いっぱなしだった。
「みかちゃん。何かあったらいつでも相談してね」
「うん。ありがとうみらい。おやすみ」
「おやすみ」
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