第4話 日本一の山はどこで見れる?







「ウィラ…」


「ん、どないしたんや? あ、この厚揚げもう一個もらってええか?」


「あぁ、いいけど…」


「うまっ、味がよう染みとるわ。ナギの料理の腕、鉄人倒せるんちゃうか?」


「おう、ありがとう…って、なんでしれっとお邪魔して夕食まで食ってるんだよ!?」


「あかんか? うちらご近所さんで向かいやったろ?一人で食べてもな、寂しくてかなわへんからな」


「まぁ良いんだけどさ、お前と帰り道が全く一緒でおかしいとは思ったんだよ…」


「ま、これも縁と言うことでええんちゃうか?」


「はいはい、夕食食ったあとも暇なんだろ?」


「せやで、明日の準備したらあとはうちらの自由時間やな」


「ま、あたしも暇だからな。もう面倒だから泊まっていくか?」


「そらええな!入学初日にお泊まり会なんてうちらすごない!?」


「あぁ、想像すらしていなかったよ」


「ふふふっ、当然お風呂も…」


「何企んでいるか知らねーけどよ、あたしんちの風呂、そんな広くねーよ!」


「そっか………」


「いや、なに悲しんでいるんだよ? お前、裸見られても平気なのか?本当にドイッチュラントどこ行った?」


「そらな、あんたの生乳見たいし揉んでみたくもなるやろ?そんなんうちと比べたら…、気になって恥ずいとかな、吹っ飛んでまうやろ!?」


「あー、お前の知的好奇心に付き合わされるところだったって訳だ?」


「せやで、そらこんなんと比べようもないやろ? メロンが二つやで? 気になって夜しか眠れへんで?」


「寝てるな!普通に!!」


「「HAHAHA!」」


「うーん、ナギの秘密なぁ、気になってもうたんやけどな…」


「ところでウィラ、富士山は見たいか?」


「富士山?なんや、寿司と天ぷらも追加か?」


「オーライ、クォーター分のボケって事で良いな?」


「なんでわかったん?」


「「HAHAHA!」」


「お前が頭良いのはわかっているからな? さて、そんなウィラに問題だ。富士山が見えて、なおかつお前の願いを叶えられる場所がある。それはどこだ?」


「お、当てに行ってええんか? 当てたるで?」


「賢いウィラちゃんにはわかるだろうな、その前に一回ボケて良いぞ?」


「おっ、わかっておりますな? せやな、まず空を飛ばなあかんな。せやから飛行機のチケットを取るやろ? ナギ、今からどこ行こっか?…って、なんでやねん!」


「「HAHAHA!」」


「良いノリツッコミだ、正解をどうぞ?」


「銭湯やな!」


「正解!」


「やったぁ!ナギの生乳見れる!」


「お前はおっさんか?」


「そらな、染色体が一本しか違わんやろ? せやからうちにおっちゃんが住んでてもおかしくないやろ?」


「…等と意味不明な供述しており、現在も取り調べが続けられています」


「「HAHAHA!」」


「うち捕まっとるやん!」


「「HAHAHA!」」


「そう言う訳だ、銭湯行くぞ」


「やったぁ! 銭湯と言ったらあれや、ケロリン桶はあるんか?あるんか!?」


「あぁ、あるんじゃない?知らんけど」


「知らんのかーい!」


「「HAHAHA!」」


「ところでウィラ、入湯料ぐらいは払えよ?」


「そらあれや、うちの身体で…」


「安っ!」


「「HAHAHA!」」───。





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る