第48話 夏休みの終わりは爆発オチ







「夏休み、あっという間だったな…それっ!」


「そら当たり前やろ?…危なっ!…夏休みなんてな、今も昔も変わらんくてあっという間に終わってまうんやで?」


「ああ、デーゲームのメジャーリーガーみたいな隈を作ったお前が、ふらふらのままあたしんちに来たときはびっくりしたよ…おい、それ避けるのかよ」


「そら、うちが頑張った分…ナギと楽しく一緒に過ごせるんやったら当然やで?…あっ!」


「おかげで助かったよ…よしっ、もらった!…本当にありがとう」


「ええんやで?うちもナギに世話になりっぱなしなんやからな…ナギ、次は負けへんで?」


「それからだらだらと過ごしながら生徒会、家庭科部で学校に行って…免許合宿行ったり…おい、コンピューター邪魔だ!…よしっ」


「意外と忙しかったで?うちが羽伸ばせたの、ナギと一緒にいるときくらいとちゃうか?…こっちもまたナギと一緒や…」


「おいおい、実家で羽休めしたんじゃなかったのか?…おい、チョロチョロ逃げんなっ」


「そら実家もええで?せやけど…ナギおらんとうち、寂しかったんや…うわっ、あかん!」


「ああ、あたしが合宿中、どんだけ電話したんだよ?電話代平気か?…くっそ、仕留め損ねた」


「…おかんやわ」


「「HAHAHA!」」


「ま、帰ってきてからもまた大忙しさ…どうだ?」


「甘いで!…バイク乗ったナギもかっこええで?…冷凍エビフライはダサいけど」


「…あれは若気の至りって事で勘弁してくれよ?」


「いや、あんたまだ16やろ?老け込むの早すぎるんとちゃうか?」


「「HAHAHA!」」


「ま、この先もお互いそんなこと言うんだろうな。で、プールの収益もまあまあか…くそっ、ボム通めんどくさっ!」


「面倒やけどなかなか好評やったから、来年度も継続や。それにな、長期休みを利用して他に何か出来るんやったら、色々と考えてみるのもありやな…ふっふっふっ、これなら負けへんで?」


「ああ、生徒会ってこんなにやりがいがあるってさ、あたしは初めて知ったよ?」


「そらな、余計な仕事もいっぱいやけど、なかなかおもろいもんやで?せやからな、うちらが頑張った分な、還元されるようにせなあかん…あ、ナギ、タンマ」


「ああ、いいぜ?真面目な話、頑張った結果、過労で倒れる生徒会役員なんてごめんだぜ?」


「負の遺産をな、うちらが頑張ってなんとか帳消し出来る目処も立ったしな、ようやく楽できるんや…ナギ、うちらで甘い汁いっぱい吸うたろか?」


「おい、汚職事件か?」


「そらナギのご飯食べるんやったらチケット制の方がええかもな?」


「そっちのお食事券じゃねーよ!」


「「HAHAHA!」」


「そらええねん、新学期になったらスポーツ祭、学園祭の事もあるやろ?」


「ああ、スポーツ祭か…競技について思うこともある…どうする?」


「そらうちも考えあるで?せやけど、抗議しただけ無駄やろうけど、血で代償払ってもらわなあかんかもな」


「…いいねえ、お前、今すげえいい顔してるぜ?」


「うち、かわええから当然やろ?」


「ああ、性格の悪さが出て最高だよ」


「「HAHAHA!」」


「そんなん言うてナギもええ顔しとるんとちゃうか?」


「あ、バレた?」


「そらな、まだ数ヶ月やけどずっとナギの事、近くで見ていたんやからわかるで?」


「お互いにね?」


「「HAHAHA!」」


「あっ!ナギ!タンマ終わるんやったら言うてな!このっ、このっ!あんたなに避けとるんや?しぶとすぎるやろ?」


「おいおい、実家で負けなしのあたしがここまで苦戦するのか?冗談じゃねえ、本当Gみたいにしぶといな」


「Gがなんやって?…あっ!ナギ!あんたがG言うからまた負けてもうたわ!…ちょっとズルいんとちゃうか?」


「あ?盤外戦なんて当たり前だろ?」


「ナギ…そんなん言うてると…ほれっ!」


「おいっ!なに乳揉んで…うわっ!お前ズルいぞ!?」


「盤外戦が当たり前言うたの、あんたやろ?ふっふっふっ…ナギが寝てるときな、あんたの弱いとこ…調べたんやで?」


「おいおい、わかった…あたしの負けだ。次は正々堂々やろうぜ?」


「そらええんやけど、ほんならストーリーモードやらん?」


「お前、またあたしを巻き込んで盛大な自爆すんじゃねーぞ?」


「あー、あれはほんまにごめん。せやけどなんでうちら、ゲームでこんな熱くなってまうんやろ?」


「そりゃ…最高に面白いから売れるんだろ?」


「それな!…って、もう日付跨いでおるんやけど!?」


「あっ、本当だ…夏休み最終日、一日中ゲームして終わったな…」


「ほんまあっという間やった…ナギ、明日から頑張ろな?」


「ああ、新学期、楽しんでいこうぜ」


「うん…あ、ナギ、うちこのままやと負け越しやから…」


「もう寝ろ!」


「「HAHAHA!」」───。






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