第4話 日本一の山はどこで見れる?
◇
「ウィラ…」
「ん、どないしたんや? あ、この厚揚げもう一個もらってええか?」
「あぁ、いいけど…」
「うまっ、味がよう染みとるわ。ナギの料理の腕、鉄人倒せるんちゃうか?」
「おう、ありがとう…って、なんでしれっとお邪魔して夕食まで食ってるんだよ!?」
「あかんか? うちらご近所さんで向かいやったろ?一人で食べてもな、寂しくてかなわへんからな」
「まぁ良いんだけどさ、お前と帰り道が全く一緒でおかしいとは思ったんだよ…」
「ま、これも縁と言うことでええんちゃうか?」
「はいはい、夕食食ったあとも暇なんだろ?」
「せやで、明日の準備したらあとはうちらの自由時間やな」
「ま、あたしも暇だからな。もう面倒だから泊まっていくか?」
「そらええな!入学初日にお泊まり会なんてうちらすごない!?」
「あぁ、想像すらしていなかったよ」
「ふふふっ、当然お風呂も…」
「何企んでいるか知らねーけどよ、あたしんちの風呂、そんな広くねーよ!」
「そっか………」
「いや、なに悲しんでいるんだよ? お前、裸見られても平気なのか?本当にドイッチュラントどこ行った?」
「そらな、あんたの生乳見たいし揉んでみたくもなるやろ?そんなんうちと比べたら…、気になって恥ずいとかな、吹っ飛んでまうやろ!?」
「あー、お前の知的好奇心に付き合わされるところだったって訳だ?」
「せやで、そらこんなんと比べようもないやろ? メロンが二つやで? 気になって夜しか眠れへんで?」
「寝てるな!普通に!!」
「「HAHAHA!」」
「うーん、ナギの秘密なぁ、気になってもうたんやけどな…」
「ところでウィラ、富士山は見たいか?」
「富士山?なんや、寿司と天ぷらも追加か?」
「オーライ、クォーター分のボケって事で良いな?」
「なんでわかったん?」
「「HAHAHA!」」
「お前が頭良いのはわかっているからな? さて、そんなウィラに問題だ。富士山が見えて、なおかつお前の願いを叶えられる場所がある。それはどこだ?」
「お、当てに行ってええんか? 当てたるで?」
「賢いウィラちゃんにはわかるだろうな、その前に一回ボケて良いぞ?」
「おっ、わかっておりますな? せやな、まず空を飛ばなあかんな。せやから飛行機のチケットを取るやろ? ナギ、今からどこ行こっか?…って、なんでやねん!」
「「HAHAHA!」」
「良いノリツッコミだ、正解をどうぞ?」
「銭湯やな!」
「正解!」
「やったぁ!ナギの生乳見れる!」
「お前はおっさんか?」
「そらな、染色体が一本しか違わんやろ? せやからうちにおっちゃんが住んでてもおかしくないやろ?」
「…等と意味不明な供述しており、現在も取り調べが続けられています」
「「HAHAHA!」」
「うち捕まっとるやん!」
「「HAHAHA!」」
「そう言う訳だ、銭湯行くぞ」
「やったぁ! 銭湯と言ったらあれや、ケロリン桶はあるんか?あるんか!?」
「あぁ、あるんじゃない?知らんけど」
「知らんのかーい!」
「「HAHAHA!」」
「ところでウィラ、入湯料ぐらいは払えよ?」
「そらあれや、うちの身体で…」
「安っ!」
「「HAHAHA!」」───。
◇
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