第80話 第2ボタンならくれてやったぜ?
◇
「…生徒会として、服飾規定の改訂に許可をもらいたい。これは生徒達の過半数が賛成、サイレントマジョリティーは後で口を割らしてはっきりさせる」
「規定通りにやろうとしてな、それが出来へンばかりか歩く校則違反になってまうナギが言うとるんや。いちいち例外言うのも面倒なんとちゃうか?」
「ああ、教職員側でもその動きは妥当と考えている。もっとも、お前らに協力すらしない、意見の無い生徒達の教育は俺たちの仕事だな?」
「「「HAHAHA!」」」
「頼むぜ、伊那先生?」
「ナギ、ちゃうやろ?…そこはダーリンやろ?」
「あ、ああ…頼むぜ、だ、だ…ダーリン…って、なに言わせてるんだよ!?」
「「「HAHAHA!」」」
「ナギ、あんたちゃんと言えるんやな?」
「昨日のマリカで負けた罰ゲームだろ?…全く、緊張するんだから勘弁してくれよな?」
「教師やっててよかったぜ?エリザベス・デビッキ似の美少女にダーリン言われるんだからな?」
「うっせーよ!」
「「「HAHAHA!」」」
「それよりもさ、服飾規定だけど、最終的には選択制で良いだろうし、制服そのものの需要は無くならない…だが、あたしにはキツイ」
「そらあんたのサイズ的にな、オーダーメイド、改造、なんなら自作せなあかんからな? この…チョモランマ!」
「ああ、おまけに肩が凝るし、さらし巻いてるから通気性も確保したい」
「養護教諭側からも意見具申があった。頭のお堅い奴らの説得は続ける」
「こんなん拘る必要あらへんのに、拠り所間違えとるしな、時間の無駄やな。なんや、あいつら暇なんとちゃうか?」
「「「HAHAHA!」」」
「…まずシャツについてだが、特に問題ないだろう。指定のみのままにする必要性は薄い。選択肢が無いからおしゃれのつもりで、第2ボタン開けて崩すぐらいならさ、最初からオープンカラーでも良いだろう」
「ああ、せめて50'sシャツだな。開襟スタイルが出来るだけ楽なんだよ」
「ナギの核ミサイル、収めるの大変やからな?」
「誰が発射スイッチを押すのだろうか?」
「胸のうちにしまっておけよ?」
「「「HAHAHA!」」」
「収まりきっとるか怪しいで?この、大量破壊兵器!」
「ボタンを閉めろと言ったマッスルヘッド数人が怪我したぜ?」
「胸はったらボタンが飛ぶし、くしゃみしても飛んでいったし、あくびしても駄目だった…ああ、さっさと改訂しろよな」
「「「HAHAHA!」」」
「正直面倒でもな、明文化されている項目を少しずつでも変えんとな、余計に面倒なんやからな」
「おかげで毎日が忙しくて楽しいぜ?」
「ああ、おまえらのおかげで毎日が刺激的だぜ?…全く、給料上げて欲しいぜ?」
「「「HAHAHA!」」」───。
◇
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