第77話 黒に染まる







「書記長、黒に染め直したっすね…似合ってるっすよ…クソ微妙っすけど」


「かずさちゃんは正直やな。そない言うたらな、真実の口が失業してまうで?」


「おいおい小幡、お前は褒めたいのか、貶したいのか、どっちなんだ?」


「そうっすね、正直あれっすよ、面倒くさい乙女心みたいなもんっすね」


「「「HAHAHA!」」」


「それな。ナギやったらな、何でも似合うんやから、頭髪規定なんてはよ廃止にせんとあかんわ」


「ありがとう、問題はさ、頭髪規定にしがみついた、頭髪とさよならした奴らがごねているってところだ」


「書記長、オブラート破れてるっす」


「「「HAHAHA!」」」


「しゃーないしゃーない、頭髪規定があれやけど、うちらも一応反省の色、見せなあかんからな。見てみ? うちも黒染めやで? こんなん逆に頭髪規定違反とちゃいますか?」


「ウィラの黒髪も新鮮だな。あれか、終戦のローレライか?」


「書記長知ってるんすね。会長あれみたいっす、パウラちゃんっすね、かわいいっす」


「そらうちはかわええから当然やろ? ほんでそれ気になるわ、今度うちも観てみるわ」


「小幡とも気が合う理由がわかったよ。コミカライズ版のパウラ、いいよな」


「そうっす、会長と違って地毛っすけどね」


「ま、あんたらが似合ってる言うんやったら、黒染めも悪くないわ。ほんでな、うちらは伊那先生の顔を立てなあかんやろ?…せやろ、ナギ?」


「…おい、なんであたしを見るんだ?小幡もさ?」


「なんでって、聞くまでもないっすよ? 書記長が伊那先生好きなの、学園内でバレバレっすから」


「「「HAHAHA!」」」


「って、やっぱりわかるか…はいはい、あたしは伊那先生が好きだよ。どうしようも無いぐらいに大好きだよ!」


「な、ナギ…あんた大胆やな…」


「書記長、後ろ、後ろっす」


「ん?…あっ………」


「おう、香坂、ありがとうな」


「お、おいっ!せ、せ、せ、せっ、先生っ!?な、な、なっ…なんでいるんだよ!? NINJAか!?」


「「「「HAHAHA!」」」」


「ナギ、あんた油断しすぎやで?」


「そうっす、書記長のそう言うところもかわいいっすね」


「Yeah. Please call me NINJA, from now on(おう、これからは忍者と呼んでくれ)…香坂、気持ちはありがたく受けとりたいが…立場上、まだNOだ。すまんな」


「Go f**k your self!!(このクソッタレ!)」


「「「「HAHAHA!」」」」


「ん?…」


「あ、会長も気付いたっすか?」


「せやせや、ま、ええんとちゃうか?」


「そうっすね…あの二人、あたしらを置き去りに英会話始めてるっすね…お似合いっす」

───。



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