第19話
「HA?」
一気に話したため、全てを飲み込むことができなかったのか、四苦八苦している。
「ちょっとナニイッテルカわからない。」
「はあ、わからないようならもう一度言うよ。
あなたは好意を向けられているから、といって、全てを受けれるんですか?
もし、私に彼女がいた場合、それは不倫に当たりますよね。
その場合の慰謝料等の設置はどうなるでしょうか学生といえど、責任を取る親、保護者と言うものは存在します。
彼らによってたかって責任をとってるんですか?
今、私たちで高校生ですよね。
もうすでに働いてる人たちもいます。
それらを踏まえた上で責任が取れるかどうかの判断がつく意味合いで言えば8割がたは着くと言っていいでしょう。
その判断がついてる上であなたは発言しているとことですよね。
では教えてください、自分のことを最も優先すべき現在の高校生活の中で、彼女からお世話をしろと言われたら、あなたは断ることはしませんか。
私からするとこれは介護に近い行為です。
給料もらってるわけでもない。慈善団体の行う行為ですし、いくら内申点がもらえるからといって、仕事を覚える社会に入ってからです。
特に会社に入る場合は、面接がモノを言います。
雇用において、試験を用いているところはありますが、あくまでも、油断させる手段として使われているケースが多々あります。
そして学校生活ゼのことを言われたとして、そのことを話せばいいとおっしゃるでしょうけれども、果たしてそれらに対して他の成績が伴っていなければ良い印象を受けるでしょうか。
これらのことを踏まえて再度ご意見をお願いいたします。
これで通じたかな?」
一語一句間違えることなく同じことを言うことで、相手から得られる信憑性は増す。
ここにボイスレコーダーなどで彼が行った文言を追加できれば、さらに相手を追い詰めることができる。
「へ、変なこと言うなよ。
どうせただの出まかせだろ。」
どうやら彼は出まかせだと思ったらしい。
実際出まかせに近い行為ではあるが、世間一般論としては世界的に見れば正しい。
ここは日本という点を除けば、味方に成ってくれる人は居て当然。
しかし、ここは日本のため通用しない行為となる。
ただ一人を除いて。
「watashi,omoimaxen.」
精いっぱいのカタコトの日本語で話すノラさん。
彼女は今の会話をノートにびっしりとメモしていた。
ローマ字でなんとか発音を取得して、辞書を何度も引き、これであっているかどうか真剣に調べた努力の結晶ともいえるノートとして出来上がっていた。
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