第19話 自身の可能性

 俺はいつもより少し早く起きて、ステータス画面を開いていた。


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 インベントリ

 魔石

 ・F級:6123個

 ・E級;1380個

 ・D級:78個

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 さてと、貯めたF級魔石でガチャを引けば、全てのスキルがレベル5程度に成長するはずだ。


 既にレベルをチケットで上げているものは、レベル6くらいにはなるかな?

 龍のスキルもできればいくつか欲しいところだ。

 

 ガチャの画面を開き、10連ずつ回していく。


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 リザルト

 ・闇耐性

 ・MP自然回復速度上昇

 ・夜目

 ・筋力強化

 ・光魔法

 ・毒耐性

 ・思考加速

 ・槍術

 ・短剣術

 ・火魔法

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 まあ最初だから出ないか……

 どんどん回していこう。

 



 そして170連目。


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 リザルト

 ・魔闘術

 ・気配感知 

 ・HP強化 

 ・弓術

 ・危険感知

 ・剣術

 ・回復魔法

 ・耐久強化

 ・HP強化


 レアスキル

 ・龍闘術 NEW

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 おっ! ついに新しいスキルがでたな。

 

 確認は後にして、ガチャを引き切ってしまおう。




 それからさらにガチャを回すこと460連目


  ______

 リザルト

 ・水耐性

 ・回復魔法

 ・闇魔法

 ・HP回復速度上昇

 ・遠視

 ・思考加速

 ・盾術

 ・斧術

 ・光耐性

 

 レアスキル

 ・龍剣術 

 ______ 


 まさかの被りかよ……

 

 その後もガチャを引き続けたが、レアスキルはそれ以上出なかった。


 手に入れたオーブでスキルのレベルを上げると、俺のステータスはかなりのものになっていた。


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 名前 天霧 英人

 Lv 28 

 HP:3300/3300(+700)

 MP :3300/3300(+700)

 龍気:167800


 筋力 :3300(+600)

 耐久 :3300(+600)

 器用 :3300(+700)

 敏捷 :3300(+700)

 知力 :3300(+600)

 

 スキル

 ・武術系

 剣術Lv6、弓術Lv5、槍術Lv5、斧術Lv5、短剣術Lv5、盾術Lv5、魔闘術Lv6、投擲術Lv5、

 ・魔法系

 火魔法Lv6、水魔法Lv5、風魔法Lv5、地魔法Lv5、光魔法Lv5、闇魔法Lv5、回復魔法Lv5

 ・強化系

 HP強化Lv5、MP強化Lv5、筋力強化Lv5、耐久強化Lv5、器用強化Lv5、敏捷強化Lv5、知力強化Lv5、

 ・耐性系

 火耐性Lv5、水耐性Lv5、風耐性Lv5、地耐性Lv5、光耐性Lv5、闇耐性Lv5、毒耐性Lv5、麻痺耐性Lv5

 ・特殊系

 気配感知Lv5、気配遮断Lv5、魔力感知Lv5、魔力遮断Lv5、危険感知Lv5、HP自然回復速度上昇Lv5、MP自然回復速度上昇Lv5、思考加速Lv5、夜目Lv5、遠視Lv5、言語理解Lv1


 エクストラスキル

 龍剣術Lv6、龍圧 龍闘術Lv6   

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 約一ヶ月の間にレベルは28まで上がっている。

 E級は格下のため、経験値はかなり渋くなっていた。

 まあ、レベルはD級を攻略すれば伸びていくだろう。


 龍気は毎日朝昼晩と3回、MPを変換して貯めていたのでかなり溜まってきた。

 多少は龍スキルを連発しても問題ないだろう。


 スキルもほとんどがレベル5になっている。

 強化系の上昇値はそれぞれ500になり、ステータスに加算されている。


 チケットで先にレベルを上げていた「剣術」、「魔闘術」、「火魔法」がレベル6になった。

「投擲術」はあとオーブ一個でレベル6になる。


「言語理解」というスキルは、今回一度も出てこなかった。

 このスキルは特殊で、最大レベルが1のスキル。


 一般的にもこのスキルはレベル1固定で、スキルポイントも1つで取得できるお得スキルだ。

 持っているだけで、全ての言語が理解できるようになる。

 ダンジョンが出現する前は、他の国の言語を習うのが普通だったみたいだけど、今では勉強する人は稀だ。


 そして今回手に入れた「龍剣術」と「龍闘術」だけど、「龍剣術」の方はレベル上げも何もできなかった。


 現状の使い道はなく、完全に倉庫の肥やしになってしまった。


 反対に「龍闘術」の方はかなり強力なスキルみたいだ。


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龍闘術りゅうとうじゅつ

 龍気を消費して闘技を発動。発動できる龍闘技は「魔闘術」のレベルに依存。

 Lv1:龍纏

 Lv2:龍拳衝

 Lv4:龍脚衝

 Lv6:龍気障壁

 Lv8:???

 Lv10:???

 _______

 

「龍闘術」は案の定、「魔闘術」のレベル依存のスキルだった。


 レベル1で使える「龍纏りゅうてん」は、「魔纏」の龍気を纏うバージョンと言ったところ。


 ______

「龍纏」:龍気を体に纏い、あらゆる身体機能を強化する。

 消費龍気は毎秒100〜10000の間で自由に操作できる。

 消費龍気が多いほど効果は高くなる。

 ______

 

 やはり龍気の消費量が多い。

 毎秒100の消費で発動していても、約28分で龍気が空になってしまう。

 強力そうだが、使い所を考えないといけない。


 とりあえずはこんなところかな?


 今日からまたD級の攻略を再開する。

 その途中で、通常スキルも試していきたい。


 ここまででかなりの時間がかかった。

 さっさと三つ攻略して、C級に上がってしまおう。


 今日はまず、前回のライカンが出現したD級ダンジョンからいこうかな。


 御崎さん達の調査によれば、一度討伐すれば生きた魔物は出ないらしいけど、警戒はしておこう。




 俺は支度を済ませ、オークがメインのD級ダンジョンにやってきた。


 全十階層のD級は、一層あたり平均で1時間かかる。

 そのため朝早くから潜るか、野営が基本になってくる。


 俺の場合はディーンもいるし、人が多い低階層は龍装で駆け抜ける予定だ。

 順調にいけば、夕方には帰れる計算でいる。


 生きた魔物が全国的に話題になり、討伐済みのダンジョンに探索者が集中するようになった。


 このダンジョンは俺が討伐しているためか、探索者の姿が多く見える。


 五階層当たりまで進んでしまうか。




 俺はディーンの龍装で敏捷を上げ、シーカーリングでマップを確認しながら最速でやってきた。


 時刻は10時半か、攻略には十分だろう。


 俺は第六層への階段を目指しつつ、レベルが上がったスキルを試していくことにした。

 D級の間に一通りスキルを使ってみよう。


 前方に三体のオークを発見した。

 

 まずは火魔法から行こうかな。


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 火魔法

 Lv1:ファイアーボール

 Lv2:ファイアーアロー

 Lv3 :ファイアーウォール

 Lv4:ファイアーレイン

 Lv5:ファイアーバインド

 Lv6:フレイムショット

 Lv7:???

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 今更だが、俺は全てのスキルをレベル最大にできるみたいだ。

 通常「火魔法」をレベル6にするには、「魔術師」か「大魔術師」のジョブが必要になる。

 前衛職はそもそも習得すらできない。


 俺はオークに向けて中範囲魔法を放つ。

 

「ファイアーレイン!」


 右手をオークの頭上に向けて発動すると、上空に直径10メートル程の真っ赤な魔法陣が出現した。


 輝く魔法陣の中から、直径1メートル程の火球が雨のように放たれる。


「「「ブモー!」」」


 火球はオークや地面に触れた瞬間に爆ぜ、火の粉を撒き散らす。


 魔法が終わった頃には、焦げた地面と魔石だけが残っていた。

  

 ちょっとMPが過剰だったかな?


 消費したMPは400、何発かは火球を耐えていたけど、物量に耐えきれなかったみたいだな。


 MPの回復を待っている間は武術系を試してみるかな。




 続いて遭遇したのはオーク一体とホブゴブリン三体の集団。

 

 俺は武装ガチャで手に入れた、「鋼鉄の短剣」を召喚する。

 

「まずはサイドのホブゴブリンからだな」


 俺は短剣を右端のホブゴブリンに投擲する。

「投擲術」の補正が上がり、命中率と威力、速度が前よりも数段上昇した。


 短剣はホブゴブリンの喉に刺さる。

 

 瞬時に送還で短剣の元に転移し、短剣の柄を握る。

 喉を切り裂くように短剣を横にスライドし、ホブゴブリンは魔石に変わる。


舞鶴まいづる


「短剣術」レベル5で使えるスキルで、一定時間素早さが上昇する自己バフをかける。


 そして2体目のホブゴブリンの懐に入り、「短剣術」のスキルの連撃をお見舞いする。


光迅剣こうじんけん!」


 もはや目で追えないほどの速度で振るわれる短剣の乱舞。


 ホブゴブリンはあっという間に切り刻まれ、魔石に変わる。


 俺を見失っていたオークが、後ろに転移した俺に気付く。

 

「ブモー!」


「ファイアーバインド!」


 てのひらの魔法陣から、炎が無数の蛇のように飛び出しオークに巻きつく。


 その隙にもう一体のホブゴブリンに近づき、「短剣術」で仕留める。


 オークは短剣じゃきついかな?


 オークは体が脂肪と筋肉で覆われている。

 短い刃の短剣は相性が悪い。


 いまだに「ファイアーバインド」で動けないオークに向かって魔法を放つ。

 

「フレイムショット!」

 

 身動きの取れないオークに、業火の弾丸が襲い掛かる。


 銃弾サイズの圧縮された火の弾丸が、放射状に放たれる。


 オークは全身に焦げた穴を開け、やがて霧のように雲散した。


 戦闘を終えて、改めて確信した。


 俺は龍のスキルがなくとも、十分に戦える。

 俺の強みはステータスや龍のスキルだけじゃない。

 

 通常なら斥候と魔術師がいないと不可能な今の連携攻撃。

 俺なら一人でこなすことができる。


 武器を使いながら魔法を放ち、途中で回復を入れる事だってできる。

 MPの消費がその分激しいけど、MPは最悪魔石を龍気に変換することで解決できる。


 もっとスキルを使いこなせる様ににならないとな……


 俺は魔石を回収し、先に進んだ。






 ***

 あとがき

 全てのスキルを細かく設定してはいるのですが、あまり本文中で書くと邪魔になったりするので、2章の最後に、これまで登場したスキルやジョブなどを一覧にしたものを投稿します。


 登場キャラクターや眷属なども今後増えて行きますので、そちらも載せておきます。


 今後もお楽しみいただければ幸いです。

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