2.とりあえず現状確認。これ基本。

降り立った場所は見渡す限りの草原。青々としているから、春ーーかな?

後ろを振り向くと、木々がひしめき合っている森。

ううん.....よし、あの大きめの木に登ろう。


テクテクと目星をつけた木の下まで歩き、上の方のバランスが取り易そうな幹と幹の間を目視。

ーーー次の瞬間、目視した場所に座っていた。


ーーうん、転移は可能、と。

てことは、異空間もーー開けるな。


試しにおにぎりを出してみる。うん、あったかい。

もぐもぐ。あ、塩ウニだ。んまい。もぐもぐ。


今まで一度も能力制限なんてなかったし、隠れ親バカなあの親父は、与えたがりだから、余計なものまで足されてそうだけど、今までの蓄積された持ち物はそのまま使えるようだ。


今度は財布を引っ張り出す。

最初に行かされた物語の中で手に入れてからずっと使っている。もう100年じゃきかないくらい使ってる筈だけど、見た目はちょっと使われて味が出てきた程度でくたびれてはない。途中で開発した劣化防止の魔法のおかげだ。軽量化の魔法がかかった財布。雑貨屋で見つけて、どれだけ入れても軽い。出す時は硬貨毎に分けられてるし、表示板があって、どれだけ入ってるか開けたら中でわかる。見た目ががま口ってのもミソ。


ーーさて、中身はっと。

お、いつも通りだね。その世界にあったお金に変換されてる。ちょっと表示がおかしい金額になってるけど、まぁ自重しないで商売もしてたからこれは俺が稼いだお金だ。胸張って言える。


えっと、四角い鉄製みたいなのが最小単位か。次が銅製か?小さいのと大きいのとあるな。お、銀製のは模様が入ってる。これも小さいのと大きいのとある。次が金か。こっちは人の顔が彫られてる。少女?信仰されてる神様か何かかな?小さいのと大きいのと丸いのがデフォルトか。なんか白っぽいのもあるな。これは1種類だ。


ーーうん、わからん。

いずれわかるだろう。


よし、持ち物チェック完了。

街とか村とか探しますかね!

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