第25話 いざ、別荘へ!
「ナギサ様、準備終わりましたよ」
別荘(避暑地)に行くのを決まってからすぐに準備を始めて準備が終わったのはその日の夜遅くだった。日付も変わっていてソフィーとユキちゃんはベッドの中で夢の中、ソラちゃんはなんとか瞼を閉じないよう頑張りながら手伝ってくれた。
「ありがとう、ソラちゃんも手伝ってくれてありがとうね……………ってもう寝ちゃったか」
ソラちゃんはすでに椅子に座って夢の中へ旅立っていた。まぁかなり頑張ってくれたし、去年はフィジカルモンスターのエリンがいたからすぐに終わったから2人には寝ててもらったんだよね。
「セラももう休んで良いわよ、疲れてるでしょ?ソラちゃんは私がベッドに運んでおくから」
「すみません、失礼します」
そう言うとセラは自分の寝室に戻って行った。
私はソラちゃんを抱き上げて2人の寝室に向かう。ソラちゃんをベッドに寝かせて部屋を出る。そのときだった
〈キィ…………〉
玄関のドアが開けられた音が聞こえて来た。
なになに!?もしかして…………強盗!?いや、それは無いか。そしたら今頃エリンの結界が反応して音が鳴ってるはずだし。だとしたら…………あ!
「とりあえず玄関に向かわないと」
急いで玄関に向かう、そしてその人はそこに立っていた
「おかえり、エリン」
「このエリン、ただいま戻りました!!ナギサ様!!!」
そういえばあと少しで帰るとか言ってたっけなぁ。にしてもまさか夜中に帰ってくるとは、心臓に悪いから昼に戻って来て欲しかったなぁ。まあ無事に帰って来てくれて良かったな。そうだ、良いこと考えた♪
「お疲れ様、疲れたでしょう?せっかくだし、一緒にお風呂日入る?」
「へっ?」
◇ ◇ ◇
「叔父さんたち、元気だった?」
「はい!お子ちゃま達も元気いっぱいでした!」
湯船の中でエリンと出張先に話を聞く。今回エリンに出張に行かせたのはセラの親が運営している孤児院のヘルプだ。エリンを出張に出す前に『孤児院の修繕の手伝いをしてくれ』って連絡が来てて、その直後にセラがやらかしてくれたから“罰”の良い口実が出来たよ。
向こうでの主な仕事は孤児院にいる子供達の遊び相手兼お世話、それと修繕用の材料の調達、それと孤児院周辺の環境整備etc……まぁ、大半が雑用なんだけどね。
「いやぁ〜本当はみんなで行きたかったんだけどねぇ〜エリンがあんなことするからぁ〜」
「絶対そう思ってないですよね!?」
「イヤァ〜ドウカナ〜」
「ちょっと!!」
「ふふっごめんごめん。あっそうだ、明日出かけるから」
「へ?ど、どこにですか?」
「別荘」
「おぉ〜今年も行くんですね♪楽しみです!」
エリンは別荘の方が好きらしい。理由は“自然がいっぱいあるから”らしい、まあ確かにここら辺はすっかり住宅地になっちゃったからなぁ。私も自然がいっぱいある方が好きだしね。
「じゃあ明日は早いからもう出ましょうか」
「はい!」
お風呂を出てエリンと別れて寝室に向かう。
寝室に入ると何故かソフィーがソファーで寝ていた。隣を見ると本が置いてあった。もしかして、私が来るまで起きようと思ってたのかな。ソフィーを抱き抱えてベッドに寝かせて優しく頭を撫でると少し、ソフィーが笑顔になったような気がした。
「おやすみ、ソフィー」
◇ ◇ ◇
「わぁぁーー!!!!」
次の日になり私たちは馬車に乗って目的地である別荘に向かっている。一応警護としてエリンには馬に乗って来てもらっている。ソフィーも初めての遠出で朝から元気いっぱいだ。ちなみに馬車はセラが引いている、ほんと、セラって何ができないんだろう。
「ソフィア様、危ないですよ」
けど流石に身を乗り出すのは危ない為ソラちゃんに抱き上げられた。
「少し外に出ましょうか?」
「うん!」
そう言うとソラちゃんは御者が座るところにソフィーを抱っこして向かった。2人を見送って私は膝に頭を乗っけて横になっている少女に目を向ける。
「ユキちゃん、少しは楽になった?」
「うぅ…………すみません、全く収まらないです…………」
ユキちゃんは馬車酔い?でダウンしてしまった。元々酔いやすい体質なのは知ったし、ソフィーも酔いやすい体質かもしれないから一応酔い止めの薬は多めに持って来たけど、もしかしたらユキちゃんだけで使い切っちゃうかもしれないなぁ。
「無理しなくて良いからね、はいお水飲んで」
「あ、ありがとうございます…………」
飲みやすいようにユキちゃんの首を持ち上げる。
にしても…………綺麗な髪色だよねぇ、こんな綺麗な金髪見たことない。いや、金髪の人は結構いるんだけど、ユキちゃんはそこら辺の金髪よりもはるかに輝いて見えるんだよね。
◇ ◇ ◇
「ナギサ様、宿屋が見えて来ましたよ」
「だって、そろそろ準備しよっか」
馬車に揺られること約12時間、中継地点である宿屋に着いた。今日はここで一泊して明日、別荘に着く計算だ。
馬車を降りて宿屋に入る。(馬車は専用に場所に置く)
この宿屋は若い夫婦が営んでいて部屋もそこそこ綺麗な為結構人気の宿屋なのだ。
「予約してたナギサです」
「はい、お待ちしておりました。お部屋に案内致しますね」
そして部屋に案内された。
部屋に入ると早速ソフィーがソファーに寝転がり始めた。今回は私とソフィー、セラとエリン、ソラちゃんとユキちゃん、のペアで部屋を分けている。
ここにくるまでに夜ご飯は済ませておいてあるからあとはお風呂に入って寝るだけ。
「ソフィー、寝る前にお風呂入っちゃおっか」
「うん!」
そしてその日は幕を閉じた。
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