相当ジャパニーズ成分が強いホラー


 ホラーってきくと、スプラッタ、モンスターとかジャンプスケア(突然の叫び声に代表される、びっくり系の恐怖)であったり、
 人間の心理を描いたサイコホラーというのがメジャーどころだとは思うのですが、
 この作品はそのどれでもないように見えました。


 なんでしょう、全体を取り巻く「情念」といえばいいのですかね。
 本文中にはドロドロな描写はないのにドロドロが浮かび、まったく不自然ではない主人公・優香の行動がなぜか怖く感じられる……

 こういう静かな恐怖は貴重なのではないかなと思いました。