第11話 おや?ネタバレにつながりそうな感じすんだけど

あの後、ノラさんとは別れ自由気ままに散歩をしていた。

 異世界に行っていた頃の記憶は鮮明に思い出せ、いつでも戦場、業火に焼かれる幻覚が見えている。


 いくら戦場から遠くにいたといえども、それはすべてまやかしに近いもの。

 戦場には赴いてはいないが、すべてが戦場そのものだった。


 人が、日常のように、死んで行またしても医者にかかることすらなく、病で命を落とす。

 その返しが起こるだけだった。私はそれを見ていることしかできない。

 もっとも、私はおびえ逃れようとする努力をしていた日常で死んでいった人々はなぜ教えてくれなかったのだろうと嘆くのだろう。

 異世界とは、死者がそばにいることが、当たり前の世界。


「兄ちゃんは戦争を経験したことあるのかい?」


「ないです。」


 それだけたったそれだけ言うと、彼は剣を取り、掲げ、振り下ろし、祈りを捧げた。


「有名な神話で、木に刺さった聖剣と言うのを知っているかな。

 王を選定する剣だそうだ。

 しかし、不思議に思わないか。

 人工的に作ったものが神のように先導者を選定するなんて。」


「えっとニュートン?」


「ニュートンと聞かれても私にはわからないけど、多分無神論者の理論かな。」


「そういうわけじゃないんだけど、自然が神で在り人格を持つ神は存在しないって考え方。

 そういう意味では仏教もそれに準ずるとするタイプでもあるからわからないけど。」


「そうかい?

 人格そのものが宗教主と呼ばれている考え方じゃないか。」


「そういうわけじゃなくて在り方。

 人間が自然の一部としてみた時にこうなるべきじゃないかって言う考え方が仏教だったはず。」


「なるほどね。

 象徴の捉え方は人それぞれか。

 話を戻すけど、私には娘が居てね。

 とてもかわいい赤ん坊さ。

 その子はねとても生きづらい病気を患っていてね。

 少なくとも私の国では食べるモノや着るモノがない状態なんだ。」


「へえ、戦争でもあったの?」


「いいや、娘がアレルギーのようでね。

 普段着ている服も何もかもがダメなようだ。」


 貧しいからで病気のモノしか着せられない。

 これは親としてとても苦労すること。

 あまりアレルギーについて詳しくない俺でも怖いのは解る。


 卵アレルギーと牛乳アレルギーが幼少期で最も縁のあるアレルギーだろうか。

 その後は花粉症、これもアレルギーの一種だ。


 これらを克服するには環境そのものを変えるしかない。

 

「どうしたら鹿に頼らないところに行けるだろうか。」


 狩猟生活でもしているのだろうか。

 鹿なんて日本では殆ど見ないだろうに。

 金髪の外国人だからそもそも生活圏が異なるのは当然だけど。

 物凄い田舎暮らしか。


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メイン小説

換金スキルとショップスキルでバグ技現代無双〜無限に増える1円玉でスキルを買いまくる~


酔っぱらってダンジョン行ってたらお姉さん持ち帰りしてて朝チュンしてた件~スキル乳化の美肌ボディエステは女性冒険者を虜にする~


こちら二つもよろしければ拝読ください。


スライム道

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