傾向と対策!カクヨムコンはもう始まっている!?
水無月 氷泉
第9回はこうやって挑めば、よいのかも!?
最初に、個人的な結論を書いてしまいますよ。なお、長編作品を対象にしています。
(1)コンテストの傾向に最適化した新作を応募開始日に公開する。
(2)スタートダッシュを決めるため、最初の2週間ぐらいは公開話数を増やす。
(3)とにかく毎日更新する。
(4)★とフォロワー数を増やすことに専念する。
(5)準備期間は長めに取る。
(6)応募規定を順守する。
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私は2022年2月にカクヨムを始めました。まもなく一周年です。
拙作「混沌の騎士と藍碧の賢者」は、おかげさまで、多くの方々に読んでいただき、感謝の気持ちでいっぱいです。まずはお礼まで。
拙作は、今の主流路線から完全に外れた、いわゆる古典王道という内容で、文章スタイル等も含め、カクヨム主要読者から敬遠される要素満載作品です。
ずばり、コンテスト向け作品ではありません。しかも、直接編集者ではなく、読者選考を挟むわけです。まあ、ほぼ絶望的ですよね。
そんな拙作を第8回カクヨムWeb小説コンテストに出してみた結果、色々見えたことがあったので、冒頭にまとめてみました。
想定対象者は、今年初めて参加したけどうまくいかなかった、失敗した! といった方、もしくは次回の第9回に初参加してみようと思っている方向けです。
全部知っているよ、分かっているよ、というベテランさんは華麗にスルーしてもらえると嬉しいです。
いや、できれば、さらによいアドバイスをしてください! 私も欲しいです!
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≪(1)コンテストの傾向に最適化した新作を応募開始日に公開する。≫
コンテスト期間中はDAU、MAUともに増加、必然的に全体のPVも伸びます。
ということは、普段あまり見ていない方が、ふらりと読みに来てくれる可能性も。そこに適した作品を用意していますか?
読者選考必須のカクヨムコンは、読み手さんの嗜好に大きく左右されます。
カクヨムの中心層は、18~34歳が60%を占めています。その層が読んでくれる作品であることが重要です。
では、なぜ新作か、です。旧作では駄目なの?
決して駄目ではないと思います。プロあるいは超人気の書き手さんならば。
想定対象者の方々は、当該旧作が、既にある程度の評価を受けてしまっていて、伸びしろが厳しかったのかもしれません。
応募開始日に公開、という部分も、上記と同じ理由になります。
残念ながら、応募開始前の評価は、一切考慮されません。頭打ちになっていると、本当に辛いです。
あくまで、読者選考は応募開始後の評価のみとなります。応募開始後、どれだけ★とフォロワー数を稼げるか、なのですね。
旧作は、コンテスト参加作品への呼び水と考えておけばよいのではないでしょうか。旧作で、ある程度のフォロワー数があるなら、誘導もできますし、初動にはもってこいです。
◆◆◆◆◆
≪(2)スタートダッシュを決めるため、最初の2週間ぐらいは公開話数を増やす。≫
週間ランキングが発表されるようになって以降、1P目に掲出され続けることが重要です。
公開中の旧作がない方、あるいは、あっても、フォロワー数が少ない方は、コンテスト作品をある程度読んでもらう必要があります。
中には、第1話を読んで、即★を入れてくれる方もいますが、なかなかそう都合よくはいきません。
およその書き手さんは、第1話は気合いを入れて書くものの、次話以降は、なんてこともしばしばです。あるいは、第2話以降がなかなか公開されないとか。コンテストでは、そういうことも少ないと思いますが。
初日は、多くの作品がこぞって出品されます。その中から読んでもらう必要があります。
読み手さんを引き込むための全力エピソードを3~5話、予告を入れながら時間差で公開、翌日以降、この一週間は3話程度を公開していけば効果的かもしれません。
もちろん、何よりも書き手の方は、魅力ある作品を仕上げることが重要です。それは言うまでもありませんね。
翌週も、同じように3話程度を公開していきます。そうすれば、二週間で40話を超えているでしょう。
1話の文字数を2,500程度と考えれば、ほら、長編規定文字数の10万文字に到達していますよ。締切ぎりぎりで苦労することもありません。
※初日は殺到するため、2~3日後から公開する方が効果的かも、といったご意見も頂戴しました。いずれにせよ、スタートダッシュが必要なので、状況を見極めながら公開してください。
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≪(3)とにかく毎日更新する。≫
上記(2)で二週間頑張っても、三週目に入って、だれてしまっては、元も子もありません。
とにかく、コンテスト期間中、定常的に応援してもらう。フォロワー解除されない。あり得ないこともない★剥がしにあわない等、できる限りの努力はした方がよいです。
(5)でも触れますが、ストックを常に持っておくのが重要です。書きためておいて、それを修正しながら公開を続けていけば、この辺の心配はなくなっていきます。
◆◆◆◆◆
≪(4)★とフォロワー数を増やすことに専念する。≫
(1)(2)が読み手さんに読んでもらうための努力とすれば、(4)は書き手さん自身の努力です。
同一ジャンルに参加している同志を探してみましょう。同じぐらいの感覚を持った方がおすすめです。作品内容、★やフォロワー数、過去のレビュー数等、いろいろ見てみてください。
見つかったら、その同志の作品を読んでみましょう。感性が合わなければ、それまで、ということで、そっと応援ハートを押して戻りましょう。
感性が合えば、数話読んで、応援ハートと共にコメントを残してみましょう。コメントは、できる限り丁寧に書くことをおすすめします。
書き手さんは、コメントをもらって喜ぶ方が多いのです。ただ一言「面白かった!」と書くより、どういった部分がよかったのか、自分の感性に触れたのか等を記載すると、さらに好感触ですよ。
きっと、そのコメントを読んだら、その方もあなたの作品を読み返しに来てくれるかもしれません。必ず、という保証はありませんが、可能性は高くなります。
ちなみに、私はコメントをくださった方のところには必ず伺って、拝読するようにしています。こういうタイプの方、意外に多いと思います。
気に入った同志の作品に出会えたら、フォローするか、先に★を入れるか等、それぞれのスタンスにもよりけりなので、ご自身の判断でよいかと思います。
えっ? 無責任? こればっかりはね。結論はないのです。
余談ですが、コンテスト参加者と非参加者で★の重みが違います。私的には★数よりもフォロワー数を増やす方が大切だと感じています。
そして、くれぐれも、こういった行為だけはしないでくださいね。
「先にフォローして★まで入れたのに、フォローも★も入れてくれなかった。むかつく。だからフォローも外して、★も剥がしてやる」
もはや人格を疑うレベルですからね。いや、本当にいるのですよ。実害にあっている私が言うのですから。
カクヨムはとても親切な書き手さんが多く、使い勝手もよくて気に入っていますが、こういう方だけはちょっと願い下げですね。
また、Twitter等のSNS系ツールを使っている方も多いと思います。それらで宣伝するのもありではないでしょうか。
自作宣伝で言えることは、一つだけです。
「つまらないプライドは捨てよう。ただし、第三者に迷惑をかけない節度は必要」
◆◆◆◆◆
≪(5)準備期間は長めに取る。≫
まずは、下記のような要項が運営より発表されます。日付は9/28でした。応募開始が12/1だったので、約2ヶ月前ですね。
https://kakuyomu.jp/info/entry/webcon8_announcement
準備期間に2ヶ月は十分でしょうか?
ベテランさんならともかく、初めて参加してみようという方には、かなり厳しいのではないかと思います。
ずばり言うと、第8回の応募期間が終わった翌日から、第9回が始まる。だから、一年かけて用意するぐらいの気構えがよいのではないでしょうか。
なぜか。下記の理由によります。
コンテスト用の作品を用意するには、(1)のとおり、コンテストに最適化した作品でなければなりません。
最適化されていなくても、人気を集めれば中間選考は突破できるかもしれません。しかし、最終候補を絞る中で、各編集部の目に止まるのは難しいでしょう。
もちろん、あなたが初公開作品で★5桁&フォロワー数5桁を集められるような天才なら別ですよ。
そうでもなければ、やはり地道に時間をかけて、じっくり練り込んでいくしかありません。
コンテストで求められている作品は何か? ジャンル、レーベルによってかなり異なりますね。
今、書籍化されて商業ベースに乗っている主流作品はどういうものか? 現在の流行が、そう簡単に廃るとは思えませんが、何が起こるか分かりません。新たな潮流が生まれるかもしれませんしね。その分析と研究は大切です。時間もかかります。
それらを度外視している作品は、読んでもらえる確率が低くなります。必然的に評価も入らないし、フォロワーも増えません。
コンテストで上位に生き残るためには、★とフォロワー数が何よりも重要です。ちなみに、★は1つでも3つでも同じ扱いです。重みづけはありません。個人的な感覚でいうと、★よりもフォロワー数の方が重要な気がします。
★のメリットは、入った翌日、「注目の作品」欄にランダム表示されることですね。普段、ここに掲出されると大きな流入効果をもたらしてくれますが、カクヨムコン開催中は、最上部からかなり下に追いやられてしまうため、効果の程度はどうでしょうか。
そして、何より作品を書き続ける。これに尽きます。
もちろん、苦痛になるようなことはしない方がいいです。リフレッシュも必要です。ただ、公開せずとも、考えることは重要ではないでしょうか。
私たちは日々の生活に追われています。学生なら学業、社会人なら仕事、家庭を持っている方ならもっと大変ですね。そんな中で、執筆に当てる時間を捻出しなければなりません。いや、本当に大変ですよね。
人の受け売りになりますが、脳のゴールデンタイムというものがあります。起床から3時間がそれに当たるそうです。そこを執筆に当てると、よいものが書けるかも?
理想は、応募開始までに10万文字以上のストックを蓄えておくことです。そして、公開する前には、必ず推敲しましょう。ストックなので、これまでにも何度となく推敲していると思います。それでも、公開前には必ずした方がよいです。
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≪(6)応募規定を順守する。≫
これは、おまけみたいなものですが、意外にしっかり確認していない人が多くて驚くほどです。
しっかり読んで、理解しておきましょう。
せっかく、該当ジャンルのランキング1P目に参加作品が掲出されているのに、最終日になっても規定の文字数に全然届かない。絶望ですよね。今回のコンテストでも、何作品かありました。本当に勿体ないなあと思います。
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つらつらと思いつくまま書いてしまいましたが、少しでも参考になれば幸いです。
いろいろなご意見、考えがあると思います。ここに記した内容は、あくまで私の感じたままの私的意見です。こうやれば絶対、というものではないので、ご了承ください。
たくさんの方からご意見等を頂戴できると、大変嬉しいです。
ベテランの方は、経験則に基づいたアドバイスを書いてくださると助かります。カクヨムコン初心者の方は質問も受けますが、必ずしも答えられるとは限りません。何しろ、私自身も一年未満の人間なので。
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とりとめのない話で、ここまでおつきあいいただき、誠に有り難うございました!
最後にこの言葉を贈ります。
<カクヨムWeb小説コンテスト参加の皆様に幸あれ! 来年も頑張りましょう!>
追記
本稿は幾度となく手を入れています。また、当初は本話だけで完結する予定でしたが、何かと書くことが出てきたので不定期連載形式にしました。
また、書き漏れていたこと、誤った情報などを加筆修正、頂戴した意見も反映したく思います。
第二稿:2023年4月6日
第一稿:2023年2月1日
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