この度、猫型宇宙人にアブダクトされ、公爵令嬢と使用人の道ならぬ結婚をエサに、美少女スーパー戦隊を率いて世界の平和を守る事になったドM転生者のサンビヴァンです
第4話 宇宙人から貰ったエクストラスキル発動! その瞬間、世界は引き伸ばされる!
第4話 宇宙人から貰ったエクストラスキル発動! その瞬間、世界は引き伸ばされる!
俺はケツを抑えながら、ドウっとその場に倒れた。
ケツに大穴が開いたような新感覚の快感と、残りヒットポイント3と言う極限状態の為に脳内にドーパミンが溢れかえり、恍惚の表情を浮かべながら胸ポケットをまさぐって、やっとの想いで取り出したペロリーメイト3個を一気食いする俺。
俺の身体が緑色に輝き、緑文字で『200』『200』『200』が背中から天井に昇って行った。
ヒットポイントが600回復した。
危うく三途の川を渡るところだったぜ。
俺が倒れている間、姫は立ち上がってマジックキャスターっぽいひょろっとしたヤツ(ガリー)が、両手を広げて詠唱を始めているので、そいつを狙って狩りに走った。
今正に魔法を発動させようとしていたガリーにターシュリーが追い付き、彼の体にフルーレを3連撃でサクサクサクッと突き刺す。
ターシュリーの細剣は、無口な魔法使いの簡素なローブを簡単に貫き、白文字『228』『217』黄文字『455』をコロコロと落とした。
最後に赤文字『1』を落とし、彼も気絶した。
ガリーの体から+3フルーレの長い刀身を引き抜き、フルーレに付いた血をヒュンヒュン振って弾き飛ばしている時だ。
不意にデッパが姫の後ろから抱きついて両手両足の自由を奪った。
傍から見るとターシュリーにおぶさっている様な感じだが、デッパは器用に自分の両手両足を姫の両手両足に絡めて、彼女の行動を制限している。
ターシュリーの顔のすぐ横にデッパの顔があると言う距離感で、デッパが言う。
「お嬢ちゃんい〜匂いでゲスなぁー。もう食べちゃいたいくらいでゲスよぉぉぉぉ。う~~~ん、クンカクンカ。ぶっヘェェ。へっへっへ。なんて甘酸っぱい香りなんだ! おじさんもう興奮しちゃって、もう、堪んねぇでゲスよ」
おっさん特有の臭い息を吐き付けながら、デッパはどんどん興奮状態になり、姫が必死で振り解こうとしてもビクともしない。
若い
「よぉくやったよデッパぁぁ。もうそのままその小娘を捕らえておいで。アタシはコッチのお子ちゃまをもおおスピードで片付けるからねぇ。ぼうやぁ、お姉さんともおおおおれつに
俺は目の前で繰り広げられるどエロい状況に、特に揉まれているはち切れんばかりの胸からは目が離せなくなってしまい、思わず生唾をゴクッと飲んでしまう程だった。
すっかり目を奪われてしまった俺の隙をついて、ミルク姐さんは背中に隠していた右手を出し、
ヒュッッ! パンッッッ!!
聞き慣れない破裂音と共に俺の左手甲に激痛が走る。
白文字『137』ダメージ。
痛みで手が痺れて感覚が無い。まるで手が破裂音と共に弾け飛んでしまったのかと思うほどだ。
ミルク姐さんの武器は長さ2メートルの鞭だ!
「じょ、女王様・・・」
ヤバい。身体の震えが止まらない。
姫の従者がたたずんでいる間にも、爆乳姐さんの攻撃は止まらない。
ヒュッ、パンッッッ! 白『139』コロン
ヒュッ、パンッッッ! 白『143』コロン
ヒュッ、パンッッッ! 白『166』コロン
達人の鞭はインパクトの瞬間、ヘッドが音速を超えるので、「パンッッッ」と激しい破裂音がする。
あっと言う間に俺の身体を包んでいた黒子用の黒いマントがボロボロになり、マントの下からは黒いスタッテッドレザーアーマーが露わになっている。
「やべっっ。ついマゾッ気が爆発してムチの味を堪能してしまった。うっかりクリティカルしたら死んでしまう」
女王様
シャムシールや日本刀など、刃がカーブを描いている刀身は刃を振り抜く間、切断対象に常に最大の刃が当たっていることになる為、良く切れる。
つまり斬ることに特化した刃物なのだ。
これは戦う相手が砂漠地帯で、直ぐに熱くなって金属鎧等は着られ無いとか、相手のほとんどが着物とか言う地域で発達した刃物である。
西洋の剣術はレイピアに限らず『突き刺す』ことが基本で、『斬る』事はあまり重要視していない。『斬る』と言うより、剣の重さで『叩き潰し切る』タイプなので、刃などろくに付いていない。
俺は日本人だから『斬る』剣が好きだな。
いやいや、俺は『ワインレッド人』だよ。
何だよ『日本人』って。知らねーよ。
また前世の記憶か? 面倒臭いな。
などと思考がごちゃごちゃしてる間に女王様が迫って来た。
パンッッ!
先刻まで俺が居た場所から破裂音が響く。
飛び退いていなければ大ダメージを食らっていただろう。
横っ飛びで鞭を
ダッシュの勢いのまま体当たり気味に斬り掛かる『チャージアタック』が決まり、ミルク姐さんから白『327』が転がり落ちる。
そのまま腹を蹴って牛柄の女を後ろに蹴り飛ばす! 白『103』。
尻餅をついた姐さんの喉元を狙って『ジャンピングニー』。決まった! 黃『588』。
ジャンピングニーの勢いで赤い髪の頭を床に「ゴチッ」と鈍い音をさせて打ち付け、白『114』。
トドメにジャンプして腹にエルボーを落とす追い打ち攻撃で白『281』。
「もう、もう、もおおおおおおだめぇぇぇぇぇぇぇぇ」
怒涛の連続技でついに赤『1』を落とした。
「よっしゃー!」
俺は天に向かって吠えた!
洞窟内だからその声はめっちゃ反響した。
我が姫、ターシュリーの様子を見る。
後ろから抱きついているネズミ顔の男を引き剥がして投げ飛ばし、フルーレで串刺しにしているところだった。
汚らしい男を蔑んで見る目つきは最高だ!
敵の最後の一人を見る。
アイツ魔鉱石の入った袋を1つ担いで逃げ出してる!!
逃がしてなるものか!
「姫、今こそアレを!」
「ええ、わかっておりますわ!」
イナズマ・サンダースの逃走に気付き、いち早く走り出していた金髪の令嬢は、走りながら首に吊るしてあるメダリオンを胸元から引っ張り出す。
オリンピックの金メダルくらいある
俺たちをアブダクションした宇宙人に、『時の砂時計を使う為に必要だ』と、勝手に奥歯に超小型酸素ボンベを埋め込まれたターシュリー。
走りながら姫は奥歯を強く噛み締めて、インプリンティングされた酸素ボンベを起動させる。
口の中に空気が広がる。
ボンベの使用は1日5回まで。
準備ができ、いよいよメダリオンの中の砂時計をクルッと180°回転させる。
『カチッ!』
その刹那、ターシュリー以外、全世界の6秒間が10倍に引き伸ばされる!!!
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
〈あとがき〉
【じょえ】す。
早速宇宙人にインプリンティングされたヒロインの能力がお披露目です。
自分が他の人より10倍早く動けるとはどう言う事か。普通時間を停めるんじゃね? とか思うのですが、時間を止めると言うことは、空気分子も光子も全てが止まる筈で、全ての物質が停止してしまうので、ガチガチのコンクリートの中に固められた様なものではないのか?
その中で自分だけ動けても1ミクロンも身体が動かせないんじゃないか・・・。
と言う考え(どーでもいいこだわり)の元で書かれております。
だからよくある時間停止(ザ・ワールド!)では無く、時間を引き伸ばすと言う形にしました。
こんな与太話に付き合っていただいてありがとうございました。
いつも応援してくださる方、さらに重ねて御礼申し上げあげます。
本当に感謝しております。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
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