第77話 黒に染まる
◇
「書記長、黒に染め直したっすね…似合ってるっすよ…クソ微妙っすけど」
「かずさちゃんは正直やな。そない言うたらな、真実の口が失業してまうで?」
「おいおい小幡、お前は褒めたいのか、貶したいのか、どっちなんだ?」
「そうっすね、正直あれっすよ、面倒くさい乙女心みたいなもんっすね」
「「「HAHAHA!」」」
「それな。ナギやったらな、何でも似合うんやから、頭髪規定なんてはよ廃止にせんとあかんわ」
「ありがとう、問題はさ、頭髪規定にしがみついた、頭髪とさよならした奴らがごねているってところだ」
「書記長、オブラート破れてるっす」
「「「HAHAHA!」」」
「しゃーないしゃーない、頭髪規定があれやけど、うちらも一応反省の色、見せなあかんからな。見てみ? うちも黒染めやで? こんなん逆に頭髪規定違反とちゃいますか?」
「ウィラの黒髪も新鮮だな。あれか、終戦のローレライか?」
「書記長知ってるんすね。会長あれみたいっす、パウラちゃんっすね、かわいいっす」
「そらうちはかわええから当然やろ? ほんでそれ気になるわ、今度うちも観てみるわ」
「小幡とも気が合う理由がわかったよ。コミカライズ版のパウラ、いいよな」
「そうっす、会長と違って地毛っすけどね」
「ま、あんたらが似合ってる言うんやったら、黒染めも悪くないわ。ほんでな、うちらは伊那先生の顔を立てなあかんやろ?…せやろ、ナギ?」
「…おい、なんであたしを見るんだ?小幡もさ?」
「なんでって、聞くまでもないっすよ? 書記長が伊那先生好きなの、学園内でバレバレっすから」
「「「HAHAHA!」」」
「って、やっぱりわかるか…はいはい、あたしは伊那先生が好きだよ。どうしようも無いぐらいに大好きだよ!」
「な、ナギ…あんた大胆やな…」
「書記長、後ろ、後ろっす」
「ん?…あっ………」
「おう、香坂、ありがとうな」
「お、おいっ!せ、せ、せ、せっ、先生っ!?な、な、なっ…なんでいるんだよ!? NINJAか!?」
「「「「HAHAHA!」」」」
「ナギ、あんた油断しすぎやで?」
「そうっす、書記長のそう言うところもかわいいっすね」
「Yeah. Please call me NINJA, from now on(おう、これからは忍者と呼んでくれ)…香坂、気持ちはありがたく受けとりたいが…立場上、まだNOだ。すまんな」
「Go f**k your self!!(このクソッタレ!)」
「「「「HAHAHA!」」」」
「ん?…」
「あ、会長も気付いたっすか?」
「せやせや、ま、ええんとちゃうか?」
「そうっすね…あの二人、あたしらを置き去りに英会話始めてるっすね…お似合いっす」
───。
◇
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