第10話 パーソナルスペースとは使徒の使うバリアである
「はっきりって言葉も通じないのに、好意とか興味を向けられても迷惑なだけなんだけど。」
素直な感想を言うと彼女はとても困った顔をしていた。
実際そうだろうけど、自分の気持ちを抑えられない。
そんな子供のような考えが彼女の思考を駆け巡っているのかもしれない。
「付きまとわないでほしいって読むが、俺の希望。
言語を覚えたいのはわかるんだけど、それを生徒に巻き込まないでほしいんだよね。内申点上がっても俺要らないし。
多分慣れない環境で初めて理解できてもらえる人がいたからって言う共感作用だと思うよ。」
『lei seg. Jeg er ikke så interessert. De andre guttene i klassen ser på deg med skumle øyne, men du hater dem.』悲しい。私ってそんなに興味を持たれない人なんだね。クラスの他の男子からは怖い視線を感じるのにあなたには嫌われてしまう。
精一杯の告白、もうこの世に冷たく流されていれば、1000年の恋も覚めるってもんだ。
それをわざと引き落とした。俺も俺だが悔いはある。
いやそりゃそうでしょだって男子高校生だよ。
今までDの生活を真っ当していたんだよ。
何が何でも欲しいに決まってるじゃん。
心の中では、血の涙を流しながらも、現実ではポーカーフェイスを保つ。
しかし、周りの目はとても辛いものだ。どこぞの女子会やってる所奥様方がありもしない噂ばかり流している。
ふられた男と付き合ってるだの男とそもそも釣り合ってないだのそりゃうるせえわ。
「少し聞いてもいいかい?」
「はい。」
すらすらと英文を連ねながら言葉にして伝えていく。
Japanese personal space is very large.
How much personal space do Norwegians talk about?
この言葉に込められた意味はとても簡単。
あなたの距離感はとても友達のように見えない。
日本人の会話の手法を英語で用いて気づかせる。
かなり上から目線でものを言っている気がしてクッセーと思ってる。
でも、これってかなり大事なことで、幼稚園時代の頃からのパーソナルスペースを決めるのって、距離感がわかってないから、幼なじみっているんですよ。
距離感がバグっている=幼い頃の周りの距離感って言うものをつかめていない。
そんな状態その状態を保ったまま一緒に大人になっていけばもう近々私恋人だろうが友達ができあがる。
でもそれは友達じゃなくて家族としての長年付き添った、距離感に近いってこと。
日本人には、外国人の距離感がとても近しいように思えて、それこそ幼馴染見えるから、もう逃げるわけよ。近いから。
ってえことをノラさんは気づいてくれるかや。
泣かせて俺が言うのも申し訳ない気持ちでいっぱいだけど。
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