Days 1 出会ったその日に
第2話 体育館裏で何をする?
◇
「ところでウィラ、なんであたしらは体育館裏にいるんだ?」
「そら、愛の告白するんやから当然やろ?」
「いや、まだそのネタ引き摺ってたのかよ?」
「「HAHAHA!」」
「そら入学初日にこっち向かって山が動いてきよったら驚くやろ?そりゃ、ドキドキするやろ?」
「おいおい、山ってどっちの山だ?」
「まー、あんたのようにめっちゃシュッとしてる女子なんてそうおらんやろ?」
「『シュッ』ってなんだよ?」
「あんたはシュッとして、こうシュッとしたええ女やろ? ここは…、シュッと言うか、デカっ!?…、ってなるやろ?なんや、なに食うたらこんなメロンが二つも育ちおるんや?」
「天然記念物だよ?あげねーぞ?」
「なんや、出荷してくれへんのか…」
「出荷するな!」
「「HAHAHA!」」
「ほんならシリコンとちゃうんか?」
「失礼な。アタシはハリウッド女優か」
「いやそれ、ハリウッド女優に失礼やろ」
「うっせーよ」
「「HAHAHA!」」
「冗談や、あんたならビバリーヒルズ住めるんとちゃうか?」
「あ~、ありだな。ていうか、お前もいけるだろ?美人だし、タッパだって立派じゃねえか」
「せやろか?あんたに美人さんなんて言われてもうたら…、キュンとするやないか?やっぱあれか、今うち告られとるんとちゃうか?」
「ちげぇよ!…おい、何で顔赤らめてるんだよ!」
「「HAHAHA!」」
「そら当然やろ!!こう、シュッとした…」
「はいはい、もういいから…」
「なんやいけずぅ…。あ、ところでなんでうちに話しかけて来よったんや?」
「あ?別に理由なんてねぇよ。お前の自己紹介が面白かったからな。ちょっと話してみたかったんだよ」
「ほめ殺しやん…、素直に嬉しいわぁ」
「あぁ、当然だろ?ドイツ語スピーチを前振りにした奴なんざ、アタシは見たことなかったからな」
「とんだ猛獣に目ぇつけられてもうたな…」
「その場合、お前は猛獣使いってところか?」
「ビシバシ鞭打ったるでぇ?」
「お前はインディアナ・ジョーンズか?」
「「HAHAHA!」」
「いやー、あんたがおったら百人力やな」
「あたしが物置に100人乗っても大丈夫か?」
「さあ?乙女の秘密や」
「なんだよ、急にカマトトぶりやがって」
「ま、一人頭82kgぐらいやったら大丈夫や」
「オーライ、じゃあ大丈夫だ」
「「HAHAHA!」」
「そろそろ、お昼いかん?もーうちおなかぺこぺこや、はよせんとお腹と背中がくっついてまうで?」
「それは大変だ、ちょうどあたしも腹が減ったからな、学食行こうか?」
「賛成や」
「ウィラ、お前はなに食う?」
「せやな、ケツネうどんにしよかな」
「ケツネ?」
「ああ、おあげの事やろ?」
「あぁそう言うことか、好きなのか?」
「せやでー。うち、おあげに目がなくてなー」
「本当にドイッチュラント?」
「そら…、うちの殆どは日本人やからな」
「なるほどね。にしても、おあげか。狐顔だからよくお似合いだ」
「うちにおあげくれたらな、色々と御利益あるかもわからんで?知らんけど」
「「HAHAHA!」」
「ところでさ、あたしらはなんで体育館裏に行ったんだ?」
「いや、知らんがな。うちが聞きたいわ!」
「「HAHAHA!」」───。
◇
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