第40話 レディースデイズ







「ナギ………」


「どうした?レディースデイの前倒しか?」


「ちゃうわ!もう終わっとるわ!」


「「HAHAHA!」」


「知ってるよ、冗談だ。それで神妙な顔してどうしたんだ?」


「そらあれや…なんて言うたらええんやろ…」


「おいおい、今から愛の告白か?」


「ちゃうわ!最後まで言わせんかい!」


「「HAHAHA!」」


「ああ、あたしが二週間ぐらい居ないのが寂しいってか?」


「せやせや、あんた地元に帰りたくない言うてるのにな、なんでなんやろ?…って、不思議に思っとったんや」


「ああ、お前には言ってなかったな?あたしさ、16歳になったから中免、いわゆる普通自動二輪免許を取りに行こうと思ってさ」


「ほうほう、そういやあんた誕生日迎えてたな?」


「そうそう、先日は祝ってくれてありがとう」


「ふっふっふっ、うちのサプライズ、最高やったろ?」


「ああ、嬉しかったよ!…お前がお徳用のクラッカーを全部ぶっぱなしたからさ、あとの掃除が大変だったけどな?」


「「HAHAHA!」」


「なんか後生大事にとっといてもな、しけてまうし、ほんなら景気よくいった方がええやろ?」


「ああ、よく苦情がこなかったものだよ」


「そらいっつもうちが転がり込んどるのに不思議なもんやで?」


「学園外で七不思議の追加か?」


「ほんならあと二つはどないする?」


「「HAHAHA!」」


「ま、そう言う訳だから実家に顔だして免許合宿を楽しんでくるさ」


「…連絡、してな?」


「するさ、お前がいないと物足りないからな?」


「ふっふっふっ、うちがおらんからって寂しがって泣いたらあかんで?」


「…さっきまでのお前はどうだったんだ?」


「「HAHAHA!」」


「ちゃうねん、そらうちやって寂しいんやけどな…あれや、ナギに依存ばっかしてもうたらあかんやろ?」


「ああ、あたしもそうだ…ま、お前も実家に帰ってさ、久々にしっかりもののお姉ちゃんを楽しみな?」


「せやせや、うちナギにいっぱい甘えたんやからな、妹ちゃんにお福分けせんと罰当たってまうで?」


「そうしてくれ。さ、やれることはやった。これで二学期から始まる生徒会の引き継ぎも大丈夫だろう」


「ほんまナギがおって助かったわ、いつもありがとうな」


「良いって、あたしもお前に助けられているんだからさ?」


「ふっふっふっ、そらお互い様や」


「ああ、さて…あたしは教習車とお友達になってくるか」


「…ところでナギ?」


「どうした?」


「あんた、二輪を運転したことはあるんか?」


「………」


「ナギぃ?目ぇ逸らさんといてこっち見ぃ?」


「ウィラ、今日も綺麗でかわいくて美しいな?」


「話逸らさんといてな?うち怒らんから正直に言うてみ?」


「………おかげで実技は問題ないぜ?」


「やっぱ乗ってたんかい!」


「「HAHAHA!」」───。




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