君のうた

次の日の朝、僕はいつもの通りの時間に起きた。僕は朝ごはんを食べて制服に着替えた。

…いつもレンに会いに行くのは放課後だ。昨日レンにキスされたことはまだ覚えている。暖かい感触が。

「おはよう、エンドくん。」

家に出ると、カイトが待っていた。黒い髪に青い瞳が特徴。僕と同じ同級生。

「…おはよう。」

僕は眠たそうな声で言った。

「よし、今日も頑張ろうな!」

カイトはとても張り切っていた。


放課後、僕とカイトは、音楽室に行った。音楽室に入ると、レンが先に楽器を弾いていた。レンがこちらに気づくと、

「今日も早いね。」

と言った。

「レンくんの方が早いよ。」

カイトが呆れた声で言った。

「みんなが来る前に準備しに来て丁度終わった後なんだ。良かったら一緒に歌わない?」

とレンが言った。

「歌う~!」

カイトは歌う気満々だった。

「僕は聴いてるだけにしようかな。」

僕は歌う気なんてない。

「じゃ、2人で歌お。」

すると、2人はアカペラで歌い始めた。2人とも歌声が綺麗。低音と高音が混じっているせいか、余計に綺麗に聴こえる。2人は歌い終わると少し汗をかいていた。

「ふぅ~!楽しかった!」

カイトは満足気に言った。

「あ、みんな来たみたいだね。」

振り返ると、部員のみんながやって来るのが見えた。

「こんにちは~!遅くなってすみません!」

1人の部員が言った。

「大丈夫だよ。さあ、練習始めようか。」

レンがこう言うとみんなは、「はい!」と言った。

レンは、僕に近づくと、ボソッとこう呟いた。

「今日も来てくれて嬉しいよ。…この前までは君が入院してて会えなくて寂しかったけどまたこうして毎日会えるなんて夢みたいだ。」

僕は少し顔が熱くなる。

「また部活終わりに屋上行こう。」

レンはそう呟くと楽器を持ってきて、

「持ってくるの大変だと思って。」

と言い、楽器を僕に渡した。

「ありがとう。」

と僕はお礼を言った。


部活が終わると、カイトとレンと僕以外みんな帰って行った。

「エンドくん、少し歌っていかない?たまには声出しも大事だしね。」

とカイトが言った。

「いや…僕は…。」

「いいからいいから!」

カイトは押し付けるように音楽をかけた。

(僕の知っている曲…。)

僕は少し躊躇いながらも歌った。

僕は歌い終わると、カイトくんが満足気に、

「やっぱエンドくんの歌声いいな~!お疲れ様!僕は先に帰るね~!」

と言うと、音楽室から出ていった。

レンと2人きりになると、屋上に向かった。

今日は少し曇り気味だ。

「大丈夫かい?少し肌寒いね。」

とレンが言うと、レンが羽織っていたブレザーを僕の後ろから羽織ってくれた。

「エンドくんは元々体が弱いから。倒れてしまうと困る。」

と言った。

「気遣いありがとう。」

「お礼なんていらないよ。」

僕とレンは一緒にニコッと笑った。


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夢小説 エンド @uni_endless

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