ラピスの空から〜チートな神見習いのやりたい放題ライフ〜

海昊-ウミゾラ-

1.修行と言う名の旅行

ラピスと言う名前の星がある。

名の通り各大陸の地中に宝石があるらしい。

............そんな感じだ。







ーーーーーーいや、どんな感じだよ。


説明が圧倒的に足りないクソ親父に、もう何回目かになるか分からない転移を発動された。






ラピス....ラピスねぇ。石とか宝石の意味で、親父の言う通り、各大陸の地中に宝石があるのなら....おそらく王道としてはその宝石を主軸とした物語があるんだろう。



そう納得しながらも、俺は落ちていく。

『ラピス』の空から真っ逆さまに落ちていく。





この転移の繰り返しは、なんでも『物語ならば大まかにでも厄災や出来事は予想できる。それならば私が安心できる』なんぞ、たわけた事をぬかす隠れ親バカな親父(地球の主神なんだそうだ)が、自分が安心したいが為に『本』と言う媒体を使って俺を修行に出させている結果だ。

『安心しろ、パラレルワールドだから』が親父が毎回口にする言葉だ。


元の本の内容もわからんからなんとも言えない。

俺が暮らして18で死んだ日本で読んだ本は、とっくの昔に制覇している。


まったく知らない本の世界に転移させられてからは、当然俺自身が物語の内容を知ろう筈もなく、未知の世界とそこに住む住人(人がいない場合もあるが)と関わって行くのも楽しいと思えるようになったのもある意味諦めかもしれない。



ーーーと、言う訳で俺の心持ちは異世界旅行者。

そろそろ地上が近づいている。逆さまになっていた体勢をくるんと反対に向けーーーほぼ無音で着地する。



今回は、どんな星かなー

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