第5話、狐耳の獣人少女
しばらく草原地帯を歩いていると、目の前に行き倒れた
「えっと、プルの
「下さい」
清々しいくらいに
いたたまれなくなった僕は、そのまま
出した瞬間に、少女がひったくるようにプルの実を取った。そして、勢いよくかぶりついて食べる。そして、食べ終わった瞬間更に
僕は黙ってもう一つプルの実を
ケプッと、狐耳の少女は
「……満足」
「そう、
「は、ははっ……」
若干不満そうな
うん、確かに僕達の分が全部無くなってしまった。これからどうしよう?そう思うけど、まあ後の祭りだろう。
「……ごめんなさい。代わりに良い事を教えるから
「良い事?」
首を
「うん、旅をするならそっちの道は
「そう、
「うん、あと旅をするならまずはあの大木を目印に
「そうなの?」
「うん、
「んー?まあ良いや。教えてくれてありがとうね!」
「ん」
僕とレインは、そのまま言われた通り大木を目印に北の方角へと進んだ。まずはその先にあるという果樹林を
・・・ ・・・ ・・・
去っていく少年少女を
「おう、
「ううん、何も」
「そうか、じゃあ行くぞ。今度、あの魔狼の番をぶち殺して果樹林を俺達の物にするんだ。そうすりゃしばらくは食いっぱぐれる事もないだろう」
その言葉に、少し
そして、やがてボスである一人の男に声を掛ける。
「ボス、少し
「ん?何だ珍しいな。お前から話なんて」
「私、この盗賊団を
そう言って、狐耳の少女は一瞬で盗賊団をほぼ全員気絶させた。残ったのは、ボスただ一人だけである。
そう、狐耳の獣人少女はとても
「お前、何を?」
「果樹林には、
「……そうか、お前何かあったな?俺達を果樹林に行かせたくない理由が、例えば誰かが其処に居るんだろう?」
「……………………」
ボスは今、こう考えているのだ。
そして、その考えを察した少女は目を鋭く
少女は懐から、一振りのナイフを取り出す。そして、しばらく睨み合った直後。
「「
二人同時に
「…………ぐっ」
「私の、勝ち」
「決めた、私はあの二人の
そう、呟いて。そのまま
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