第48話 夏休みの終わりは爆発オチ
◇
「夏休み、あっという間だったな…それっ!」
「そら当たり前やろ?…危なっ!…夏休みなんてな、今も昔も変わらんくてあっという間に終わってまうんやで?」
「ああ、デーゲームのメジャーリーガーみたいな隈を作ったお前が、ふらふらのままあたしんちに来たときはびっくりしたよ…おい、それ避けるのかよ」
「そら、うちが頑張った分…ナギと楽しく一緒に過ごせるんやったら当然やで?…あっ!」
「おかげで助かったよ…よしっ、もらった!…本当にありがとう」
「ええんやで?うちもナギに世話になりっぱなしなんやからな…ナギ、次は負けへんで?」
「それからだらだらと過ごしながら生徒会、家庭科部で学校に行って…免許合宿行ったり…おい、コンピューター邪魔だ!…よしっ」
「意外と忙しかったで?うちが羽伸ばせたの、ナギと一緒にいるときくらいとちゃうか?…こっちもまたナギと一緒や…」
「おいおい、実家で羽休めしたんじゃなかったのか?…おい、チョロチョロ逃げんなっ」
「そら実家もええで?せやけど…ナギおらんとうち、寂しかったんや…うわっ、あかん!」
「ああ、あたしが合宿中、どんだけ電話したんだよ?電話代平気か?…くっそ、仕留め損ねた」
「…おかんやわ」
「「HAHAHA!」」
「ま、帰ってきてからもまた大忙しさ…どうだ?」
「甘いで!…バイク乗ったナギもかっこええで?…冷凍エビフライはダサいけど」
「…あれは若気の至りって事で勘弁してくれよ?」
「いや、あんたまだ16やろ?老け込むの早すぎるんとちゃうか?」
「「HAHAHA!」」
「ま、この先もお互いそんなこと言うんだろうな。で、プールの収益もまあまあか…くそっ、ボム通めんどくさっ!」
「面倒やけどなかなか好評やったから、来年度も継続や。それにな、長期休みを利用して他に何か出来るんやったら、色々と考えてみるのもありやな…ふっふっふっ、これなら負けへんで?」
「ああ、生徒会ってこんなにやりがいがあるってさ、あたしは初めて知ったよ?」
「そらな、余計な仕事もいっぱいやけど、なかなかおもろいもんやで?せやからな、うちらが頑張った分な、還元されるようにせなあかん…あ、ナギ、タンマ」
「ああ、いいぜ?真面目な話、頑張った結果、過労で倒れる生徒会役員なんてごめんだぜ?」
「負の遺産をな、うちらが頑張ってなんとか帳消し出来る目処も立ったしな、ようやく楽できるんや…ナギ、うちらで甘い汁いっぱい吸うたろか?」
「おい、汚職事件か?」
「そらナギのご飯食べるんやったらチケット制の方がええかもな?」
「そっちのお食事券じゃねーよ!」
「「HAHAHA!」」
「そらええねん、新学期になったらスポーツ祭、学園祭の事もあるやろ?」
「ああ、スポーツ祭か…競技について思うこともある…どうする?」
「そらうちも考えあるで?せやけど、抗議しただけ無駄やろうけど、血で代償払ってもらわなあかんかもな」
「…いいねえ、お前、今すげえいい顔してるぜ?」
「うち、かわええから当然やろ?」
「ああ、性格の悪さが出て最高だよ」
「「HAHAHA!」」
「そんなん言うてナギもええ顔しとるんとちゃうか?」
「あ、バレた?」
「そらな、まだ数ヶ月やけどずっとナギの事、近くで見ていたんやからわかるで?」
「お互いにね?」
「「HAHAHA!」」
「あっ!ナギ!タンマ終わるんやったら言うてな!このっ、このっ!あんたなに避けとるんや?しぶとすぎるやろ?」
「おいおい、実家で負けなしのあたしがここまで苦戦するのか?冗談じゃねえ、本当Gみたいにしぶといな」
「Gがなんやって?…あっ!ナギ!あんたがG言うからまた負けてもうたわ!…ちょっとズルいんとちゃうか?」
「あ?盤外戦なんて当たり前だろ?」
「ナギ…そんなん言うてると…ほれっ!」
「おいっ!なに乳揉んで…うわっ!お前ズルいぞ!?」
「盤外戦が当たり前言うたの、あんたやろ?ふっふっふっ…ナギが寝てるときな、あんたの弱いとこ…調べたんやで?」
「おいおい、わかった…あたしの負けだ。次は正々堂々やろうぜ?」
「そらええんやけど、ほんならストーリーモードやらん?」
「お前、またあたしを巻き込んで盛大な自爆すんじゃねーぞ?」
「あー、あれはほんまにごめん。せやけどなんでうちら、ゲームでこんな熱くなってまうんやろ?」
「そりゃ…最高に面白いから売れるんだろ?」
「それな!…って、もう日付跨いでおるんやけど!?」
「あっ、本当だ…夏休み最終日、一日中ゲームして終わったな…」
「ほんまあっという間やった…ナギ、明日から頑張ろな?」
「ああ、新学期、楽しんでいこうぜ」
「うん…あ、ナギ、うちこのままやと負け越しやから…」
「もう寝ろ!」
「「HAHAHA!」」───。
◇
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