第14話 激辛カレー食って胸焼けすると執筆できないくらい身体が痛くなった


「wow天変地異だよ。これは。」


 見たところ、妖怪や一般人のようにお見受けできる人たちもいる。

 探せば全員行方不明者の可能性もあるが、中身が本当に行方不明者のままかどうかはわからない。

 考えれば考えるほど嫌な感じが強くなる。

 人間の行方不明者土地を媒介にして生きながらえているかそれとも純粋な生贄として食っているのか。

 この思考してはいけないと思いながらも、自分がその贄になるかもしれないと思うと、恐怖で夜も眠れなくなるだろう。


「オマエさんどこに飼われてる人間だ。」


 一人の餓鬼のような化け物がこちらの視線に気付いたのか、舌を舐めずりしながら俺に向かい問うた。


「オレか?

 勇者に飼われてる人間だよ化け物ども。」


「勇者?

 なんだそりゃ。

 まあ良いや知らねえやつだし食われても文句ねえだろ。」


「すまないが少年は私の客人でね辞めてもらってもいいかな?」


「オマエさんも人間でねえか。

 ココどこだか知ってんのか。

 妖怪どもの島ださ。」


 懐かしき金髪の男に目を凝らした。

 その手には愛用の聖剣と思わしき剣。

 そのほかには腰に回転式拳銃一丁と自動式拳銃が一丁。

 やや現代風にはなっているが、勇者は勇者、英雄は遅れてやってこない。

 必ず誰よりも真っ先に人類の存亡をかけた勝負を挑み続ける。


 顔はだいぶ老けたように感じる。

 外国人と日本人との顔つきはだいぶ違うため、加齢による老化の作用が大きく異なる。

 それでもわかるほど加齢しているということは、帰ってきた時間軸が異なっているのだろう。


 彼の殺気に気づいたのか、一部を化け物どもは武器を抜き取った。

 今にも飛びかかろうかと隙を伺っている。

 飛び掛ろうと隙を伺うが、彼に隙は無い。

 武器を用いて、襲いかかったら、最後首を着られる未来を見ている。


「妖怪どもは知らないのかな。

 北欧の人間に仇なす魔物が駆逐された話を。」


「うひゃひゃひゃ。

 おめえここがどこだか知らんべかさ。」


 餓鬼は視界が安定しないことに気がつく。

 そして、地面に目が迫ったとき自覚する。

 首を切られ、それが自分のものだったことに気がついた。

 おびただしい量の血が死の匂いを手繰り寄せる。


 腐っても妖怪首を切られた程度では死ぬはずじゃなかった。

 だが、その死を完成させたのは、ほかならぬ人間らしさの力。

 そして、もう一つ、最強と歌われた、とある魔物の力である。


「皆の衆!

 心してかかれ!

 奴は北欧の人間に敵対する魔物を滅ぼした戦争の英雄!

 ここで型をつけなければ他の幽世も全滅と思え!」


 適当の戦力差を理解した総司令と思わしきひとりの旗頭が大きな声で開戦の狼煙をあげた。

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